日本に絶望している人のための政治入門 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166610105

感想・レビュー・書評

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  • 自分が考えもしなかった視点を提示しているのはさすがプロだと思う。
    でも、著者の文体が合わない。読んでいてフラストレーションが生じてしまう。言っていることには感心できるのだが、その表現方法はどうなの?と思ってしまう。とはいえ、沖縄問題に対する著者の解決策は刺激的だ。沖縄をアジア統合のハブにするという提言は、そのまま実現できるとは思えないけど、議論する価値のある策だと思う。

  • 拾い読み。好きな顔である。

  • 「朝まで生テレビ」で三浦瑠麗という人を見た。論争に加わるでもなく、中立的な立ち位置で冷静に解説をし、田原総一朗からも何となく頼られている感じ。不思議な人だなと思っていた。
    書店で、その人の新書が平積みになっていたのを見て、興味を持って読み始めた。
    リベラルを標榜しつつ、現実的で、保守派と呼ばれる人たちの主張にも近いものが見られる。その意味では、バランスが取れていて安心できる。本書の中では幅広いテーマが盛り込まれており、著者がその全てに通暁しているわけではないのだろうが、残念ながら、その真贋というか、筋の通っている議論かどうかを判断できなる能力がこちらにないので、どれも一応もっともな気がする。ただ、こうした現実政治に絡む話は、個人的にはあまり興味がない、少なくとも本で読もうという気持ちがあまりないということが改めて分かった。

  • この本に絶望した。ちくまプリマー新書あたりで、中学生対象に書いたのならいざ知らず。ブログでやってくれというくらい薄い内容だった。残念ブックオフ行き。半分以上読んでみたが我慢の限界。

  •  国際政治学から新世代の論客が登場した。1980年生まれ。東大の政策ビジョン研究センターで、藤原帰一が率いる「安全保障研究ユニット」に参加している。
     アベノミクス、集団的自衛権、沖縄問題、ロシア情勢、中東和平など、時事的なテーマを取り上げながら、現代政治の「構造」を解き明かす。賛成/反対の党派的な綱引きからは距離を置き、核心的な論点を見抜くための「読み方」を示す。それが、ニュースでよく聞く政治の話とは随分違うので刺激的だ。
     自らの立ち位置はリベラルとしながら、日本の左派に手厳しい。歴史認識や安全保障の観念論に費やすエネルギーを、例えば非正規労働問題にもっと分配せよと強く求める。イデオロギー闘争から、合理的な問題解決思考へ。「新しい論壇」のトレンドと符合している。
     冷徹な分析と具体的な政策提言。思考停止を許さない「学び」の先に、希望がある。

  • SNS(インターネット上のコミュニティー)を見ていると、ときに無力感や絶望感に襲われます。

    SNSは、基本的に知っている人以外とは、つながらないようにしています。
    その人の普段の姿を見て知っているので、いっそう、無力感や絶望感は、深くなります。

    これまで「公の場で書く」ということは、一部の専門の訓練を受けた人の行うことでした。
    SNSのいいところは、訓練を受けていない普通の人が自分の意見を堂々と発表できることです。
    それは同時に、欠点でもあります。
    専門の訓練を受けていない人は、悪気はないけれど、乱暴な言葉を平気で使ってしまいます。

    もちろん、訓練を受けた人が、デモに行こう、などと、あおるのは、論外です。
    そういう人は、職業的な倫理に対して誠実ではありません。
    国民をいたずらに分断する、デマゴーグです。

    それはさておき、私は、友人のSNSに「国賊」という言葉を見つけて、心を痛めています。
    たぶん、書いた本人は、「国賊」と書くことの重みを自覚していません。
    なにより、心を痛める「リアル」な友だちが存在することが、この人の想像からは完璧に欠落しています。

    「国賊」と書いてしまう前に、この本を読んでみてください。
    (2015年08月05日)

    極めて冷静な本です。
    左翼の人も、右翼の人も、読んで、
    頭を冷やすといいですね。

    これを読むと、「国賊、安倍」なんて
    恥ずかしい書き込みをSNSにしなくて済むでしょう。

    私のような「無」翼の人にも、
    もちろんオススメです。
    (2015年08月04日)


    これ、面白い本です。
    (2015年08月02日)

    届きました。
    (2015年07月24日)

    アマゾンに注文しました。
    (2015年07月22日)

  • 著者は久々に登場した新進気鋭の論客。
    本書はAmazonのレビューではまさに賛否両論といったところだが、個人的には保守・リベラルについて述べたところなどは興味深く読んだ。
    今後もビシビシと物申してほしい。
    次は「シビリアンの戦争」を読もうと思う。

  • タイトルを期待して買うと、あれって思いそうな内容。
    読んでてビビったのが今、非正規雇用が全労働者の4割近くもいること。あと印象に残ったのがロシアのクリミア侵攻についての見方。連日ロシアに批判的な報道がされたが、それって欧米の見方に追随した一面的な見方でしかないのよね。
    全体的に内政問題より外交国際問題に対する内容の方が、歯切れが良くて面白かった。
    最近の新書としては珍しく、読むには結構前提知識が必要で、スラスラ読める本ではない。

  • 『シビリアンの戦争』も良書だったが、この本もいい。右寄りの人にも左寄りの人にも読んでほしい本です。

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著者プロフィール

国際政治学者。1980年神奈川県生まれ。東京大学農学部卒業。東京大学公共政策大学院修了。東京大学大学院法学政治学研究科修了。博士(法学)。専門は国際政治。現在、東京大学政策ビジョン研究センター講師。著書に『シビリアンの戦争』(岩波書店)、『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書)、『「トランプ時代」の新世界秩序』(潮新書)。

「2017年 『国民国家のリアリズム 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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