容疑者Xの献身

著者 :
  • 文藝春秋
4.01
  • (2090)
  • (1449)
  • (1827)
  • (78)
  • (26)
本棚登録 : 10486
感想 : 1770
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163238609

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 疲れる…。

  • 夢中になって読んだ久々の一冊。読後感はずっしりと、しかもとても切ない。愛する人のためにならできる自己犠牲は一つの美学となり得るか。

  • どんな男も惚れた女には弱いって事すか。普通そこまでやるかなーとも思うけどそれほどXの献身君の愛情が深く純粋なものなんだと思いました。複雑なトリックは湯川さんが解説するまで全然わからんかったわ。最後Xさんが工藤と幸せになりやがったら救われなさ過ぎたけど自供してくれてよかった。

  • 東野圭吾さんの本は初めて。事前情報無しで図書館で借りて読んだのですが、当たりでした。映画化もされているのも知って後で見てみようとも思います。

  • 天才数学者である石崎の愛が悲しすぎる…。なぜこんな勉強をするのかという疑問が解消されるところから、学問に取り組む目的が生まれる。

  • 真夏の方程式とは逆の結末。
    犯罪と思ってやるかの違いなのかな。

  • 東野圭吾の作品は今までいくつか読んできたけど自分にはあんまり合わないなぁと思ってました。
    「容疑者x」は映画を先に見たて面白かったので読んでみたんだけど普通に泣かされちゃいました。
    そうなんだよなぁ。男って女が想像もつかないくらい本当はピュアで純粋で一途な生き物なんだよなぁ。

  • トリックが斬新で「実に面白い」。人物関係、動機、伏線など、どこにも違和感が出ないように、極めて精緻に組み立てられている。さすが代表作と言われるだけはあるなと思った。

    あえて欲を言うと、会話や人物描写の中に、さらにもう少し木目の細かいディテールが欲しかったという読後感が残った。これだけ深い男女の愛情を描き切っているがゆえに、靖子や石上、工藤らの心の動きに、読者としてさらにぴったりと寄り添いたい、というはがゆさを感じてしまった。実際、その欲求を満たしたくて、終章に向かう部分を三回も読み返してしまった。

    ガリレオシリーズをもう少し読んでみようと思う。

  • 4.0 おもしろかった。

  • 映画を見てから本を読むのは結末がわかってて面白くないかな、と思っていたんですが、そんなことは全くありませんでした。映画では省かれてる場面や登場人物の心境がよく知れて良かった。石神と花岡靖子はもちろん、美里ちゃんや湯川の心情も複雑だった。読み終えると、「容疑者Xの献身」この題名が、非常に深く感じた。

  •  作品解説:運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。 数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ。天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか。

     「白夜行」のラストでがっかりして以来、東野作品には手をつけていませんでしたが……いやぁ~、ちょっと~、面白いんじゃないですか!? 「このミステリーがすごい! 2006年度版」のベスト10入りは確実でしょう。個人的には99点です!
     なぜ満点ではないのかというと、石神 vs 湯川で描かれる物語において、二人の思考回路が完璧すぎる点に尽きます。芸術家イサム・ノグチの言ではありませんが、やはり「完璧」というモノは面白くない! (ミステリ小説なんで完璧なほどに面白いのはわかってるんですけどね)
     ラストの終わり方が曖昧な点については、作風なんだろうなぁ、と。

     p.s.
     「容疑者X」の黒い表紙はベタベタと指紋だらけになるので注意!

  • なるほど、タイトルはそういうことか…。
    とにかく石神の魅力が素晴らしかった。トリックも、石神なら何か上手く仕掛けているんだろうなと構えてましたが、やはり全く考えてないところをつかれました。
    (先日叙述トリックを立て続けに読んだので、そういった衝撃はなかったですが、こう組み立てたのか、と。)

    ラストについては、個人的にはこれで納得です。
    ただそこまでする魅力が靖子にあっただろうか、と感じますが、現実はそういうものなのかもしれない、とも思います。

    ガリレオはドラマ視聴済み、このタイトルは未視聴。
    かっこいいタイトルだなと気になってました。
    初めての東野圭吾作品ですが、驚くほどサクサク読めました。今後も追っていこうと思います。

  • 草薙、湯川、石神の心理描写が本当切ない。それぞれに想う人のために行動しているが、その中でも草薙は湯川の友人、そして刑事という立場で本当に辛い立場だったと思う。
    「お前との友人関係を壊してでも」と湯川に言う草薙が刑事としてとても格好いい。
    私は草薙が大好きなので、草薙が刑事として行動して活躍してくれていると嬉しい。
    面白かったです!!

  • 動機がどうも。狙いすぎの印象。

  • 2005.10

  • 2008年頃読みました。

  • 再読。

    ガリレオシリーズ第三弾。
    第134回直木賞受賞作。

    天才物理学者対天才数学者。

    P≠NP予想。(「自分で考えて答えを出すのと、他人から聞いた答えが正しいかどうかを確かめるのとでは、どちらが簡単か」)


    数学は何のために勉強するのか。

  • ぐいぐい引き込まれますが、最後はやや疑問が残るかな。

    東野圭吾、さすが。

  • 「さまよう刃」に次いで読んだ作品です。東野圭吾さん、この作家さんすごいなって思いました。ぐいぐいひきこまれて、すっかり虜になりました(^-^)

  • ☆4

  • 最後泣ける、映画も好き

  • 内容的には星2.5だけれど、読みやすかったから星3。
    すらすら読めるけど、その分中身は薄かった。人間が描けていない。靖子もその娘も、没個性。靖子は、石神に助けてもらった時点で、自分の運命が彼に握られるのは覚悟すべきなのに、なにをぐずぐず文句をいうんだろう。娘も後悔しているのなら、自殺するのでなく自首すべきだろう。石神の行為は、自己犠牲ではなく、自己陶酔。自分に酔っている。娘が自殺しようとした連絡が入ったとき、これは物理学者が仕掛けた罠か、と思った。物理学者も甘いな。

  • 原作→映画の順で拝見。
    どちらもすごく良く出来ていたと
    思います。
    個人的には映画→原作の順で鑑賞すると
    いいかんじだと思います。

  • 意外性があり、少し驚きました。
    しかし、愛する人のためにここまでするとは。。。

  • 思い込みによる盲点を突いただけ。

    問題を解くとき、これが命取りになることがあります。物事を解決するには、できるだけ思い込みを無くすのがベターだと思います。自分を第三者的に見る、つまり、「俯瞰」することが重要ですね。

    しかし、何事にしても思い込みを無くせば、まっさらの状態で取り組まなければならず、膨大な時間を要します。人は知識を身につけ、ある程度の予測を立てながら物事に取り組むからこそ、短時間に問題を解決することができます。

    「思い込み」と「俯瞰」のバランスを取るのは難しいですね。アインシュタインは出来ていたそうですが、凡人には縁のない話です。

  • ①/35

  • 実は、初・東野圭吾。初がシリーズものっていうのも、どうかとは思うのだけど(笑)。ちなみにドラマも映画も見てないです。

    短編集である『探偵ガリレオ』と『予知夢』は、「専門家が専門知識を駆使して謎を解決する、一般人おいてけぼりミステリー」とわたしが勝手にカテゴライズしている作品群にはいるもの。

    ただし、いわゆる「トリック」部分を解くのにその専門知識が必要ではないのが、ポイント。事件の謎は、あくまでも刑事であるワトソン役の草薙が、足で解決していく。それが、他の一般人おいてけぼりミステリーとは少し違うところで、この作者のうまいところだと思う。

    で、直木賞を受賞した『容疑者Xの献身』。
    わたしの中ではこれをどうとらえればよいのか、非常に悩ましい。
    確かに面白かった。叙述トリックミステリーとしては、かなりうまい部類に入るはずだ。(普段、それを嫌うわたしがうなったのだからよほどうまいはず)
    けれど、この作品のよさはトリックがどうとかなんとかという「ミステリー」の部分ではない。
    男と女の愛情、母と娘の愛情、男と男の友情といった、「人間の情」を決め細やかに描いている点が、この作品が直木賞受賞の決め手のひとつであろう(受賞の評を読んでないから本当はどうか知りませんが)


    男の無償の愛と、母の無償の愛は徹底的にすれ違うもののはずなのに、ふとしたことで交差してしまう。そこから物語が始まるというのが、憎い。
    登場人物も、「普通の人」としての個性が鮮やかに描かれていて、見事の一言。
    前作までは少し浮世離れした人物として描かれていた湯川学も、今作ではちょっと頭が切れるだけの普通の男だ。今まで一番人間くさく描かれていた草薙が、今回は「記号」として書かれており、草薙の心理描写を極力排除していることから、湯川の人間性が際立ってきているのだろう。

    けど、そこがわたしとしては不満だ。
    この物語であるなら、探偵役が「天才物理学者・湯川学」である意味がない。前作、前々作は、彼の物理学者としての知識が必要だったからこそ、彼が探偵役として適任だったのだ。
    今回は、草薙でもよかった。
    ものすごく面白かったからこそ、何故か不満が残る。
    とはいえ、人間は理屈じゃないんだ、理論じゃないんだ、ということを石神を通して言いたかったのであれば、このシリーズは次回作に期待したい。石神との対決で、論理、理屈、理論、だけで人間は生きていけないということをはっきりと悩んだ湯川が、どう動くのか。それがポイントだと思う。

    また、ラストシーンの一つ前で、ヒロインの娘が自殺未遂を計るのは蛇足エピソードだったと個人的には思ったりして。
    ずっと石神には「母」の顔しか見せていなかったヒロイン・靖子が、最後の最後は「女」として石神と向き合って欲しかった。それが、彼への唯一の救いであり喜びであっただろうから。

    まあともあれ、ここまで延々感想書けるだけ、面白かったということは間違いない。
    ここまで書いて、続きがでていることを知ったのだけど、きっと買っちゃうんだろうなあ。でも、ドラマ版を反映して女性刑事が出ているらしいのだが、それって余計な気がするのよね。
    なぜなら、このシリーズは湯川を頂点とした、男同士の友情っていうのがベースに流れている物語だと思うから。

    ……ま、いいけどさ。

  • 元夫を殺してしまった母娘を救うために、隣人石神が手を差し伸べるが…。
    まさか、自分でもうひとつの殺人を犯すということまでしているとは思わなかった。みごとなトリックだった。

  • 請求記号:913.6/H55
    選書コメント:
    数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリーです。直木賞受賞作。
    (東松山図書課 逐次刊行物係)

全1770件中 121 - 150件を表示

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

東野圭吾の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
宮部 みゆき
横山 秀夫
東野 圭吾
宮部 みゆき
伊坂 幸太郎
湊 かなえ
吉田 修一
伊坂 幸太郎
奥田 英朗
東野 圭吾
東野 圭吾
奥田 英朗
宮部 みゆき
東野 圭吾
雫井 脩介
伊坂 幸太郎
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×