- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167209025
感想・レビュー・書評
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世間に成功者として崇められるスター選手、その裏にほぼ同じ能力を持ちながら日の目を見ることの出来なかった選手達がいたことを改めて知るキッカケになった。生き方に不器用なのか神のいたずらか、選手の苦悩や人生が刻銘に描かれ表舞台に立つ事を許されないやり場の無い葛藤が臨場感と共に伝わってくる。勝負の世界には必ず敗者が存在するが敗者にはスポットは当たらない、厳しい世界に生きたものだからこその心理なのだろう。この本を読んでからスポーツの見方が変わったように思う。
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望みつづけ、望みつづけ、しかし“いつか”はやってこない。そんなスポーツ選手を取材して書かれた6篇のノンフィクション集。
敗れていった人たちの生き様や言葉に妙に共感してしまう。彼らがなぜ「敗れざるものたち」なのかを読んで感じてほしい本です。 -
荒削りな感じもするけれど、それが却ってストーリーの主人公の息遣いを感じるくらいのリアルさを醸し出している。それぞれの人生のドラマのカーテンの裏側の生々しさ。それぞれのヒーローのこだわり、生き様が感じられる。
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ノンフィクションの短編集。
勝負の世界で成功しなかったアスリートたちの話。
それのタイトルを「敗れざる者たち」にしてるあたりがもう既にちょっと痺れるのだけど、中身でもなるほど痺れた。
ボクサーの話とランナーの話と三塁手の話が印象深く記憶に残っている。 -
ここまで来ると神様の気まぐれとしか言いようがない。
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沢木耕太郎デビュー作。個人的にすきなのが巨人三羽ガラスの話。
敗れざる者の「ざる」とは否定なのかそれとも「べき」なのか。
これはどちらともとれる。人間臭い部分を映す文章が好きで、この本はまさにその人間臭さ、敗者の生きざまというのを沢木さんの角度から書いている。 -
カシアス内藤さんについて知りたくて読みました。「あしたのジョー」を小さい頃に読んで衝撃を受けた私にとって心にグサリとくる言葉が多かったです。輪島功一さんを見る目が変わります。
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敗れざる者たちを書いた沢木耕太郎のルポタージュ。
眩しいスポットらいの裏には深い影がある。
己の全てを賭けて、輝ける一瞬を求める姿に、心が熱くなる。
沢木耕太郎の鋭い着眼点が随所に感じらる作品。彼の体験、自分の考えをそのまま作品に反映させるエゴイスト的な一面が私は好きだ。現実には一元的な見方はないとあらためて感じさせられる。
この本が好きな人は「一瞬の夏」を読んでみるのもいいと思う。 -
敗れたが敗れてない
最後は自分の問題である
過酷
スポットライトがあたるのはほんの一握りであろう
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