講演録ベストセレクション 汗出せ、知恵出せ、もっと働け!

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163695907

感想・レビュー・書評

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  • 伊藤忠元社長、丹羽宇一郎氏の講演録。
    まさに「トップの視点」。
    リーディングポジションにいなくても、
    視野を広くするいい材料。

    「言いたいことがあるなら海外に向けて発信せよ」とは、本当に国内力強化を推進したいからこそのセリフ。感じ入った。

  • 丹波宇一朗
    '98~伊藤忠商事社長就任
    '99~約4000億の不良債権を一括処理
    '00~同年度決算同社史上最高益を計上
    '04~会長に退く

    彼の11の講演録を編纂した講演集
    経営に携わるものが日ごろどのようなことを考え、生活しているかを
    感じ取れる一冊。

    「働く」・・・傍(ハタ)を楽(ラク)にする。他人を楽にするために働く
    「見えざる報酬」・・・人のため、社会のため、自分の目標とするものを達成  する喜び。充足感。
        →最後には「見える報酬」へつながる可能性
    「心に栄養を」・・・感激や感動
    「人は仕事で磨かれ、人は読書で磨かれ、人は人で磨かれる」

  • 講演録ということで書籍ほどの論理性は期待できないものの、なるほどしっかり読み応えのある内容でした。同じ人間のほぼ同時期の講演なので話していることの重複は当然ながら色々なテーマでこうもたくさん話をできるというのはやっぱりすごいわけで、おそらく原稿なしでしゃべっていると思うんだけど、その観点に置いて非常に参考にしたい一冊。もちろん内容も素晴らしいけどね。

  • 伊藤忠の社長・会長を歴任し、2010年からは駐中国大使を務めている丹羽宇一郎氏の講演録。本書のタイトルからも窺えるように、労働を尊いものとする価値観が随所に垣間見え、最近の合理主義一辺倒な人から見ると、かなり古風な経営者と映るかもしれない。ただし、「『働く』とは見返りを求めない愛である」と言い切り、新人官僚に対して「自分以外のために働くエリートたれ」と説くなど、講演内容からは単なるモーレツ経営者とは一味違った哲学を感じ取ることができる。また、個人的なことをいうと、名古屋生まれ・名古屋育ちで、名大卒という著者の経歴にとても親しみを抱いている。

    さて、丹羽氏といえば、石原都知事が進めている尖閣諸島購入計画への反対意見を表明し、物議を醸している。出身母体(伊藤忠)の利害を代弁したとか、中国政府に屈したとか、ハニートラップにかかったとか、あたかも「売国奴」呼ばわりで可哀想な限り。あれは、石原さんの仕掛けが予想以上にうまくいって、中国政府が自国内で難しい立場に立たされているから、丹羽さんが助け舟を出したのだと私は解釈している。これで少しは中国側のメンツも立つし、日本としては日中関係の決定的な悪化を避けつつ、尖閣諸島の実効支配を粛々と進めることができる。この発言が大きな問題になったなら、大使の首を差し出せばいいだけのこと。たとえ罵られようとも自分の役割をしっかり果たし、国益を守るとは、なんと立派な人であろうか!(どうも私は名古屋人に甘くていかんね…)

  • ・イノベーションと格差社会

    ・仕事と人生

    ・M&Aとコーポレントガバナンス

    ・終わりなき企業改革

    ・エリートなき国は滅ぶ

    ・人を動かす経営

    ・この国の資産は「人と技術」

    ・WFPの活動と国際貢献

    ・稼いだ金は誰のものか

    ・日本の将来とリーダーの使命

    ・地域飛躍の戦略のために





    このような内容



    けっこう書きたい内容あるんだけど、印象に残った言葉だけのせときます



    M.Yきが好きそうなやつ








    「人は仕事で磨かれ、読書で磨かれ、人によって磨かれる」










    「知行合一」であることの重要性





    →知行合一:言ってることとやってることが同じかどうか。部下は上司の言動と行動を常にチェックしてる。







    「信」なくして国立たず







    →孔子の「治国三要」によると国を治めるために3つの要素がある。食べ物と武器と信用。このうち、捨てなければならないとしたら、何をすてるか。



    まずは武器。次は何か。食べ物です。最後まで譲れない、捨ててはならないのは「信用」です

  • 傍楽(ハタラク)
    君はアリになれるか、君はトンボになれるか、君は人間になれるか、

    上の2つは特に好きな表現です。
    読んでいてすごく説得力があるなと感じました。

  • 今は中国で中日大使として活躍している丹羽宇一郎さんの本です.
    内容は伊藤忠商事時代に,各講演でスピーチしたことを集めたもので,どの話もこれからの日本を考えたときにとても大事な話だと感じました.
    また丹羽さんが考えることを証明,または理解しやすくするために歴史的な事を用いて説明しており,とてもわかりやすかったです.

  • ○日常の生活態度には、人間の本当の姿が出ます。だからこそ、人間として立派であるかどうかは、ここで判断される。(46p)

    ○人を喜ばせたい、人を幸せにしたい、人を楽にしたい、そういうことのために働くんだと感じられる人は、もう立派に大人です。
    自分のために働く人は、不平不満がたまるものです。なぜならそういう人は、自分がこんなにがんばっているのに、自分がこれだけ働いているのに、それに見合った評価をしてくれないと人を恨むようになるからです。(53p)

    ○当時、給料の二~三割をはたいて、絶版になった本を外国から取り寄せたりしていました。すると、もう世界の食糧事情については、学者にだって負けないぞと思うわけです。学者でも手に入らないような最新のデータが入手できますから、それで分析をしたりする。(61p)

    ★自分のためではなく人のために働きなさい。これはいろいろな賢人が繰り返し言っている。
    ★成功者は、どこかでがむしゃらに仕事をしたり勉強をしたりした経験を持っている。
    ★著者はニューヨーク駐在中に、もっと勉強をしたいという思いを抱いたと述べている。梅田望夫氏『ウェブ時代5つの定理』の中にあった「世界がどう発展するかを観察できる」場所に身を移す、という言葉を思い出した。

  • 様々なトピックの講演が集められていて、悪くはなかったけど、論理的な納得性という面で少し弱かったと思う。

  • 現在駐中国大使の丹羽さんの講演をまとめた本。
    大学、企業、行政と様々な人を対象に講演をされているが、対象に応じた話をされている。そのため、色々なネタが得られて読み応えがあった。

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著者プロフィール

丹羽宇一郎(にわういちろう)
公益社団法人日本中国友好協会会長。一九三九年愛知県生まれ。元・中華人民共和国駐箚特命全権大使。名古屋大学法学部卒業後、伊藤忠商事(株)に入社。九八年に社長に就任すると、翌九九年には約四〇〇〇億円の不良資産を一括処理しながらも、二〇〇一年三月期決算で同社の史上最高益を計上し、世間を瞠目させた。〇四年会長就任。内閣府経済財政諮問会議議員、地方分権改革推進委員会委員長、日本郵政取締役、国際連合世界食糧計画(WFP)協会会長などを歴任ののち、一〇年に民間出身では初の駐中国大使に就任。現在、一般社団法人グローバルビジネス学会名誉会長、伊藤忠商事名誉理事。

「2023年 『仕事がなくなる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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