- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309029139
感想・レビュー・書評
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「生きて、生きて、そして死ね」
果てのない逃避行の末、少女はそう言って自ら命を絶った。共に逃げた少年を残して。
少年は大人になり、かつての少女の生き写しのような少女と出会う。
しかしその少女との出会いから、過去を断ち切り未来に生きるための元少年の物語が始まる。
構成はイマイチだったけれど、感情表現がすごいお話だった。
特に武命(たける)くんの中でせめぎ合う苦しみと破壊の感情の描写は生々しいほどに読んでいて胸が痛い。あまり辛い時に読むと持っていかれそうなほどに。
人は真に孤独になるともう壊れるしかない。
たけるくんの心理描写がすごかった分、主人公であるはずの千尋や瑠花の心情変化が急に感じたりするなど、描写が物足りない部分もあった。
なんだか淡々としているように感じて。
ただ、その物足りない部分を圧倒する描写があったことを踏まえて、偉そうだけど☆4とさせていただきたい。
それぞれの人の痛み、苦しみ、孤独。
絶望しきって引き返せなくなったとしても、一縷の希望を捨てないで。
そう、言われた気がした。
曲がいいので、ぜひ同タイトルの曲を合わせて聴いてほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出だしから面白かったです。物語に惹き込まれました。
グロテスクな場面が多々ありましたが、この物語には欠かせない場面だと思います。夏の匂いを感じれた作品でした。 -
楽曲を聴いた当時は、凄く泣けて何回も再生していました。小説が出ると知り、発売当日に書店へ行きました。田舎だから発売日には届きませんでしたが、買えて良かったと思っています。歌の歌詞もそうですが、小説の文章選びも凄く私好みです。原作が楽曲の小説を買うのは、この方が初めてです。他にも好きな楽曲があるので、そちらの方も小説化してほしいと思っています。
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アダルトチルドレンからのファンだったので、小説を出すと知った時は、かなり気持ちが昂りました。
一言で言うなら、楽曲と共に楽しんで欲しい作品。
作品を読んでると、あれ?この文って歌詞になかったかなぁ?あれ?この場面って…となる部分が多々あるので小説も楽曲もどちらもより楽しむことが個人的にはできました。
また、一人一人のキャラクターの個性もしっかりあり、どこか共感できる部分も見つけられるような作品だと思いました。
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気をつけて!
夏の青春物語かと思ったら
中盤から終盤はドロドロの鬱展開!
面白かったけど... -
人の弱さが上手く描かれているように感じました。
心が壊れる寸前の時
誰かが傍にいるのか、独りなのか
周りにいる人はどんな人達なのか
状況によって選択の幅がだいぶ違う。
人って完璧じゃないから歪みが出てくる
君は間違ってない
そう言って話を聞いてあげられる人がどのくらい世の中にいるのだろう
考えさせられる一冊でした。
この本を読んだ後にボカロの曲を聞きました。
とてもよかったです。
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もともと曲が大好きで、小説が出てるって知って即買いした。
最後はハッピーエンドで綺麗に終わって良かった。
武命くんが思わぬ方向に行っちゃったけど色々繋がっておもしろかった。
千尋さん最後かっこよかったよ。 -
グロテスクな部分の表現の仕方が好き
人と人の繋がりに驚かされた
泣いた。曲を聴くと尚更。 -
楽曲を聴きながらだと泣く