ゴルゴタ (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198931957

感想・レビュー・書評

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  • 〇学んだこと
    1.平和主義者とは、平和を保持するために努力している人たちのこと
    2.感情を切り離すトレーニングも必要
    3.「大義(国)」と「正義(個人)」の違い

  • 復讐ものと聞いて、最初に浮かんだのは、東野圭吾さんの「さまよう刃」。こちらも少年犯罪をテーマにした復讐もので、少年法にモヤモヤと不満をもっていました。

    この作品では、少年たちによって、無残に殺された妻の復讐をするべく、あれこれやで殺戮を繰り返していきます。
    とにかく残虐シーンが、文章だけなのに想像しただけで怖かったです。東野作品がソフトに対して、こちらはハードすぎでした。
    主人公の真田は、復讐のためなら、冷酷にでもなる。最初の温かみのある色彩から殺害されたのを機にほぼ無色になる様は、人間の無限さを感じました。
    単なる復讐劇ではなく、壮大な復讐劇になっていて、主人公がどう結末を迎えるのか、気になりながら、ページが止まりませんでした。

  • 日本対テロリスト。自衛隊で最も優秀だった兵士が未成年の不良少年達に妻子を殺され復讐鬼となるが、彼の取った方法は単なる復讐ではなかった。作中で聖書が引用されるが、なるほど最終的にゴルゴタの丘に辿り着くことが目的だったのか、と気付く。

    荒唐無稽な点もあるが、政治的思惑や心理描写、信念といったものが一貫しており、最初の犯罪者である少年たちはともかく、それぞれの立場の人に感情移入ができ、大きな事件を様々な角度から考えられるのは素晴らしい。また描写される武器や戦闘描写は詳述にしてリアルで、著者のマニア感を伺わせる。

  • どんどんページがすすんでいく作品でした。
    PSYCHO-PASSの脚本家が書いたのもあり、どことなく似た雰囲気を感じながら楽しませてもらった。

    もし、この作品に続きがあるのら読みたいものだ。

  • 映画で見たランボーがこんな感じだった気がする
    似たような上官もでてきた気がする
    もし、同じ状況に置かれて、同じような力と知識があったらどうするか?
    そこまでの気力が続かないという答えがでる
    それは妻と子への愛情の差かなと、錯覚させられる、そんなことは断じてない、愛している
    じゃあなぜ気力が続かないだろうという答えがでるのか、、、わからない

  • やり過ぎなくらい衝撃的な復讐劇です。
    自分なりの大義を守って筋を通す。
    なかなか、出来ることではありません。
    人殺しまでは、もちろん出来ませんが、普段の生活でも筋を通しながら生きていきたいものです。

  • 作者は銃マニアなのかしらん、って位に銃火器の説明がやけにしっかりしてる。
    真田はともかく、仲間の古馬って人はそのまま人を殺し続ける立場にあって良いものか?と思う。

  • 意外といろんなことを考えさせられました。単純な復讐劇かと思ったら壮大な復讐劇でした。妻やお腹の子が残酷な方法で殺されたのにそれを政治利用されて、加害者と被害者の立場が逆転されたかのようになって、挙げ句加害者たちはぬくぬくと生きてまた悪事を働いて…真田のやったことはやり過ぎだったのでしょうか?あれだけのことをやらないとわからせられなかったのでは。でも殺された警官にも職務があって家族がいたのにと思うとなんともいえない。私はやっぱり政治家が諸悪の根元のように思えてなりません。最後、真田は生き続けた方が良かったのかな?と思いました。これもまた利用されたような最後でかわいそうな気がしました。

  • 妊娠中の妻が凌辱された上に殺された。
    犯人は少年法に守られた少年5人!?
    しかし、少年達に下された審判はあまりにも軽すぎた・・・

    主人公に課された試練があまりにも重過ぎてやりきれない気持ちになりました。
    東野圭吾さんの作品にも似たような題材の『さまよう刃』がありますが、その作品の結末は私にとって納得のいくものではありませんでした。
    そのせいか、本作の結末と主人公の行く末が非常に気になり、アッと言う間の一気読みでした。


    コレ系の作品を読むと『法律が犯罪者の更生に何故そこまで期待するのかと疑問に思い、犯罪者の人権や命よりも労ってあげなければいけないものがあるよね』と思ってしまう。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    最強と謳われる陸上自衛官・真田聖人の妻が惨殺された。妊娠六ヶ月、幸せの真っ只中だった。加害少年らに下った判決は、無罪にも等しい保護処分。この国の法律は真田の味方ではなかった。憤怒と虚無を抱え、世間から姿を消した真田は復讐を誓う。男は問う―何が悪で、何が正義なのか、を。本物の男が心の底から怒りをあらわにしたその瞬間…。残酷で華麗なる殺戮が始まった。

    私めは残虐な犯罪に対しては年齢関わらず死刑にして欲しいと強く思っている人間であります。妻子供に降りかかったら見つけ次第絶対に復讐します。とはいうものの、世の中そういう事もなく過ぎていくのは復讐というのがいかに難しいかという事なのだと思います。世の父母達は間違いなく復讐出来る物ならばするでしょう。しかし、法に守られ所在もなにもわからない状態で、しかも親類縁者に迷惑が掛かると思えば出来ないのは道理。どう考えても難しいです。
    この本は圧倒的な復讐復讐また復讐です。少年だけではなく関わった法曹にも復讐。少年を匿おうとする警察も巻き添え復讐。メタルギアソリッドのスネーク並みのスーパー自衛官が重火器を駆使して復讐を行うのですから、それはそれは爽快です。
    実際にこういう残虐な性犯罪殺人を犯して世の中に戻って来ている元少年が沢山いるのは事実。更生がどうたらよりも被害者の気持ちになって欲しいものであります。
    ゲームのような世界観でありますが僕は好きです。

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著者プロフィール

2000年に第1回富士見ヤングミステリー大賞を受賞、2002年角川Next賞を受賞。代表作は『ヤングガン・カルナバル』シリーズ、『ゴルゴタ』、『GENEZ』シリーズなど。『魔法少女特殊戦あすか』原作、『ちょっとかわいいアイアンメイデン』原作、『王様達のヴァイキング』ストーリー協力。TVアニメ『PSYCHO‐PASS』1期、『PSYCHO‐PASS 劇場版』(ともに虚淵玄と共同脚本)にて、ニュータイプアニメアワード脚本賞受賞。TVアニメ『ベルセルク(2016)』シリーズ構成。

「2017年 『バイオハザード ヴェンデッタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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