- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167259143
感想・レビュー・書評
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一本筋の通った者たちの遣り取りが爽快!
礼(宇宙の原理)に身を任せ、信義篤く生きる様は、ただただカッコイイ。こうした主従が生まれるのもある意味奇跡だ!
徳を積むとはどういうことかを教えてくれる一冊。
「君の臣に賂うは、命を知らざるなり」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全1巻
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争いを好まず、あえて負けを選ぶことで真の勝ちを得る――。
乱世にあって自らの信念を曲げることなく、詐術とは無縁のままに生き抜いた小国・宋の名宰相・華元。名君・文公を助け、ついには大国晋と楚の和睦を実現させた男の奇跡の生涯を、さわやかに描く中国古代王朝譚。
名君だけがいても、そばで支える人が優れていなければ国はうまく運営できないし、優れた臣下がいて名君がいなくては国は成り立たないものです。
分かりきったことですが、宋の文公と華元との関係が理想的であり、どちらも驕ることがなかったから国の存亡の危機になっても滅びることはせず、人臣をうまくまとめあげられたのだと思います。
大棘の戦いで華元が鄭の捕虜になったとき、楚と宋との間の商丘攻防戦に、固い君臣の絆をみることができました。
後年、晋と楚の和議を成立させるという離れ業をやってのけた華元。
礼を重んじ相手を思いやる華元の心が、華元の生涯と宋という国を支えたのでしょうね。 -
読みやすく、一気に読了しました。相も変わらず地名・国名・人名が多量に出てくるのには閉口しますが。
主人公の華元は、余り派手さは無いですが魅力的なキャラクターですし、名君・文公やもう一人の主人公と言うべき王姫も存在感があります。
でもちょっと。何か"華"が無いのです。もう少し盛り上げる事も出来る話なのですが、淡々と話が進みます。
それが宮城谷さんのスタイルと言えばそうなんですが。。。
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古代中国 宋の名宰相 華元のお話。
徳を通じて国を治める、そのやり方は現代にも通じる。
政治家は必読だと思う。 -
小国の名宰相の物語。面白い。戦わずして時代を制する。本当の偉人とはこういう人なのかも。
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春秋時代の宋の名宰相・華元の生涯。
淡々と描かれているが、どんどんストーリーに引き込まれていって面白い。
歴史を知らなくても楽しめた。 -
意外や意外、初宮城谷作品!
歴史から人の生き様や知恵を学ぶ事が出来る作品。そしてそれらを自分の活力にしていけたら良いな、と感じさせてくれた一冊。
時代は周王朝時代。その時代に実在した宋国の宰相華元と賢帝文公を中心にストーリーは進んでいきます。
国を動かしていく際に礼や徳を重んじ、思いやりを大切にした華元。そんな華元の生き様を心底愛した文公や王姫、家臣達。
古代の歴史の中の話しですが現代にも通じ、大切にしていきたい感覚だと感じました。 -
宋の宰相、華元の話。