花屋の店番 毎日晴天! 12 (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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本棚登録 : 167
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199007309

作品紹介・あらすじ

帯刀家次男の明信の恋人は、元ヤンキーの花屋の龍。
大学院に通う傍ら、空き時間に花屋でバイトをするのが日課だ。
ところが、その花屋の龍がここ数日不在で、理由も行方もわからない。
もしや捨てられた!?と心配する家族たちは入れ代わり立ち代わり花屋を訪れて!?
次男・明信と龍の恋ほか、受験に失敗してしまった末っ子・真弓が起こす帯刀家を
巻き込むひと騒動など、全3編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 八年ぶり。読んだ記憶はあれどどの文庫にも入っていないので実際に読んだのか自分の妄想だったのかわからなくなっていた話がようやく! そうか雑誌で読んだのか。書き下ろしも素敵でした。大好きです。

  • 久々にこのシリーズを読んで、自分が年を取ってしまったと実感。
    瑞々しい作中の感性にほとんどシンクロできなかった。

  • 花屋のふたりが大好きです。
    雑誌を切り取ってずっと持ってたけどやっぱり文庫の方が読みやすいですね。

  • 龍ちゃん…普段カッコつけてる男がやらかすと可愛いよね(笑)
    明がなんか本当いじらしくて可愛い。幸せになれよ!
    あと大河もそろそろ母さん久しぶり(じゃないけど)にどうだねくらい起こせ(笑)

  • 8年ぶりの毎日晴天だったんですね。
    表紙通りの、
    花屋の店番は、
    明と龍さんのお話。
    志麻姉の帰国の気配に逃げた出してしまった龍と、花屋ごと置き去りにされた明ちゃんをそれぞれの方法で心配する、帯刀家の面々というお話。
    志麻さんへの怯えようが半端ないのと、百花繚乱になる帯刀家がユーモラスだけど、真剣なのが面白い。花屋のお隣さんの理奈ちゃんも志麻姉が出てこないかわりに、話を進めてくれてよかったです。龍さんが、理奈ちゃんにも志麻姉にも殺されなくて当たらりまえだけどほっとする終わりです。

    子供はわかっちゃくれない、
    大学受験に失敗して、なぜだか明後日の方向に自分探しをする、末っ子真弓のお話。迷うけど、2日くらいであっさり解決しちゃうのが、真弓らしくていいです。

    大人のおつかい
    秀さんが、前作真弓のお悩みの理由を探偵に出るお話。前作に引き続き、真弓の同級生魚達が、好い人で不憫すぎる。今働いてる仕事場の人に余計なネタを散々提供してしまったね。田宮君、真弓、秀とタイプは違うけど、男臭くない面々に終始仕事場こられたら、余計な噂もたつわな。秀さんの赤いリボンのかかったプレゼントは、空気読めなさ過ぎて笑った。工場長の娘さん、魚達の元彼に開けられて、やっぱりとか言われなくてよかったですね。
    文庫ペーパー花屋の店番番外編 暴風注意!
    花屋の店番のすぐあとのお話、龍がいない間に、明ちゃんを勇太が慰めていたのを、真弓か、浮気だーと追及しているお話。勇太は、義父である秀さんとも浮気っぽいし、真弓はなにげに油断するべきでない気がしますけどね。
    また続きがでて欲しいのと、この巻もCDで聞きたいなー。
    大人のおつかいが特に。
    二宮さんのイラスト、白木蓮もよいけど、雪柳がよかったなー。

  • 前作から時間が空きすぎて色々忘れてる。志麻ねぇがほんとに帰ってくるのかと思ったが肩透かし。ほんとに皆ぐじぐじ悩む人たち!んでそれぞれの恋人に宥められてなんとなくほっこりさせられるパターン。さくっと読み終わって、ちょっと物足りないかな。まゆたんの悩みって、中学生位の時に発症して治るやつじゃないかしら。確かに「そんなことで」って思っちゃうよ。うん。大人になってしまった今は、明ちゃんの冷静な返しとかラストの秀の話の方に共感。

  • 続きが読めただけで嬉しい。一番待っていたのは表紙の二人の話だけど、書下ろしの秀を見ていてすごく不安になった……。なんか、秀さん世を儚んでしまいそうで怖い(まあ話の流れ上絶対にしないとは思いますが)。私がもし秀さんの知人で、秀さんがあんなこと言いだしたら、自殺しそうでみはってしまいそう。 …………ところで、スターターセットに書下ろしが付くのですか。買うか…

  •  待ちに待った「毎日晴天!」シリーズの続刊が出たぞー! と大喜びな彩波です。

     というか、前の巻が出てから十数年。
     待ってた自分にもびっくりしましたが、待ってられる腐女子であり続けた自分にもびっくりします。
     これで、少しは書けてなかったブログも更新できるかなあ……としたちょっとしたわくわく感もあります。

     まずは、物語は龍が家出して出て行ってしまった後の花屋を明信が一生懸命店番をする話。
     そりゃ、普段の龍ほどにはいかなくて、家族総出でみんなが心配がって花を買いに来る……。
     しかも龍の逃げた理由と言うのが、「志麻が富士の樹海にいる」という新刊本の帯を見たから、という理由だけ、というかなり情けない状況。
     けれど、志麻姉だよ、しょうがないよね、と帯刀家一同は龍を責めるに責められず。
     挙句の果てに、真弓まで「勇太がここで普通にしていられるのが理解できない!」とか言い出す始末。
     と言いながらも、真弓は一応、勇太を守るために策は練っているのだけれど、他の兄弟からは「それ、しゃべる暇があればいいね……」と言われてしまい、勇太までもが自身がとんでもない立場に置かれていることを理解する。
     誰も龍兄を責められないし、責めるつもりもないのだけれど、それでも置いていかれた明信が不憫で……というどうしようもないような状況。
     結局、言葉足らずで自分たちの気持ちを伝え合った明信と龍は、彼らなりのハッピーエンドだったのだけれどなんともはや、これはさっさと志麻が帰ってきて、発破をかけるとか、血祭りにあげるかをしないことには、ちっとも前に進まないだろうなあ……ということが容易に予測できる相当な泥沼感。
     どっちも言葉が足りなくて、どっちも相手に対して優しすぎてちっともきっちりまとまらずにどっちかがふーらふら、ふーらふら、してる感じがイライラするカップルではありますが、まあそれが彼らの形で彼らのペースなんだろうな、とは思います。

     で、二つ目の話が、真弓が行こうと思っていた本命の大学に落ちてしまって、改めて自分をどうして大学生になろうと思ったのか、思い悩む話。
     落ちて初めてそんなにそこの大学に行きたかったわけじゃないということを知り、更に言うならその大学に行って、何をしたかったのかがまったくわかっていなかった……という話でした。

     まあ、個人的に文系の大学を通っている、なんて素敵な期間がまったくなかったので、入った時点から高校生みたいにほぼカリキュラムが決まっていて、ちんたらちんたらしながら大学生活を送る、という状況だったからなー……。
     選考で悩むんですかね、そういうある程度の自由度のある学校を希望された人たちは……と、まったく想像のできない世界で頭を抱えてしまって、損な大学生活を送ったなあ……とわが身を呪いたくなりました。
     それにしても、真弓の回りは、自分なりに人生を考えて、結論を出した人が大半だったので、そんな中にいると思い切り劣等感刺激されちゃってもある程度は仕方がないことなのかな、と思います。

     そして、最後の話。
     お弁当を届けに来た秀が、大河のボヤキを聞いて、慣れないままにあっちこっちに出向いて、あれだけ大騒ぎをした真弓がなぜ落ち着いたのか、理由を探しに旅立つ話。
     秀は原稿から逃避するように、その答えを捜し求めるけれど、結局辿り付いたのは、自分の人生で今まで「一番考えてはいけない」と思っていたその考えで、秀は少し参ってしまう。
     けれど、その参ってしまった秀のことを、大河が優しくくるんであげてハッピーエンド。
     大人カップルはすれ違って大揉めになることって少なくなってしまいましたよね。残念。

     感想としては、そんな感じなのですが。
     最後に一つだけ。

     こんなに長い間忘れないでいてくれた作者さん、担当さん、本当にどうもありがとうございます。
     もう二度と読めないんじゃないかと半分以上諦めかけていたので、読めて嬉しいです。
     また「次」が、「毎日晴天!」のシリーズになるのか、それ以外のものになるのか、まったくわかりませんが、作者さんがあとがきに書いてくれた「また」を信じて次が出るのを待ち続けたいと思います。
     せめて次は、二桁になる前に…笑

     このシリーズを終わらせるなら、最後は「大河と秀」がいいって言ってくれた作者さんの言葉、今もまだ信じてしますよ! でも、今回何のかんの言いながら、秀の話が入ってしまって、これで終わってしまわれたら……というそれだけが心残りです。そうならないことを祈ってます。

  • 久しぶりの新刊。期待していた。一読。初期は面白かったのになあ。311の起きていない東京下町の日常が嘘臭く感じられる世界に来ちゃったよ

  • ふつうにびっくり。続き出てたのね…!
    そこまで志麻姉って恐怖対象だったっけーとか思い出しつつ……懐かしいものです。

    明がひとり店番とか真弓の進路とか。
    それにしても、8年?!、という衝撃(´∀`;) 

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著者プロフィール

福島県出身、在住。 2月2日生まれ。小説、漫画原作、エッセイ、戯曲を執筆。『毎日晴天!』シリーズ(徳間書店)、『色悪作家と校正者』シリーズ、エッセイ『海馬が耳から駆けてゆく』シリーズ(ともに新書館)等、『硬い爪、切り裂く指に明日』(河出書房新社)。『シェイクスピア警察 マクベスは世界の王になれるか』(集英社)等、著書多数。

「2021年 『しずく石町の法律家は狼と眠る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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