おすず (文春文庫 す 6-7)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167497071

作品紹介・あらすじ

おすずという許嫁がありながら、子持ちの後家と深みにはまり、呉服太物店を勘当された総領息子の信太郎。その後おすずは賊に辱められ、自害して果てた。「一度だけ」とおすずが身を預けてきたあのとき、願いをきいてあげていたら…後悔の念を抱きながら、信太郎は賊を追う-。平成14年度中山義秀文学賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • この著者の筆力には驚く。とりわけ会話表現では語彙の豊かさを存分に披露し、明らかに研究者レベルで江戸の歴史に精通されているのが伺える。情緒纏綿、粋な書きぶりを読む限りでは、どうしたって女性の著作とは思えない。

  • 江戸の岡っ引きもどきの人情劇場。
    当世風に言えば、さしづめ東京私立探偵ってとこかな。

    江戸の甘く切ない、小話。

    何が良いって、まさに江戸言葉。使われる文章が実に小粋な表現。

    「浮気をする」を「小色を稼ぐ」などなどね。

  • オール讀物1999年1、8、12月号、2000年4、7月号に掲載の5編の連作短編を2001年9月刊。2003年9月文庫化。シリーズ1作め。江戸人情物の捕物話。信太郎や取り巻く人々の設定がよく出来ており、事件の顛末もしっかりした構成で語られる。このシリーズは、面白そうだ。

  • L 信太郎人情始末帖1

    特に面白みもなく淡々と綴られていく。殺しも厄介ごとも捻りなし!会話や口調もとくに特徴もなく特異なキャラもいない。ないないづくし。
    人情始末というほどの始末内容でもないような?まだシリーズ一作めだから?こんだけ何気ない内容ならもっと情緒溢れる書き方ならいいのに。もの足りず。

  • 信太郎モノ。また地味だけど、、読んじゃう。

  • 3/24-3/25

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著者プロフィール

すぎもと・あきこ
1953年、福岡県八女市生まれ。ノートルダム清心女子大学国文学科卒業後、金城学院大学大学院修士課程修了。江戸文学を学ぶ。1980年「男の奇跡」で歴史文学賞佳作入選、作家デビューを果たす。1989年「東京新大橋雨中図」で直木賞受賞。2002年『おすずーー信太郎人情始末帖』で中山義秀文学賞を受賞。近著に『起き姫 口入れ屋のおんな』など。本作は「お狂言師歌吉うきよ暦」シリーズ4作目の完結編となる。

「2016年 『カナリア恋唄 お狂言師歌吉うきよ暦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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