愛のバルコニー

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 74
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309273389

作品紹介・あらすじ

かつてそこに陽子がいた。かつてそこにチロがいた。いつもそこは楽園だった。1982〜2011荒木家のバルコニー愛の全記録。

感想・レビュー・書評

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  • 「かつてそこに陽子がいた。かつてそこにチロがいた。いつもそこは楽園だった。1982〜2011荒木家のバルコニー愛の全記録。」

    荒木氏が30年刊撮り続けた自宅のバルコニー。マンション自体が取り壊され、今はもうない。
    「パラソルの下で食事をすれば食卓に、水着でチェアーに座れば砂浜に、雪の日はゲレンデに、チロちゃんが走ればジャングルに、変幻自在に変化する楽園。愛ってなんなのだろう?いくら考えても答えにたどり着かないのだが、荒木さんの写真を見ているとわかりかけたような気持ちになる。」(『小泉今日子書評集』の紹介より)

  • 荒木経惟 著「愛のバルコニー」、2012.7発行。1982年に引っ越し、とても広い、とても広いバルコニー、猫(チロ)も、陽子夫人も、荒木さんも春夏秋冬みんなのびのびですw。1990年陽子夫人が癌で早逝(42歳)し、チロと二人のバルコニーに。そして1999年、荒木さん一人になり、バルコニーは愛の詰まった思い出の場所に。別れは辛いですね!

  • 同じ場所なのに年月が経っていくのがわかる。美しい時間は美しい、寂しい時間は寂しい

  • 30年に渡る奥様と愛猫の歴史。撮影場所はバルコニーという極めて限られた空間。はじめのうちは温かで優しい日常。これが日を追うごとにアナーキーに。猥雑と非凡が炸裂しだす。過激に転変を繰り広げる亜空間。淡々と移ろう時節と激しいアラーキーの対照に魅せられる。終章では水原さんとの対談が掲載されている。荒木氏の心奥を垣間見ることができる。

  • 陽子さんとのからみは泣けるし、二人の愛の軌跡はとっても素敵なんだけど、アラーキーのセンスはどうも……ついていけん。

  • 13014

    水原希子とのトークつき。

  • アラーキーと愛妻陽子さんそして愛猫チロの写真。あの有名なバルコニーも既になくなってしまったけれど、写真ってその時空間に引き戻す力があることを実感。

  • アラーキーが自宅のバルコニーから撮り続けた30年の記憶。愛妻も愛猫も姿を消し、代わりにおもちゃの恐竜たちが占拠しはじめて…。モノクロの世界で綴られる愛と記憶のストーリーに、なんだか胸がつかまれる想い。

  • 陽子さんがいて、チロがいた、あのバルコニー。今はなくても、かつてそこにあったこと、あの時代を、わたしも共に生きられたこと。写真があって良かった。はじめてそう思った。

  • この写真集で、もうあのバルコニーの建物が無いことを知った。
    そしてそれは結構ショックだった。
    陽子さんが居なくなり、チロちゃんが居なくなり、
    バルコニーも無くなった。
    荒木さんがどんどん死に支度をしているような気がして嫌だ。
    生きていた痕跡を眺め、胸が苦しい。

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著者プロフィール

写真家。1940年5月25日、東京都台東区三ノ輪生まれ。1964年『さっちん』で第1回太陽賞を受賞。1971年『センチメンタルな旅』(私家版)を出版。「天才アラーキー」「写狂人」「写狂老人」などを名乗り『愛しのチロ』(平凡社)、『センチメンタルな旅・冬の旅』(新潮社)、『人妻エロス』(双葉社)、『往生写集』(平凡社)、『顔』(KADOKAWA)など、現在までに500冊近い著書を刊行。

「2015年 『楽園は、モノクローム。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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