ギャングスター・レッスン (文春文庫 か 30-4)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167686031

感想・レビュー・書評

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  • 1作目の方が色々な人が絡んできていて好きだったかな。
    今回はフォーカスを当てすぎている感があった。

    でもコロンビアのくだりは面白い。
    南米に行きたい。

  • その名の通り、アキが柿沢と桃井の仲間になり、ギャングとしてのノウハウを身につけていく話。ヒートアイランドから1年、東南アジアを放浪し、帰国して、アキは柿沢と桃井の誘いに乗り仲間になる。裏金専門の強奪屋の二人につき、渋谷でのチームヘッドから大人の二人とのつきあいに戸惑いながら、ギャングとして着実に成長していく。無愛想で仕事に厳しく正確でシャープな印象の柿沢と、対称的に社交的で明るく柔らかな桃井。アキは柿沢に反発しつつ、桃井に可愛がられながら、成長していく。裏の戸籍を手に入れ、改造車を乗りこなし、銃の使い方を覚え、金の取り戻し方を覚え、そして大物の現金強奪の実戦を終えるまでが描かれる。前作のような緊迫感は後半の実戦のところからは感じられたけど、それまではおもしろくないわけじゃないけどちょっと物足りない感じ。最後に出てきた人の消息が書いてあり、桃井の過去の女性(高速で15秒のランデブーのエピソードがよかった)が最後にあっさり死んでいてびっくり。おまけにはアキの車の事故の原因となり、修理代を見事に騙しとられただめヤクザの柏木のその後。情けなさ全開だけど、ある家出中年女性との出会いから過去を振り返り、また今を生きるこじきの姿に今生きていること、今を満たしていくことを思う希望のあるラストだった。


    どうでもいいけど気になったこと。桃井の着ているパッチワーク柄って…なんだかファンシー。そしていつも形容される肉厚っていうのもあって、桃井の様子がいまいち想像できない。

  • 雅のリーダーだったアキがまるではなたれ小僧だ。これからの成長?が楽しみ

  • 垣根涼介ヒートアイランドシリーズ2作目。

    渋谷のギャングを辞め、柿沢・桃井らの強盗団に加わる話。
    裏の生き方のOJTを短編を通して展開する。
    恋愛や出会い別れを通して。
    後続のシリーズのいずれとも違う表現。

  • なんかいかにもシリーズ物のつなぎのエピソードと言う感じ。理想のギャング像はいいけど小説としては子供っぽい。アキは渋谷の有名人で顔が知られていると思うのだが大丈夫なのかなぁ??

  • 「ヒートアイランド」の続編、シリーズ2作目。

    1作目で登場した異次元の存在感を放っていた裏金専門強盗グループに加入した主人公アキ。

    肉体、精神、知識、戸籍、車、武器、、、細部・深部まで磨き上げられたプロの2人(柿沢・桃井)に必死についていくアキの姿が1作目と様変わりしていて面白い。

    車のディテール描写等若干ついていけない部分もあったが、
    全体を通して圧倒的なアキ+プロ2人に爽快感すら覚えながらサラッと読める。

    この3人のキャラクターはバラバラで全員が魅力的だが、3人に絡んでいく他の登場人物もまた人間味があって良かった。

    ただ、もっと1作目の登場人物、アキの仲間達の描写も欲しかったな、もったいないなという印象は受けた。

    あえて違う世界をって事なんだろうけど。

    続きはどんな感じか、楽しみ。

  • ヒートアイランドの続編。
    渋谷のチームを解散したアキが、裏金専門強盗の仲間になることに決めた後の話。
    私としては、アキは強盗にはならないでまたなんかうまい儲けでもみつけるのかな、って思ってたけど。
    予想は見事に裏切られ、アキは強盗に。
    でも、今までは同年代に囲まれて、その中で落ち着いたキャラでいたけど、突然一回り以上離れた大人たちとチームを組んだことで、やっとアキに年相応な感じがでた。
    こっちの方が好きだな。
    話は強盗そのものよりも、その準備でコロンビアに行った話とか、サイドストーリー的な感じででてきたブラジルのコパカバーナビーチのシーンとかに、やっぱり惹かれる。
    でもほんとにこの人の話は、身近なところに裏の世界があり過ぎて、ちょっと疑心暗鬼になります(笑)
    私の友達のブラジル、コロンビアの人たちはみんな裏の顔がないと信じたい(笑)

  • なんか前作よりアキがショボくなってるきがした。笑
    まあ、読みやすくそこそこ楽しめた。

  • アキの成長する姿が見れる作品。

  • 『ヒートアイランド』の後日談とする連作集。軽快な語り口にどの話も面白く読める

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著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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