- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163223506
作品紹介・あらすじ
死んでも、死に切れない。変死、横死、一家心中、夫婦心中-彼らの魂に捧げる狂哭の短篇集。
感想・レビュー・書評
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つらい…
ホラーだと思って読んだのに、違っていた。全く違っていた!
でも文章はとても文学的(なので私の中のカテゴリは「文学」にした)。
かなりつらく、暗いけれど、現実的にある話なのだろう。今もこの日本のどこかで、死を考えている人がいるんだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館借り出し
死にまつわる短編集
壮絶だった
・古墳の話
・神の花嫁
・「鹽壺の匙」 補遺」
・三笠山
・飾磨
・忌中 -
死にまつわる短編集。
それぞれの主人公の行動は、明るさ、前向きさを欠き、陰鬱で破滅的だが、現世的であるとも言え、それゆえ魅力的。繰り返し登場する肉感的な美女が、その現世性を突き放し、物語性を与える装置として機能している。作者の小説観が垣間見えるところだ。
何度か使われていた「あぶく景気」という言葉が印象的。 -
たんたんと話は進む
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自殺、他殺などの所謂変死した人々と、その周辺の模様を描いている短編集。
「三笠山」と「忌中」がひときわしんどかった。
作中引用されている歌やエッセイがどれも好き。 -
表題作に感銘を受けた。主人公が死を前に過ごした日々は悪くないものに思える。
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内容は
車谷さんの短篇集なのだけども……
もうね、どれもこれも暗くて暗くて沈む。
わかっちゃいたけど、本当に暗い……×
中にはエッセイっぽいのもあって
・殺された知人の為に、最後は祝詞で終わっていたりとか。
・子供も殺して心中する夫婦の話だとか。
・死人はでなくても、理想の女が理想と違ったので
その子の名前を付けた人形を抱いて寝る男の話とか。
・しかし、中でも表題作の『忌中』が最悪というか、最良。
病気の妻を殺し、押入れで妻が腐敗し溶けてゆくのを
毎日見ながら、借金をして若い娘に貢ぎ、自分を追いやり
自殺するっという。
暗い暗い。全部暗い。じめーっとした暗さ。 -
「忌中」作者の嫌らしさ