その峰の彼方

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900025

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  • アラスカに移住しマッキンリーに取りつかれた登山家、津田。
    日本の登山界に受け入れられず、異国で家族と居場所を作った。

    「あっちの世界に引きずりこまれそうになる」その言葉を、親友の吉沢が思いだしたのは、津田が厳冬のマッキンリーで遭難したという知らせを受けた時だった!!

    マッキンリーに駆け付け、捜索隊に加わった吉沢。
    なぜ自殺行為のような今回の登山を計画したのか。
    仲間、妻の胸をよぎる想い。

  • 笹本稜平は2011年夏以来久しぶり。確りとした筆致と構成、山やクライマーへのブレない姿勢は健在で読みやすかった。アラスカのインディアンの現状や、彼らの思考にも触れている点、アラスカの開発問題が絡んでくるのは物語に幅、奥行きを与えている。

    が、救出されるまでがピークかなぁ。後半はかなり退屈(悪くないんだけど)。 そこで終わるかっ!?という余韻を残した最後は小説的でいいとは思う。

    注文つけるとしたら、タイトルが弱い。 氏の山岳小説、今年映画になるという「春を背負って」は良いとして、「未踏峰」「還るべき場所」も、今思うと安易な気がするし、特にこの作品は内容とタイトルが一致しない感が強い。

  • ネタバレ有り注意
    いただき物のプルーフ読みました。山岳小説ってふだん読まない人間としては、最初1/3は用語が頭に入るまでちとしっくり来ず。生きてる映像が確認されてから1/2くらいで救助されるまでは胸熱。その後はちょっと展開が読めちゃったというかパターン通りかなぁ、という印象。

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著者プロフィール

1951年、千葉県生まれ。立教大学卒。出版社勤務を経て、2001年『時の渚』で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞。ミステリーをはじめ警察小説、山岳小説の名手として絶大な人気を誇る。主な著書に『ソロ』『K2 復活のソロ』(祥伝社文庫)他。21年逝去。

「2023年 『希望の峰 マカル―西壁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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