RUN!RUN!RUN!

著者 :
  • 文藝春秋
3.36
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本棚登録 : 422
感想 : 113
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163254500

感想・レビュー・書評

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  • 天分に恵まれたランナーである優はその才能ゆえ仲間なんか必要ないと思っていた。しかし傲慢な優を根底から覆す事実が明らかになっていく。スポーツ小説だと思っていたら、まさかこういう展開で来るとは思いませんでした。優の葛藤が痛々しく、でも岩本くんとの交流には胸が温まりました。

  • 最初主人公がどうしても好きになれなくて、最後まで読み終われるか不安だった。
    これが本当にスポーツをがっつり中心に据えた小説だったらキツかったかも。ただのスポーツ小説っていうより家族小説、寧ろ社会派小説って言える気がする、ある意味。
    同じ駅伝が題材でも、『風が強く吹いている』とは全然違った。

    主人公の改心(?)がそれまでの流れからいまいち納得できなかったけど、概ね面白かった、かな。あと、遺伝子治療とかは勿論発展していい代物だと思うけど、こうした弊害が生まれ得るってことも理解しなきゃあかんなと思った。

  • 走ることに全てを捧げる大学生の青春小説かと思いきや、遺伝子操作やなんやと結構ヘビーな内容も含んでいてびっくりした。遺伝子操作はよくニュースでも耳にするようになったので、そういった現代にそして未来に警鐘を鳴らす作品でもあるのかな。
    まさか主人公が駅伝にこういう関わり方をするとは予想だにしなかったので、期待を裏切るおもしろい進め方だった。そしてラストの潔さには驚いた。でも色んな呪縛から解き放たれた主人公にホッとした。

  • 最近、陸上の小説をいくつか読みましたが・・・

    まず、主人公にイライラ。
    その主人公を優しく受け入れる友達にもイライラ。
    そして、「隠されてた秘密」に、ボーゼン。

    人間、そんなすぐにかわれるものかしら?

  • <内容>目標はオリンピックの金メダル。箱根駅伝は通過点、仲間なんか必要ないはずだった…。
    天才ランナーを揺さぶる血の秘密。
    アスリートとして最高の資質を持つ主人公が知った事実とは?
    箱根駅伝に懸ける仲間と走るうちに、閉じかけていた世界が開いていく。

  • 遺伝子操作と箱根駅伝。ええと、お医者とか親とか、裁かれなくていいんすか。

  • 天才ランナーの名を当然のように享受していた主人公が大学陸上部で駅伝と出会い、
    それまでの唯我独尊から変化していく・・って話かと思って読んでいたら
    ある事件が起きるあたりから予想外の展開へ。

    面白かったけど題材に対して量が少なすぎでちょっとダイジェストっぽかった。
    もっと長編で一人一人のキャラを掘り下げればもっと読み応えがあるだろに。

    【図書館・初読・6/1読了】

  • 駅伝ものだと思って読んだら、残酷な遺伝子のお話でした。いや、駅伝のところは良い話ではあったのだけどね!しかしそれを全部打ち崩してしまうくらい救われない。救済の見えるラストになっていても私的には何だかやりきれない気持ちになってしまった。

  • 主人公がひねくれすぎてて嫌い(笑)
    もっとさわやかな小説だと思ったから
    良い意味でも悪い意味でも裏切られた。
    最初は読むのが憂鬱だったけど
    最後は良い終わり方でほっとした。

    岩ちゃんが良い奴すぎる!!

    09'05'07

  • 箱根駅伝の話と思って読んだら、なんとSFジュブナイルであったという(苦笑)まあいいけどさ、遺伝子操作の突拍子のなささえクリアできれば、展開はごくふつうで、後半はむしろ感動的(あくまで「的」)でさえある。主人公の心理的掘り下げが通り一遍過ぎ、エピソードもありきたりでテーマを扱いきれてない。友人が遺伝子学者&小金持ちというだけで「頭と顔のイイコが欲しい」という永遠の母の夢が叶えられるという部分が、最後まで納得できないのが最大のネック(笑)

著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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