灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークVI (文春文庫 い 47-10)
- 文藝春秋 (2008年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167174132
感想・レビュー・書評
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* 灰色のピーターパン
* 野獣とリユニオン
* 駅前無認可ガーデン
* 池袋フェニックス計画詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やろうと思えば金などいくらでも儲ける手段はあるのだ。
法や良心に反するとしても。 -
面白い。ドキドキ感もあり。語り口が好き。キャラクターが好き。
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舞台は池袋だが、小説の中に「時代」がしっかりとある。
2004年の日本の状況そのものが、ここに閉じ込められている。
真島誠は正義の使者?
時代を背景として、人間を描く物語は普遍性を持つ。 -
正直、ちょっと飽きて来た。
でも次が文庫で出たらまた、読むだろうね。 -
2008年最後に読み終えた小説がこれ。
なんだかんだでいつも楽しみにしている「池袋IWGPシリーズ」である。
今回も手法や設定は変わらず一貫したスタイルである。池袋で起きた事件をトラブルシューターのマコトが解決して行く。その主な支えとなっているのがマコトの2人の友人、池袋最大のチーム「Gボーイズ」のキングであるタカシと羽沢組渉外部長のサル。また池袋署の刑事、吉岡や署長とも知り合いであったり、デジタルの世界に滅法強いゼロワンなんていう知り合いもいる。
いつもその時々の世相や時代を反映した物語となっており、石田衣良の観察眼と登場人物への魂の込め方には熱を感じる。今回はその熱が直に伝わってきた感あり、「灰色のピーターパン」と「野獣とリユニオン」では思わず涙してしまった。「野獣とリユニオン」の終盤、被害者と加害者の面談の場面は涙で紙面が見えない。どの物語も現実にはマコトのようなかっちょいいやつはいないし、こうもうまく解決はしないだろうけど・・・
「明日を始めよう」っていう石田衣良の熱い思いが伝わってくるようである。 -
マコトも大人になってきた。
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マコトも大人になってきた。
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1009 IWGPシリーズ6作目。相変わらずの面白さ。野獣とリユニオンにはホロリときて、池袋フェニックス計画にはハラハラ続きでした。着実に、忍耐強く、賢くあれ!
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このシリーズホント面白いから(≧∇≦)
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2010/6 再読
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ハードカバーで買ったはずなのにうっかり文庫も買ってしまった本。
マコトが相変わらずだし、キングも相変わらず。サルも相変わらずで
軽妙な語り口に引き込まれて一気読み出来た。
最近、歳のせいかカッコいい男達を見ると涙ぐんでしまう。シリーズと
してお涙ちょうだいでもないのに涙ぐんでしまうのは何でかなぁと
首をひねっていますが、ナイスガイとの絡みを疑似体験したいので
あれば是非読んでもらいたいシリーズです。 -
IWGPシリーズ6作目。
ちょっとマンネリ化してきてるなー。 -
リアル。ほんとにリアル。
石田さんの描写力がたまんない。 -
このシリーズはいつ終わるか分かりませんが、飽きさせずに最後まで書ききってほしいものです。
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石田さん
ジャケットが気に入り買いました
正直内容よく覚えてないっすけど
かっこ良かったはず
今度よみなおそー
好きです -
マコトも年を重ねてきた。結末が心温まる感じが好きです。
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ピーターパン症候群にかかった
子供と大人の話
大規模レイブと麻薬の話などもあり
魅力的な作品 -
ドラマ化されている作品です。
このシリーズには珍しくグロテスクな内容にはなっていなかったので、読みやすかったです。 -
内容は盗撮した写真を小学生が売るというストーリー
すごく重い話だったけど、IWGPらしく
楽しめました。とてもおすすめな本です。 -
【あらすじ】
池袋は安全で清潔なネバーランドってわけじゃない。盗撮画像を売りさばく小学5年生が、マコトにSOSを発してきた。“まだ人を殺してない人殺し”マッドドッグ相手にマコトの打つ手は?街のトラブルシューターの面目躍如たる表題作など4篇を収録したIWGPシリーズ第6弾。
【感想】
シリーズでは一番好きな作品。 -
短編と短編の間にかなり長い期間が開いたため、読むのに半年以上かかったような・・。
このシリーズは引き込まれる。
そして、クラッシックが聴きたくなる。 -
ミステリーの分類に入るかは微妙ですが・・
この本がきっかけでIWGPのファンになりました -
途中まで読んでたのにいつの間にか家族の誰かがうっかり洗濯機に入れてしまって、みるも無残な姿になっていた可哀想な本。
早く買いなおして続きよまないと! -
【相手を人間じゃないものにして、恐れたり憎んだりし続けるのは、きっと自分の心のためによくないと思う】
相変わらず語り口調で面白かった。 -
時代の切り取り方がうまく、いつも通り軽快で面白い。深みはないけど。それが持ち味なのだろう。
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☆灰色のピーターパン
☆野獣とリユニオン
☆駅前無認可ガーデン
☆池袋フェニックス計画 -
大好きな池袋シリーズ。
主人公の誠が成長したなとすごく思いました。 -
やっぱりマコトが好きだなぁ。
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「灰色のピーターパン」ってタイトルに既にやられてますw
<白と黒だけじゃない。俺たちはみんな灰色なんだ>
このセンス大好きです!!
池袋ウエストパークの6作目として文庫購入しました。
本作のタイトルにもなっている「灰色のピーターパン」は盗撮パンチラROMをネットで販売して繁盛している小学生のミノル。
この商売自体が危ないやつらにばれて強請られてマコトに助けを求めるんだけども、このストーリーを読んでみて感じたのは、どうもマコトも徐々にオトナになっているんじゃないか?って感じた所。
このイザコザの治め方が素晴らしい強請りの犯人である丸岡(市販薬ジャンキーの危ない奴)に対して、サル(元いじめられっ子で現ヤクザの中間管理職)に追い込みをかけてもらいながらも自分は常に下手にでていてまるで自分も追い込みをかけられているかのように見せる事で自分とミノルに後で復讐をされないようにしっかりと手を打ってある。
ただの追い込みじゃなく、その後までをしっかりと考えてある行動がさすがだなと感心させられました。
「野獣とリユニオン」
「いいんだ。いつまでも、きみを憎んでいたら、僕の明日が始まらない。握手だ」と突如自分を襲い、膝の皿を破壊することで調理師としての未来を断ち切った相手に対して言ってのけたツカサ。
「僕を襲った相手が、理解不可能なケダモノでなく人間だとわかれば、憎しみの気持ちが変わるような気がするんだ」と自分を襲った相手ですら理解しようとするツカサの姿勢。
そんなツカサでも犯人を前にすると一旦は人が変わったように憎しみをあらわにする。
そんな人間の気持ち。
もし自分、もしくは身近で同じような事件が起こったら自分はどういう気持ちになり、どういう行動をとるんだろうと考えさせられました。
自分なら泣き寝入りしてしまうのだろうか、少なくてもツカサのように相手を理解しようとは考えられないのではないか。
ツカサにすごく大事なことを教わった気がします。
IWGPにはいつもこんなとても身近じゃないようで身近な物語が多くていつも考えさせられます。
本作も良い意味で期待を裏切り、6作目なのにマンネリな部分が一切なくとても楽しめる作品でした。