臆病者のための裁判入門 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166608836

感想・レビュー・書評

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  • 前半は著者の実体験に基づく少額裁判の現実を描いたドキュメンタリー。裁判は公平という迷信を崩した内容で嘘でもその嘘を反論できない時点でそれが真実になってしまう。正直者がバカを見る世界であることも知った。後半は現代裁判についての著者の見解が綴られている。

  • ふむ

  • おもしろ民事体験記。著者のいつも通りの淡々としたトーンで語られるものの、裁判に関係したことのない人間には目から鱗の独自の世界観があることがよくわかる本。
    個別の事例やADR動向など、今後変わるものはあるが、司法関係者の利害に基づくスタンスは構造的な話なので、法治国家の国民なら将来のリスクに備えて一読しておくと良さそうな本。

  • ・本人訴訟による民事裁判の体験記だった。
    ・裁判所は白黒ハッキリつけて判決を言い渡すところだと思っていたので、金銭的保障で解決を促すというのは新鮮。

    読了日:2021/04/26

  • 本人訴訟は身近なところで起きていて、これからも沢山起こる可能性があるということ、ADRのような新しい訴訟システムの仕組み、原発訴訟が増えると電気代から賠償金が支払われるというカラクリ、役に立たない判決、支払われない上に強制力の抑えられた賠償金……民事裁判の本人訴訟のえげつないところを暴き出す良書。ひろゆきが賠償金を踏み倒す理由もわかる。

  • うーん、こういう感じなのか、知らなかったなー
    勉強になる。けど、裁判なんてやってもいいことなんですね。。

  • 12万円の保険金の不払いをめぐる2年間の本人訴訟の記録。
    大変含蓄がある。法律関係者以外が読むべき。

  • 本書は、著者が、オーストラリア人の友人と某損害保険会社との間で生じたトラブルに巻き込まれ、代理人ないし関係者として民事調停や少額訴訟(本人訴訟)に関わった、その顛末記。

    簡裁から地裁にたらい回しにされ、不満の残る地裁判決に控訴し、最終的には20万円をの和解金を得たが、2年半という時間と多大な労力を費やした、コスパ最悪の争いだった。著者は社会勉強ないし執筆ネタとして忍耐強く対処した様だが、少額訴訟の難しさ、割の合わなさを実感することができた。

    著者が一審の判決から学んだことは、「判決文というのは最初に結論があって、それに合わせてつじつまを合わせていくもの」で、「裁判所は、つねに揚げ足をとる機会を狙っている」から、「相手が嘘をつくことを前提として」用意周到に対応することが出来ない素人が本人訴訟で勝つことがいかに難しいか、ということだという。弁護士を立てて控訴した高裁での和解が、「三方一両損」の大岡裁きだったことが救いだが…。それにしても某損保の顧客対応、さすがに酷すぎるなあ。

  • ノンフィクション
    社会

  • 読み物として面白かった。

    実際の裁判の流れやイメージが掴めたかもしれない。

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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