怖い絵

著者 :
  • 朝日出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255003993

感想・レビュー・書評

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  • ヘンリー8世とマリー・アントワネットの解説が特によろしいかと。
    絵を通して画家自身の心が表出し、絵そのものおよび被写体の評価も当然のことながらながら、後世には画家の性根までもが問われる事態。
    画家自身が作品はともかく、自らの生き方までも評価されるとは思っているとは思えないんだが。表現者って大変だなぁと思うと同時に、本作の著者の意地悪さも感じなくもない(?)
    しかしなんですな、どの絵もそうだが、中でもヘンリー8世の絵はほんと一度実物を拝見したいもの。

  • 怖い絵・第1巻。西洋の名画に隠された、登場人物の背景や歴史、画家本人の実情など1枚の絵に込められたぞっとする事実を紹介した美術解説書。

    有名な絵が多数紹介されています。見るからにインパクトを残すような恐ろしい絵から、一見すると怖さとは無縁のような微笑ましい絵まで。分かり易い解説で、文と絵を行ったり来たりしながら興味深く読み進められました。怖いのにページが止まらない。絵の持つほの暗さに知的好奇心が止まりません。
    ただ、掲載された一枚画が2ページに跨いで掲載されることで一部見えなくなってしまう箇所が多数あるのが残念。内容は素晴らしいだけに製本などに配慮してほしかった。
    日本画verも読んでみたいな。

  • 有名な絵画(教養不足で知らないものが多かったが)の作者や時代の背景を分かりやすく述べた上で、解説するのが良かった。

  • 有名な絵画にはぎょっとするようなものも多い。著者は「怖がらせを意図した絵より‥ちゃんと画面にあって見ているのに見る側が少しも気づいていない絵の方だ」と。ムンクの『思春期』ゴヤ『我が子を食らう‥』しかり

  • 読了

  • 画の裏にある背景を知ることで、より画全般に対する興味が刺激される。怖さだけでない魔力を秘めている作品が紹介されている。

  • ルドンの一つ目小僧、あまり怖い絵だと感じてなかったのだけどジワジワと印象が変わっていった。わかりやすくて、極端な解釈も面白いと思いました。

  • まず表紙が怖い。一緒に酒飲んで賭け事しているだけの絵がなんでこんなに怖いのか。実はね・・・というお話。怖いのは、絵じゃなくて人間なのかも。美術に詳しくなくても大丈夫だけど、やっぱり知ってる絵があるほうが面白く読めるね。

  • 「怖い」というのがどういう意味かわからず読み始め、いい意味で裏切られた本。

  • ”ラス・メニ・ナス”などの著名な絵画からマイナーなものまで網羅しています。一般の人からは分からない絵の裏側が見えてきて、ゾッとしました。ちなみにあんまり怖くないものもあります。

    九州大学
    ニックネーム:上野泰三

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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