陰陽師 付喪神ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-5)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167528058

感想・レビュー・書評

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  •  魍魎たちに立ち向かう若き清明と博雅の胸のすく活躍、魅惑の伝奇ロマンシリーズ第三弾。<br><br>

     今までよりも、いわゆる“良い話”が多かった。私としましては、バリバリ鬼を倒していってもらいたいのに、倒さずに丸く収められると、煮え切れない気持ちになる。つまり、切なくて悲しい鬼の話である『ものや思ふと・・・』よりも、清明様がチョチョイと事件を解決しちゃう『血吸い女房』のが好き。前作と繋がる部分の多い『打臥の巫女』は、完全な読み切りじゃないので何となく疲れた。要するに、陰陽師は頭を使わずにサラサラ読んで楽しみたい。<br>
     第三弾目にして、ちょいと飽きが来た・・・<br><br>

     表紙の鬼が、今までの中で一番好き。動きがあって、文字とのバランスも良い。

  • 高校

  • 時は平安。陰陽師・安倍晴明と三位の源博雅が京の「不思議」を解決していく。高校時代、割と古典が好きだったあたしは懐かしい思いをしながら読む。1、2巻は誰かに借りて読んだので3巻から。晴明と博雅が“出陣”する時に使われるせりふ“「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった。”はいつもワクワクさせてくれる。この巻では、瓜にかけられた呪の元をたどる「打臥の巫女」がお気に入り。博雅が晴明に「おまえ、本当は淋しいのだろう。この世に自分しかいないと思っているのだろう。」と思いやると、晴明が「おまえがいるではないか、博雅」と返す友情が素敵。しかしこの二人、あたしはなぜか友人というより恋人に見える。

  • 07.4.1

  • 陰陽座の作詞をしたかたと聞いて読んだのですが、おんもしれーどうしよう。これ第三弾、なんですよね。じゃあ、一弾と二弾も買わなければ。好きな作家さんが増えて困るなぁ。

  • とある男が勤め先の遣いの帰りがけに見知らぬ女から言付けられた漆塗りの箱。「あなたの女主人にお渡しください。決して途中で開けてはなりませぬ。」勤め先への帰路の途中、自宅で一泊した際に男の妻が欲に駆られて箱を開けてしまう。と、箱の中で何かが動いて、黒い気味の悪いものがそこから外へ飛び出して闇の中へ消え去った。男が再び灯火の中で箱の中をよく見れば、そこに入っていたのは、なんと、瞼ごとくじり取った目玉ふたつと陰毛をつけたままえぐり取られた男根であった。(「這う鬼」より)

  • 丑の刻、貴船神社に夜毎現われる白装束の女が鬼となって、自分を捨てた男を取り殺そうとする。そんな男の窮地を救うため、安倍晴明と源博雅が目にしたものは!?女の悲しい性を描いた「鉄輪」他、全七篇。百鬼夜行の平安時代。魍魎たちに立ち向かう若き晴明と博雅の胸のすく活躍、魅惑の伝奇ロマンシリーズ第三弾。

  • 夢枕さんの本はこれしか持っていません。結構面白かったんですがね・・・。

  • やっぱおもしろいよなー…。映画は…ちょっと…。

  • 主要な登場人物である「清明」と「博雅」の二人の会話において著者の情景描写や心理描写による合の手を全く出さないで二人に気の済むまで話させる。著者の第三者的な目線で物語を読ませるのではなく、二人の掛け合いで話が進むのが特徴だと思う。妖怪というか式神?をとっちめる部分に迫力はないが、テーマや言葉の選び方が分かり易く、小学生が読んでも面白いと思うのではないかと思う。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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