闇の奥 (文春文庫 つ 8-8)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167316112

感想・レビュー・書評

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  • フィクションなのに、実在した冒険家の手記を読むようで、壮大なドキュメンタリーに感じる。
    熊野の山奥、ボルネオ、チベット、、、小人伝説と蝶を追って消えた1人の探検家を追う、彼の教え子たちの更なる冒険譚。
    大陸を跨ぎながらも森の奥は全て繋がっているようで恐ろしい。
    前に進む怖さより、何もしないことが怖くなる気がした。
    現実と夢がどろりと底なしに一緒くたの、本気のファンタジー。

  • 【小人伝説を追う、一大冒険ロマン!】太平洋戦争末期に、北ボルネオで姿を消した民族学者・三上隆。彼の生存を信じる捜索隊は、ジャングルの奥地で妖しい世界に迷い込む。

  • おすすめ!これは二回読まなきゃいけないやつ。big issueの書評にあって気になっててbookoffで見つけて一気に読んだ!もちろん買って笑。

    小人族を探して行方不明になったミカミ博士と、彼を捜す人たちの話し。

    「空想があってこそ現実が生まれて、またその現実によって空想が大きくなる」っていうのがテーマだったのかな。読んでると、ファンタジーなのか実際にあった話なのか区別がつかなくなる。読み終わって色々事実確認のためにググってしまって、まさにテーマ通りになった気がする。

    もととなった同名の小説、コンラッドの「闇の奥(Heart of Darkness)」も是非読んでみたい。コンラッドの「闇の奥」はイギリスの植民地政策を暗に批判したものらしい。

  • 矮小族に魅せられた民族学者・三上隆を追ってボルネオ、チベットへと、とりつかれたように捜索する人たち。タイトルはコンラッドから着想を得たもの。冒頭から話に引きずり込まれ、あれよあれよと読まされた。
    辻原登って、なんか文学文学して時期もあったような気もするが、適度なエンタメ度が加味されて妙に読みやすかったりする。小説を読む体力が落ちてきたなと思っていた時期に読んだので、ちょっとスタミナを回復させてもらった気がする。

  • 不思議な読後感。うーん、ジャンル的には冒険小説? ……何か違う気がするなw
    蝶のモチーフと小人伝説が非常にファンタジック。

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著者プロフィール

辻原登
一九四五年(昭和二〇)和歌山県生まれ。九〇年『村の名前』で第一〇三回芥川賞受賞。九九年『翔べ麒麟』で第五〇回読売文学賞、二〇〇〇年『遊動亭円木』で第三六回谷崎潤一郎賞、〇五年『枯葉の中の青い炎』で第三一回川端康成文学賞、〇六年『花はさくら木』で第三三回大佛次郎賞を受賞。その他の作品に『円朝芝居噺 夫婦幽霊』『闇の奥』『冬の旅』『籠の鸚鵡』『不意撃ち』などがある。

「2023年 『卍どもえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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