- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163906096
作品紹介・あらすじ
僕たちは、同じ種族だ。永遠に終わらない夜を生きていく種族。のちに何件もの大規模テロ事件を起こし、犯罪者たちの王として君臨する男、神山。市民に紛れて生きていた彼を追う雑誌記者が見たものとは――。強力な特殊能力を持って生まれてきた少年たちは、いかにして残虐な殺人者となったのか。『夜の底は柔らかな幻』で凄絶な殺し合いを演じた男たちの過去が今、明らかになる。
感想・レビュー・書評
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イロが発露する、在色者。
その在色者が多い、日本の中で事実上鎖国状態の、途鎖というクニ。
不思議な力を持つ存在と、そのことによりヒリヒリした部分を抱える世界を描く、短編集。
共通の世界観ですが、細切れだったり、説明不足だったり、本編がある番外編のよう。
と感じていたら、実際に『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフなのね。『夜の底〜』を読んでいないので、残念だ。しかし、登場人物がその後、どうなるのか気になる内容であった。特に神山が気になる。神山の人物の描き方が興味引き引き。
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『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフ。
勇司から恵弥さんが浮かぶけど、物語を彩るにはいいなぁと思う。
みつきと勇司、勇司と葛城の若かりし頃の話はどちらも楽しく読めた。
葛城は、山の一件で性格破綻者になったのかと思っていたけど、割と大学時点では大人しめで驚き。
え、じゃああんな凄惨なことが出来るようになったのは、入国管理官になってからということ?
ちなみに入国管理官の採用キャンプの話については、結局、お札取りゲームからはなんのドラマもなくてちょっと驚いた。
いや、最後はお札を取らせないとか、先輩入国管理官に認められるとか、なんとかあるでしょう。
というか、いきなり出てきすぎだよ、神山さん!
というわけで、『夜の底は〜』を先に読んだほうがいいタイプのスピンオフです。
そして、本編読んだ時点で手離さなかった人が読むといいと思います。 -
『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフ短篇集。
本編は数年前に読んだが、特殊能力を持つ「在色者」、独立した「途鎖国」という設定以外はほぼ忘れている。
最初の「砂の夜」はわりと独立した話なのでよかったが、後半になるほど主要キャラの出会いエピソードや人生の岐路などが描かれているので、やはり本編を覚えている状態の方が楽しめたと思う。再読したくなった。 -
「夜の底は柔らかな幻」で登場したみつき、勇司、葛城を中心とした短編を集めたスピンオフもの。葛城は別として、みつきや勇司も「在色者」として苦悩があったことをこの作品で知ることになる。また葛城も本編で見せたギラギラ感はなく、何を考えているのか、よく分からない寡黙な学生時代が描かれる。本編を読んでいれば、楽しめる作品。
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【今明かされる、あの殺人者たちの過去】ダークファンタジー大作『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフ短篇集。特殊能力を持つ「在色者」たちの凄絶な過去が語られる。
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一気読みしちゃう面白さ。このシリーズ好きです。一番最初の物語が一番好き。異国の少女と鮮やかな色と砂のざらついた感触。
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『夜の底は柔らかな幻』の続編だけど、前編の内容をかなり忘れてしまったので併せて読み直した。山を降りてきた3人とヒロインの実邦のことは覚えていたけど、他の登場人物のことはすっかり忘れていた。
こちらで1話、2話に出てくる軍勇司がいい味出している。忘れていたけど、前編でもかなり活躍している。ナイスキャラ❗️
それに比べて例の3人はどうもいただけない。青柳や葛城はまだ人間味があるけれど、神山は訳がわからない。何故顔の見えない男に人々が従ってしまうのか?大きな謎。 -
やってしもうた。
他の方のレビューを拝見するとどうやら続き物の作品らしく(スピンオフ?)ちょっと損した感じ。追って早く前作を入手しなければ。
仮想の国での話が続いていくものとばかり読んでいたら「日本」が出てきて驚いた。 -
『夜は柔らかな幻』に登場した人物たちのそれまでに焦点をあてた短編集。
【砂の夜】
須藤みつきは医師として戦争地帯での医療チームの中で働いていた。そこで見かけた同じ日本人の軍勇司と言葉を交わすようになる。彼らが向かった地域で謎の死体をみる。それを原住民は“呪い”と呼んだ。日帰りでキャンプへと帰るはずだった彼らを砂嵐が閉じ込める。そして深い夜の中、悲鳴が響き渡る。
【夜の二つの顔】
軍勇司と葛城晃との出会い。ダウナー系の薬。
【夜間飛行】
葛城晃が受けた入国審査官の試験。そして神山との再会。
【終わりなき夜に生まれつく】
神山を追いかける雑誌記者の不運。
文句なく面白かった。またこういう短編集を出してほしい。 -
タイトルが素敵!と思って読んでみたら不思議な能力を持つ「在色者」とか「イロ」とか何の事やら。恩田陸は時々、不思議な話をかく。タイトルを検索してみたら最初に出てきたのはアガサ・クリスティの同タイトルの作品であった。原題は「Endless night」・・・訳した人がすごい。話の内容はもちろん全く違うのだが。短編だから読みやすかった。「在色者」として生まれた者たちには朝は来ないというのか。そうなるとタイトルのイメージも重たいものになってしまう。
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3.0
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超能力ファンタジー短編集
スピンオフの方から読んでしまいました〜
(またやってしまった)
どぉりで今ひとつ分からないなぁと 笑
設定と独特の世界観、言い回しにスルスルと没入、気がつけばあっという間に読み切りました
本編を読んで再読します
こういう本との出会い方も好きだったりします
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「夜の底は柔らかな幻」のスピンオフ。
なるほど、この人にはこんな背景があったのね、と納得。
「夜の底は〜」をもう一回読みたくなる。 -
『夜の底は柔らかな幻』のスピンオフ的作品。
登場人物たちの過去が描かれる。
葛城、結構いい奴だったのに...勇司ともいいコンビだったのになー入国管理局なんか入るから、と一人ぼやいてしまった。
本当に面白くて魅力的な作品。まだ続編はあると信じたい。
《恩田陸を読むぞ2021⑤》
ルール:図書館にある恩田陸の棚の、左側にある本から先入観無しで読んでいく。シリーズ物に当たったら、1から順に読む。 -
恩田さんの世界観、超能力者の心情まで把握する想像力に引き込まれました!理解するのが難しいという部分もあるが、それもまたいい。
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二章目以降が面白かった
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葛城がかっこよく思えてしまった。
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ダークファンタジー
特殊能力を持つ「在色者」の王、神山 の過去。
人の関係で続いていく感じの個々の話。
神山〜!! -
夜の底…を読んでからか成り立つので、どこの誰だか…?本編との繋がりは印象深い、葛城と神山しか覚えてないけど、なんとなくそら恐ろしい、人ではないような人物の若かりし頃をよむと、この人も感情ある人間だったのかと。神山については別だが。
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記録
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夜の底は柔らかな幻 のスピンオフ。
軍と葛城と神山の話。 -
本編読んでから推奨。
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ちょっとむずかしい。雰囲気としてはつかめるけれど、イマジネーション足りず。
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ちょっと想像しにくい物語だったなぁ。
特殊能力なのだから大切にすればいいのに、同じような能力を持つものが多数いると、順位付けというか抑制というかそういう方向に進んでしまうのだろうか。
能力の使いみちという点では規制しないといけないか。うーん。 -
「夜の底は柔らかな幻」で壮絶な殺し合いを演じた男達の過去が今、明らかになる。
続編ではなくスピンオフ作品というべきか。楽しみにしていた一冊だったのだけど
「夜の…」を復習しておくべきだったなぁと激しく後悔。好きな作品だったわりに
全然覚えてなかったみたいです(^^;) 近いうちに再読しようと思います。