キリスト教講義

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 95
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163909455

作品紹介・あらすじ

『イエス伝』(2015、中央公論新社)などの著者であり、自らもキリスト者である若松英輔さん。『トマス・アクィナス 理性と神秘』(2017、岩波新書)などの著作がある哲学者である山本芳久さん。ともに同じ神父に学んだ二人が、中世哲学・神学の巨人トマス・アクィナスと、彼に影響を受けた近代日本の哲学者や文学者たちの言葉を読み解く。言葉・神秘・歴史・悪・愛・聖性の6つの切り口をもとに、静的で倫理的なキリスト教のイメージを動的に刷新する、非キリスト者にも開かれた柔らかくも深遠な画期的キリスト教講義。

感想・レビュー・書評

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  • キリスト教の本を読むのは初めてだが、キリスト教に興味を持ち始めて最初の本がこの本というのは、おそらく運がいいのではないかという予感がする。扱われているのは「愛」、「神秘」、「言葉」など、キリスト教の基本の基本の概念のみであるが、それだけで十分、キリスト教に対する自分のいままでのイメージがいかにでたらめだったか実感できる。語りが肩ひじ張っていないのも非常によい。そこは著者が神父や教会の人ではない、という点が地味に効いているのかもしれない。一般的な現代人の感性でも取っ付きやすく感じられたし、キリスト教に対する興味も深まった。入門書として非常に満足。

  • 入門のつもりだったけど難しかった。ただ、お二人のキリスト教への熱いおもいな、キリスト教というジャンルの教養の重厚さがしることができた。フレデリックみたいなキリスト、水俣病はジェノサイド。

  • 本屋で衝動買い。表題から誤解を受けるかもしれないが、これは「キリスト教を手っ取り早く学べる入門書」ではない。また対談者の二人は井上洋治神父の元で共に学んだことのあるカトリック信徒であり、内容はかなりカトリック寄りである。キリスト教における6つの中心的概念をテーマに、信徒でない日本人に誤解を受けやすい部分についての解説を試みている感じの一冊である。巻末のブックガイドは秀逸で、日本語で入手しやすいカトリックやキリスト教について学べる本がズラリと並べてあるので、お薦めできる。ただし、ところどころ会話の噛み合ってない印象が残る部分があることや、中途半端な問題提起で終わってる箇所があるのは、ちょっと残念な感じだった。

  • 体系的に、キリスト教について教えてくれる本ではありません。
    キリスト教における言葉・神秘・歴史・悪・愛・聖性の6つの概念について掘り下げている本です。

    結局のところ、言葉を使って概念化しても、つかみきれないものがキリスト教にはあるという主張に筆者二人が落ち着いてしまい、あまりキリスト教に対する理解が深まりませんでした。

    ただ、アウグスティヌスの自由意志論を知ることが出来て、よかったです。

  • カトリックの研究者・山本芳久氏と若松英輔氏の対談本。若松氏の文章は過去に『イエス伝』や井上洋二著作集のあとがきなど読んだことがあり、やたらポエミーでさっぱり意味不明だったので嫌な予感がしたものの、ツイッターのキリスト教界隈で話題になっていたのでまずは読んでみました。

    結果相変わらず相性がよくありません。山本先生はうまく受け流して時には質問を無視して軌道修正してくれているのに、相手方はぼんやりした言葉でしつこく絡んでくるだけ。挙句は非論理性を変に正当化し始めたり(P.135)、唐突に「聖なるもの」概念を使って煙に巻いたり(P.225)。この人酔ってんのかなと。

  • 【ダイナミックなキリスト教。現代の悪にどう立ち向かうのか?】愛・神秘・言葉・歴史・悪・聖性の切り口をもとに、倫理的なキリスト教イメージを動的に刷新する、画期的キリスト教講義。

  • 差し支え無ければ書きたい、
    カトリック者のキリスト教入門書(いわゆる入門書的な内容では無いし、違うとも書かれている)と。
    待ちに待った一冊。
    まさにこういう本が欲しかった。
    それぞれに追ってきた山本芳久氏と若松英輔氏のお二人がキリスト教について書かれるなんて、今年一番の吉報なくらいの勢いで歓喜した。

    宗教はよそ様から見たら、実際のところとズレもあるし、キリスト教はなおさら研究だけされてる方の本、プロテスタントの方が書く本、カトリック者の書く本と、それぞれ内容に差異がある。
    関心を持たれているのではあれば、是非三者三様の著書に目を通していただきたく思う。

    今までカトリック者の視点で書かれた入門書は専門書の類になりがちだったので、メジャーな出版社で気軽に手に取れつつも、良質な内容の本があればとの願いが、この本で叶った。

    山本芳久氏の「トマスアクィナス」、若松英輔氏の「吉満義彦」も併せてお勧めしたい。

  • 18/12/17。

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著者プロフィール

若松英輔(わかまつ えいすけ)
1968年、新潟県生まれの批評家・随筆家。
慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」で第14回三田文学新人賞受賞。2018年『見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞、『美しい花 小林秀雄』(文藝春秋)で角川財団学芸賞をそれぞれ受賞。
その他の著書に『常世の花 石牟礼道子』(亜紀書房)、、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『霊性の哲学』(KADOKAWA)など。

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