新装版 鬼平犯科帳 (1) (文春文庫) (文春文庫 い 4-52)
- 文藝春秋 (2000年4月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167142537
感想・レビュー・書評
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長谷川平蔵は斬り捨て御免の権限を持つ幕府の火付盗賊改方の長官にして、盗賊たちから“鬼の平蔵”と怖れられている。
が、その素顔は義理も人情も心得た苦労人である。
さまざまな浮き世の出来事を描き出す、鬼平シリーズ第一巻。八話収録。
舞台が「剣客商売」では華の盛りの田沼意次から松平定信政権へ移った頃なのね-
ある話に出てきた人物がまた別の話に、な連作なので、ついつい次の話へと読み進んじゃいます。
平蔵の奥方はできたひとだわ-私はこちらのシリーズの方が好みかな-
こちらも少しづつ読み進めていきたいと。
おしの十蔵―火付盗賊改方長官の交代。拷問がエグイ。
本所・桜屋敷―平蔵の生い立ちと若かりし頃の剣術同門人・岸井左馬之助との再会。憧れの存在が…切ない
血頭の丹兵衛―〔急ぎ盗〕を繰り返す怪盗と粂八の密偵就任。尊敬していた者の変節…切ない
浅草・御厩河岸―昔の恩義と現在の暮らしの板挟み。長命の相という占いが当たってるといいな-
老盗の夢―女との将来のために隠居撤回しひと盗きを画策。あーあ…差し違えたのがまだ救いかな。
暗剣白梅香―平蔵を付け狙う刺客と敵討ちと返り討ち。まさかの邂逅。せっかくの堅気の暮らしが-もういつ出くわすかビクビクしなくていいのは良いかな。
座頭と猿―ある女を巡る悪党たちの思惑。どっちもどっち。
むかしの女―平蔵が荒れていた頃世話になった女の末路。人の口には…ってやつですな-詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
時代小説。鬼平シリーズ1。短編8作。
「唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厠河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」
火付盗賊改方の長官、鬼平こと長谷川平蔵を中心に物語は続く。
盗みが「おつとめ」と呼ばれた訳とか、盗賊にも様々な種類の人間がいること。そして鬼平と左馬之介、小房の粂八などの昔のことも書かれている。
作者のシリーズの中で「剣客商売」を読み終えたので、こちらか仕掛人のどちらかを読もうと思っていますが、只今考え中です。
江戸の「粋」が、自分が関西人なのでもうひとつピンときていないのかもしれません。 -
鬼平かっこいい
こんな上司ほしいよ。
そしてまた食べ物がおいしそうなんです。たまらん。 -
池波正太郎さんの小説は
一文すらが生きている。
その言葉に魂が震える。 -
ついにかの名作を初読。
最近の佐伯泰英氏のシリーズと比べると問答無用で悪人を斬るところなどは人情味に欠ける印象だけど、居眠り磐音も吉原裏同心も初巻はほぼ舞台設定に終始した印象があったことを考えると、この先平蔵を中心とした主要人物が個性を見せ始めるのだろうと期待したい。
故・池波氏と同じ台東区民としては、家の近所が頻繁に登場するので、当時の様子を想像するだけでも楽しいです。 -
粋だ。義理と人情。妖艶な色香。旨そうな料理。優しさ。厳しさ。
第一話、啞の十蔵には泣かされる。切ない。 -
テレビ版なども見たことが無かった私は、
鬼平こと長谷川平蔵が悪人をやっつけてめでたしめでたし。みたいな話を想像してました。
そこには長谷川平蔵を中心にした江戸の民の生活があり、そこで起きる事件が1エピソードごとの短編になっている。
長谷川平蔵が中心にいる訳ではなく、エピソードごとのメインの人物がいる。
エピソードを跨いで出てくる登場人物もいて、他のエピソードに出てくるとなぜか嬉しい。
物語の最後は少し寂しい終わり方をするものばかりだが、それがまた良い。 -
今更ながらこのシリーズを読もうと思う。
平蔵さんがあまり出てこない。
【啞の十蔵】夫殺しの女をかくまった同心の話。しょっぱなから暗め。粂登場。
【本所・桜屋敷】平蔵若い時の女性があんなことに。左馬之助・彦十登場。
【血頭の丹兵衛】粂、密偵になる。
【浅草・御厩河岸】立派な?盗賊を密告する苦悩。
【老盗の夢】引退しておけば良かったのに。
【暗剣白梅香】平蔵、刺客に狙われるが、この刺客が敵討ちの最中で…
【座頭と猿】盗賊が女を巡ってすったもんだ
【むかしの女】強請りたかりは、死ぬよ
今回の推しは、粂と酒井。
そういや「釘ぬき屋」って、闇の狩人に出てきたアレでしょうか? -
あまりに有名ですが、ドラマも見た事なくそもそも時代劇を見て育ってもいないので読む機会もなかったのですが。。池波氏の『散歩のときなにか食べたくなって』や『男の作法』を読む中で、その生業としている作品を読んでおかねば、、と言う理由から。
さすがに面白かった。一つ一つは短編ですが、盗賊や登場人物が繋がっていて、少しずつその生い立ちなどが明かされ、絡み合って行くところが、さすが、と思ったし、人気シリーズとなる事にも納得。
そして江戸の街並み、情緒、人情。。。今更ながら好きです。今後もちょっとずつ読み進めていこうと思います。 -
ハマってしまいそう。