武士道エイティーン (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.14
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本棚登録 : 2517
レビュー : 319
  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167780043

作品紹介・あらすじ

宮本武蔵を心の師と仰ぐ香織と、日舞から剣道に転進した早苗。早苗が福岡に転校して離れた後も、良きライバルであり続けた二人。三年生になり、卒業後の進路が気になりだすが…。最後のインターハイで、決戦での対戦を目指す二人のゆくえ。剣道少女たちの青春エンターテインメント、堂々のクライマックス。

感想・レビュー・書評

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  • いよいよ、いよいよ再び早苗と香織の頂上決戦の巻!ワクワクしながら読んだ。いやぁ、このエイティーンは真っすぐのストレートというより、多彩な変化球を混ぜてきた感じだ。非常にキレのいいスライダーと目の覚めるようなフォークで空振りさせられるような感じだ。何が言いたいかと言うと、今回は早苗と香織以外の脇役の人達のとっても意外で面白いスピンオフがたくさん詰まっていた。

    早苗のお姉さんの緑子と岡巧のラブストーリー。このシリーズにはあまりないと思っていたので、思わず急に胸キュンしちゃった。(笑)桐谷先生の物語もよかった。でも何といっても、私は吉野先生の物語がもっとも心に残った。すごく心が熱くなってしまい、このエイティーンでもっとも好きな章だったかもしれない。

    エンディングも素敵な終わり方でした。香織と早苗の関係、すごく読んでいて心地よい。あぁ、互いに認め合って、必要としあって、大切に思っているんだろうなぁとじんわりしてしまいます。この先が気になってしょうがなくなりました。

    と思ったら、解説で有川浩さん登場!続編書くんだったら解説引き受けると、半分脅しいれているところが笑ってしまった。有川さんの解説というか分析はすごかったなぁ。女性作家からみてもこの香織と早苗の描写ってそう映っているのかと、感心しました。有川さんを唸らせるとは、誉田哲也さん、やっぱり凄すぎる。

    まずは完結編のジェネレーションにいき、こうなったら他のシリーズも読むしかない、いや読ませていただきたい、とすっかり虜になってしまいました。

  • 予想外に面白かった「武士道シックスティーン」の続編。の続編。
    名前もそのまんま「武士道エイティーン」です。

    いよいよ高3です。最後の大会!ここの部分は、一切触れないでおきます。磯山vs甲本、磯山vs黒岩。両戦いに決着が着きます。3巻の中で最もアレです。

     そして、これまでのエピソードを補完するように、緑子、桐谷先生、吉野先生。この3人の視点で回想録が入っています。ちょっと驚くような話しです。
    小説を書くうえで、ここまでプロットしてからメインのストーリーを描くのでしょうか?苦しくてページ稼ぎか?と思った自分が恥ずかしいほど、この3人の話も面白いです。

    本題とは離れますが、文庫本の解説がやたら面白い。「そうそう!」と合いの手をいれたいほど。そしたら、解説書いてるの有川さんでした。納得。さすがです。油断ならない。

    3巻完結とは成っていないらしい。
    とりあえず、「武士道22」社会人になる時の希望と葛藤を交えて描いてもらいたいです。

  • 「武士道」シリーズの三作目です。磯山香織と甲本早苗の話し以外にもいくつかの再度ストーリーが収録されていて、そっちのほうが僕にずっと面白かったです。

    『武士道』シリーズ三部作の 最終巻です。この本は少し前に読み終えました。で、今これを思い出し思い出しながら書いておりまする。本編である磯山香織と甲本早苗の話以外にもいくつかのサイドストーリーが収録されてあって、僕は本編よりもむしろそっちのほうを楽しく読んでいました。特に、磯山香織の剣道の師である桐谷玄明の家に伝わる「闇」の部分が圧倒的なリアリティでした。

    それがなんなのかはこの本で読んで確かめていただくとして、ヒントを少しだけ書いていくと、昔から剣と言うものはそういうものであって、特に戦争中に関するくだりには作者のことを『この人本当によく調べて書いているよなぁ』と舌を巻くことしきりでした。

    そして、肝心の本編である磯山香織と甲本早苗の二人が追求する『武士道』というものそれぞれカタチは違えどがさわやかででいいです。磯山香織の時代錯誤的な『武運長久を祈る』という文句がまたとてもイカしていて、大学に入っても『鉄拳制裁』というロゴの入ったTシャツを着ている彼女はとてもほほえましく思えました。

  • 「シックスティーン」で香織と早苗は出会い、お互い衝突しながらも剣道を通じてよき仲間に・・

    「セブンティーン」で早苗は福岡に・・離れてはいてもお互い切磋琢磨しながら剣の道を突き進み、よきライバルに・・

    「エイティーン」・・2人にとって最後の戦い。高校生最後の夏。
    早苗は膝の怪我をしながらも香織との試合のために調整し、お互い剣を交える楽しさを実感しながらの試合。
    最後立てなくなった早苗をお姫様抱っこをしながら退場する香織の勇姿に感動。

    3作読み終えて2人の成長していく姿に感動したし、何かに打ち込める高校生ってやっぱりいいな~と思う。

    スピンオフの早苗のお姉ちゃん、緑子のお話がまた良かった。
    お姉ちゃん、健気でかわいすぎ。切ないな~

    • まろんさん
      わ~いわ~い、noboさんも武士道シリーズ制覇おめでとうございます゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。

      大事な竹刀を放り出して早苗に駆け寄っ...
      わ~いわ~い、noboさんも武士道シリーズ制覇おめでとうございます゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。

      大事な竹刀を放り出して早苗に駆け寄って、
      極め付けのお姫様抱っこ♪♪♪
      もう、感動の嵐でしたね!

      セブンティーンまでは、なんとなく女王様然としてた緑子が
      自分へのご褒美に、留守電に耳を傾けるシーンのけなげさには、ぽろぽろ泣きました。
      ほんとに、誉田哲也さんには、こんなふうに
      爽やかに感動できる路線の作品ももっともっと書いてほしいですよね!
      2012/09/11
  • 武士道ジェネレーションを読むためにシックスティーンから読み直したんだけど、
    やっぱりグッとくる。何度も。
    スポコン的なの好きなんだよな、俺。

    剣道に限らず、武道をやる少年少女には是非読んでもらいたい。
    あ、俺、武道やったことないけど。

  • 武士道シリーズの伝統を守って二人語りにしてほしかった。ただ、緑子さんの切ない話は良かったかな。そして語られるエピソードのなかった小柴先生…( ̄▽ ̄;)次があると良いですね

  • 「セブンティーン」を読んで以来、早く「エイティーン」も読みたいと思ってきて、このほどやっと機会を得た。

    これまでの香織、早苗と語り手を変えて進行するパターンから少し変わっていて、ちょっとびっくりした。
    早苗の姉、緑子による巧との恋の顛末の物語や、香織の師匠、桐谷玄明による桐谷家の因縁譚、福岡南の剣道部顧問、吉野先生の過去などが語られる。
    玄明先生と吉野先生につながりがあったとは。
    多くの人物が自由に振舞い始めたところで終わってしまうので、えっ?という感じ。
    そう思ったら、まだこのシリーズ、完結じゃないようで。
    ホッとしました^_^

    ところでこの本をブックオフで購入したのだけど、なんと前の持ち主の腹部エコー写真が挟まっていた。
    女性のようで、おそらく、「おめでとうございます。妊娠15週目ですね。」みたいな写真だと思われる。
    捨てていいものか、ドキドキする。
    この本を読みながら、そういう時期を過ごした人もいたんだなあ、とちょっと感傷的になってしまった。
    今ごろはその子も無事産まれてたら、年中さんくらいかな。

  • これで終わるのが切ないくらいの名作でした!
    間に挟まれた、他の登場人物の描写もすごく良くて、
    本編以外でも楽しめた!
    緑子の切ないラブストーリーとか、
    桐谷先生の生い立ちとか、
    吉野先生の剣道に対する想いとか。
    全ての登場人物が愛せるストーリー。
    実写映画化してほしいなぁ!

  • 伏線を拾って、サイドストーリーももれ沢山
    大団円て感じでしょうか
    続きが読みたいような、これでいいような

    ともかく、清々しくて
    且つ、うらやましい

  • ついに高校三年生。これまでとは違い、香織と早苗だけでなく、ふたりの周りの人たちも一人称で一章ずつ割り当てがあって、さらに奥行きと広がりが出ていました。たつじいナイス。若いのに悟りきった感じだった早苗の美人姉も、本人が表に出さないだけで悩みも苦労もあるのね、と見直したり、早苗の高校の酔っぱらい顧問の話はそれこそ一昔前の青春物語で、ホロリとさせられました。ラストは香織を慕っていた後輩田原
    の語りでそうだったのか!と感心し、香織と早苗が田原の試合を一緒に見守るところでいったん(?)完結。とても面白かったです。

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著者プロフィール

誉田 哲也(ほんだ てつや)
1969年、東京都生まれの小説家。学習院中・高等科を経て学習院大学経済学部経営学科卒業。卒業後にミュージシャンを目指していたが、椎名林檎の存在で断念。格闘技ライターを経て作家活動に入る。
2002年、『妖(あやかし)の華』でムー伝奇ノベル大賞優秀賞を獲得しデビュー。2003年『アクセス』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。
代表作は、映画化もされた『武士道シックスティーン』に始まる「武士道」シリーズ。姫川玲子シリーズの『ストロベリーナイト』はドラマ化・映画化された。ほか、『ジウ』シリーズ、魚住久江シリーズ『ドルチェ』『ドンナ ビアンカ』や、『ケモノの城』『プラージュ』などがある。

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