リヴァトン館 下巻 (RHブックス・プラス)

  • 武田ランダムハウスジャパン
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本棚登録 : 109
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270104125

作品紹介・あらすじ

母とふたりのさみしい暮らしから、上流社会のメイドに。戸惑いつつも、優雅な生活と人々に惹かれていくグレイス。無邪気なお嬢様達、贅沢な料理、心おどる晩餐会…厳格な執事の小言も苦ではなかった。だが、迫りくる戦争で状況は激変する。慌ただしく月日は流れ、グレイスはリヴァトン館とともにたくさんの秘密を抱えこんでゆく。それが、大切なお嬢様をあの悲劇へ導く羽目になるとは知らず-。巧みな伏線と見事な筆致で世界中のミステリファンを魅了した物語。

感想・レビュー・書評

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  • 謎ときではなく、運びで読ませる話

  • ラストはハッピーエンドではなく悲しい話だがモートンの作品と同様なかなか衝撃を受ける。
    モートンらしく過去と現在を回想を重ねて進んでいく。
    ストーリーの周辺の描写が美しく綺麗。

  • 2016.09.25

  • 売却済み

  • 蜘蛛が巣を作るように緻密に縦糸横糸が張り巡らされたお話だった。
    ただ、上巻の感想にも書いたけれど、現在と過去を行き来するからどうしても物語の世界に入り込めない。
    最後まで読んで、登場人物の行く末を全部知って、悲劇だけでは終わらなかったことを知ったうえで、それでも、リヴァトン館の事件が起きた当時だけに絞ってくれてた方が良かったと思う。
    語り手の現代と過去とが入り混じって、もしかしたら狙ってたのかも知れないけれど、お話全体がぼやけた印象に感じました。

  • 未だ本屋に行けば手に入るかな?

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    「豪壮な屋敷に隠されていた数々の秘密。
    華やかな上流社会の暮らしの裏の顔をメイドは知ってしまい……。
    amazon.comベストブック・オブ・2008、イギリス『サンデータイムズ』ベストセラー1位!
    『忘れられた花園』の原点がここに!
    母とふたりきりのさみしい暮らしから上流社会のメイドに。
    戸惑いつつも、優雅な生活と人々に惹かれていくグレイス。
    当主の孫兄妹のうち、同い年のお嬢様とは心が通いあうようにもなった。
    だが、穏やかな生活も、迫りくる戦争で激変する。
    慌ただしく月日は流れ、グレイスはリヴァトン館とともに数々の秘密を抱えることとなる。
    それが、大切なお嬢様をあの悲劇へと導いてしまうとは――。
    巧みな伏線と見事な筆致で、世界中のミステリファンを魅了した物語。 」

  • 物語はなんとなく予想できた所もあったけれど、文章がとても綺麗で、物語全体に漂う哀しさを引き立てていた。

  • 推理小説、、、というわけでもない感じですが
    色々と話が進むに連れて真相が明らかになっていくワクワク感は
    推理小説に似ているかもです。

    しかし、最後の最後で打ちのめされる。
    速記か・・・!そういうことか・・・!
    彼女はこの罪をあの年齢で老衰で亡くなるまで抱え続けていたのかと思うと
    どうにも救いのようのない絶望感に襲われたり。

    現代と半世紀以上昔の話が入り乱れているのですが、
    昔の話で出てくる豪奢なお屋敷の外観や家具、服装なんかを想像するのが楽しかったです。

    中々オススメの一冊。

  • 最初はちょっと展開が遅いような、ちょっと読みづらい感じもしたのだけれど、だんだん乗ってきて、ロンドンが舞台になるあたりから、とくに後半はすごく引き込まれて読んで、おもしろかった。

    ほんの一行に大切なことがさらっと書かれていたりして、読み逃していないか、読み終わって心配になるほど。長い、って感想も多いけど、わたしはもっともっとみっちり書いてくれてもいいんじゃないかって思うことも多かったくらい。フローレンスとかマーカスとかアーシュラの話とか。主人公グレイス自身のリヴァトン館を出てからの人生とかまで。
    各場面ももっとこってり書いてあってもいいくらい。ロビーとハンナのロンドンでのロマンスのシーンが好きで、あれくらいどの場面もたっぷりあっていいのになーと。

    ハンナの、思うようにならなかった、できなかった人生を思うとすごく悲しい。自由に人生を謳歌するはずだったのに、そういう生き方に意識的だったはずなのに、どうして……と思って。
    そして、グレイスも結局、その後の長い人生で幸せを感じることはあっただろうか、とか。
    なんだか人生についてまで考えさせられた。

    そして、最後、ハンナが速記で手紙を書いたってことは、結局、ひきとめてほしかったっていうことなんだろうか?

    それと、読みながら、すごく水村美苗の「本格小説」を思い出していた。

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著者プロフィール

1976年、南オーストラリア州ベリに三人姉妹の長女として生まれる。クイーンズランド大学で舞台芸術と英文学を修めた。現在は夫と三人の息子とともにロンドン在住。2006年に『リヴァトン館』で作家デビュー
『湖畔荘 下 創元推理文庫』より

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