名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫 よ 31-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901356

感想・レビュー・書評

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  • 連作で最後のエピソードにつながっている。郷土研究家と、幻の仏像にまつわる因縁。少し登場人物たち気を回しすぎじゃない?と思ったりもしたが、やっぱり温かくて、人生の厳しさを知ってるお草さんが好きで次も読む。

  • このシリーズも三作目かぁ。
    一番好きかも。
    日々の暮らしに潜む謎を紐解く…よりは解けていくのを、時に焦れったくたぐりよせる感じが持ち味かなぁと。
    丁寧な暮らし方、生活感も好き。

  • ゲンエイ円空仏の話は、さっぱり意味が分からなかった。

  •  お草さんシリーズ。今回はミトモ珈琲商会の代替わりのゴタゴタから始まって、郷土史研究関係のみなさん――勅使河原先生と娘のミナホさん、萩尾君、藤田(呼び捨てかい!)――の、積年のもつれに首をつっこんできます。
     幼くして亡くなった息子を偲ぶ場面は、毎度涙をさそいます。でも、「離婚してなければ」とか「私がついていれば」という後悔はあっても、息子が死んだ事故に対してお草さんは直接の責任はないわけで、これが、ずっと自分が育てていた子どもが目の前で水の事故で……という状況だったら、お草さんの人生はまったく違うものになっていたのではないでしょうか。乳母が育てていて偶にしか会えなかった、さらに離婚して遠く離れてしまった、という伏線があったからこそ、今のお草さんと小蔵屋があるのでしょう。

  • 私はこのシリーズの切なさが、とても心にしみていい感じなのですが、知り合いには切なさがきつすぎて読めないという人もいます。
    私はお草さんの煎れるコーヒーを飲みたいです。お草さんから手ほどきを受けた人のコーヒーも飲んでみたいです。でも、人によっては苦すぎて飲めないこともあるんですね。
    私にとってはほろ苦さが心を温めてくれる、そんな第3弾でした。

  • 1冊目が一番小説としては面白いけど
    この世界に浸って一緒にコーヒーを飲みたい、
    そういう人がこの3冊目を手に取るんだろうね。
    「粋」という感じがぴったりくる、主人公。

  • お草さんにかかると、深刻な悩みや人間関係も、優しく解決されていく。
    こんなお店があったら、コーヒーが飲めない私でも行きたくなる。

  • 人は、いろいろありますねぇ。
    人間模様の物語。

    円空仏の話が物語中に出てきますが、
    円空と言っても知らない人だったりすると、
    「何のこと?」
    と言う風になりそうな気がします。
    私は、ひょんな事で、円空仏を見たことがあるので、
    「あぁ、あれの事ね」と直ぐわかったんですが。

    一般的に、どうなんでしょう?

  • お草さんも小蔵屋も好きだけど、今回はひとつの事件が4話にまたがってたので、間延びした感あり。

  • シリーズ3作目。
    新聞記者の萩尾、萩尾の恩師の勅使河原先生、その娘のミナホ。ある出来事がきっかけでギクシャクしてしまった3人の関係。15年も抱えたそれぞれの思いを、お草がゆっくり解きほぐす。

    いつも思うけど、お草さん私よりフットワークが軽い・・・
    由紀乃、これからどうなるんだろう。心配です。

    お草さんのように季節を感じながら生きていきたいな。
    相変わらず、コーヒーが美味しそう。

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著者プロフィール

1964年、埼玉県生まれ。群馬県立女子大学文学部美学美術史学科卒業。2004年、「紅雲町のお草」で第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞。著書に「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ『誘う森』『蒼い翅』『キッズ・タクシー』がある。

「2018年 『Fの記憶 ―中谷君と私― 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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