- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167502034
感想・レビュー・書評
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読みやすい。少し怖い話と不思議な話の短編集。
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最初のレキシントンの幽霊以外ほぼよくわかんない。
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ただ「読む」だけではどれも抽象的な話の短編集。
読み終えてからネットで様々な人の考察を読むと、小説の楽しみ方、ハルキストの読解力の高さ、そして自分の想像力の浅さを痛感する。
村上春樹の作品は、登場人物の想像で繰り広げられるファンタジー、のような作品が多い気がする。だから親近感を抱くことができるし、現実の世界に希望を抱ける。
短編集のような毎日を多角的に、想像力豊かに過ごしてみようと思った。何かが変わるわけでなくとも。 -
恐怖はたしかにそこにあります。・・・・・それは様々なかたちをとって現れ、ときとして私たちの存在を圧倒します。しかしなによりも怖いのは、その恐怖に背中を向け、目を閉じてしまうことです。そうすることによって、私たちは自分の中にあるいちばん重要なものを、何かに譲り渡してしまうことになります。私の場合にはそれは波でした
やけにリアル
トニー滝谷が個人的に一番村上春樹感を感じて好きだったな。上の波の話、7番目の男もリアルさとノスタルジーを感じて感情移入した。 -
沈黙、トニー滝谷が好きだった。孤独や恐怖を描く表現が写実的でいい。
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あまり得意でない村上春樹の世界観
短編集ならいけるかなと思って久しぶりに手に取りました。
未熟者なもので分からないことも多かったんだけど
「氷男」「七番目の男」「めくらやなぎと眠る女」が印象的だった。
でもやっぱりまだ私には早い世界だと再実感した -
面白かった。メッセージ性が強いものがいくつか。よくわからんものもいくつか。トニー滝谷が映画化されてなかなか高評価を受けてることに驚いた。映像化にはいいのかな
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再読になるが、好きな短編集。
「氷男」「トニー滝谷」「7番目の男」は他で最近再読したのでカット。
(めくらやなぎと、眠る女」は同様に他の短編集での最近既読だが、注がある~
”1983版は400字詰め80枚ほど、1995年に内容をダイエットさせて45枚ほどにした。
オリジナルとは少し違った流れと意味合いを持つ作品になったので違う版としてこの短編集に載せ、題名も変えて途中に点を入れてある”
私のようなレベルの人間にとっては、全体的な印象が大きく変わったと認識できなかった。
全体的なイメージとしては冷たい、水色・・悲哀や感傷を持ったものであったり、人間界と異形モノの世界のはざまで揺れたことどもが描かれている。
今回、心に残った作品は「沈黙」
逡巡しつつ語り始める男 大沢。
物静かで 出しゃばらない外見、人に押し付けるタイプではない。
だから20年近く、ボクシングを続けてきたようには見えなかった。
ボクシングという格闘技に課せられた規律は「リングの外では人を殴ってはいけない」
その彼が立った窮地、真剣に怒り、殴った・相手は青木。
後年、青木は周到に復讐の機会を狙っていて・・対する大沢・・落ちた懊悩地獄。
生きていれば一度ならず、こういったことは経験あるのじゃないかと思わせる展開は息をつめて読んだ。
人がいまい皮がむけて斉唱していく過程を無駄のない筆致で綴った、心現れる掌編だった。