漂流街

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 206
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198608989

感想・レビュー・書評

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  • 大藪春彦賞受賞作品。
    馳星周の初期作品だが、奇跡のような傑作『不夜城』と比べると…
    過去に映画化された折りに観賞していたが、原作は未読だったので今回読了。
    原作と映画のテイストが違うどころか、ほぼ別物(微妙な意味で)。不夜城もそうだったが(良い意味で)。

    基本的な構造は、首までどっぷりとドツボに嵌まった主人公が破滅への道をひた走る馳パターン。

    以下ネタバレ

    アイデンティティの不明瞭な主人公。クセモノなヒロイン。ヤバい中国人。サイコパスなヤクザ。という既視感のある登場人物に加えて、本作品では新機軸として日系の南米人と盲目の少女がいるが、アレンジ違い程度しか効果がない。
    グイグイ読ませる豪腕はさすがだが、主人公マーリオに感情移入しづらい。あえてそういう造形なのかもしれないが、効果的ではなかった。
    犯罪計画も緊張感に乏しかったし、ラストの盲目の少女カーラに拒絶され殺してしまうくだりや、ヒロインであるケイの殺害、マーリオの死どれも必然性を感じない。物語を閉じる為に皆殺しにした様にしか思えなかった。
    作者が単に救いのないだけの話を描きたかったのなら、その企みは成功したと言えるのだろうが…

  • 真っ黒。
    これでもかと言うくらいに人が死ぬ。
    救いがないと言う以前に
    こんだけ殺したら、自分も死なないと
    バランスがとれんだろうと思う。

  • 外国人労働者,ヤクザ,中国マフィアなど入り乱れてのやりきれないような無茶苦茶さとしたたかさ,嘘にまみれた世界で,自分の血を呪いながら落ち続けるブラジルの日系三世マーリオ.救いのない物語.

  • 香港とカナダ・バンクーバー 中華系の話し。

  • 馳氏の王道パターン。欲望と破滅、誰もが幸せにならない。

  • ハードカバー £1.00

  • まーりお

著者プロフィール

1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、98年に『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、99年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。2020年、『少年と犬』で第163回直木賞受賞した。著者多数。

「2022年 『煉獄の使徒 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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