シャーロック・ホームズの事件簿 (河出文庫 ト 10-9 シャーロック・ホームズ全集 9)
- 河出書房新社 (2014年10月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (749ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309466194
作品紹介・あらすじ
40年間の「ホームズ物語がついに幕を閉じる、最後の短編集。決定版「シャーロック・ホームズ全集」の最終巻。
感想・レビュー・書評
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シャーロック・ホームズ物は、すべて読んだつもりでいました。でも、ホームズ自身が書いたというものや、ワトソンが出てこずに第三者的視点で書かれたものなどの存在は、すっかりと忘れていました。本書には、そのような作品が含まれています。
それと、ワトソンが、ホームズとは別れて暮らしているのは知って(覚えて)いましたが、それでも、ベーカー街での共同生活の方が多く、それぞれ別に生活している方が数少ないと思っていましたが、逆でしたね。
昔の記憶と言うものは、あてにならないものですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さあ、双葉社の「シャルロック・ホルムヅ シリーズ」の最終第9巻です。
第1巻をいつ読み始めたかわ忘れました。
たぶん2,3年前でしょう。 どちらかというと、読みたい目ぼしい作品が途切れた時にこのホルムズ シリーズを細々と読んましたから。
全巻読んでみて言えることは、初期の作品ほど面白い、ということ。
これわおそらく他の全ての文芸的エンタメ作品について言えることで、シリーズが終わる直前が一番面白かったなぁ! という作品わまづ有り得ませんね。
そしてなんとあろうことか、この『シャーロックホームスの事件簿』でわ、その解説で、如何にこの作品(短編)が面白く無くどの様につまらないかをグチグチくどくどと書いてある。 これもたぶん例の誇り高き?「シャーロッキアン」という輩たちの狂信的行為なのでしょうか。すまぬねすまぬm(__)。 -
ついに全部読み終えてしまったー
初期の頃とは雰囲気は違うように思う。ライオンのたてがみなんかは、007映画にも使われそうなタネだし、影響を受けた作品は多いんだろうな -
「見たまえ、ワトスン、カンバーバッチ氏が結婚すると新聞の私事広告欄に出ているよ」
「ああ、君の役をやった俳優さんだね」
「僕は新聞広告欄はすべて見ているからね。しかしこの『事件簿』には電話が登場するんだよ。日ごろ役に立たないと言っているホームズ全集の注釈だがね、今回はなかなか役に立ったね。ロンドンに最初に電話が敷かれたのは1876年のことだそうだ」
「すると君と出会う前からロンドンにはもう電話はあったわけだ」
「ドイル氏が自分の便箋に電話番号を入れたのが1908年のことだそうだから、電話が一般にどれだけ普及したかということとはギャップがあるのだろうがね」
「僕らの場合、遠距離の連絡はもっぱら電報で、不特定多数への連絡は新聞広告だったね」
「そうなんだ。それが「三人ガリデブ」では僕の部屋にいきなり電話帳が登場するからね。『事件簿』の諸編が発表されたのは1920年代だから、もう時代はだいぶ変わっていたのさ。そのせいもあるのか『事件簿』の作品の出来は他より落ちると批評されているようだね」
「それは君が二編も自分で執筆したからだろう」
「それについては、ワトスン、君の文学的修辞技術に脱帽するしかないんだがね。ただ、「這う男」や「白面の兵士」などは後の医学的知識からしたらもはや古すぎるのだね」
「しかし、吸血鬼の存在を一笑に付す、「サセックスの吸血鬼」は君の面目躍如というところではないかね」
「まあそうだね。もっとも失敗作といえども話に工夫を凝らそうとした結果といえるだろう。僕が引退してのちに遭遇した事件とか、依頼人が犯人だとか珍しい話が収められているよ。もっとも「三人ガリデブ」はかなり奇抜な話だが、結局「赤毛連盟」の同工異曲だったりはするがね」
「これで君の事件記録とお別れというのも淋しい限りだ」
「なに、僕はもう引退した身だからね。この先も偽作者たちが僕らの新しい物語を紡いでいくだろうから、淋しいことはないんだよ」 -
河出文庫版、シャーロック・ホームズ全集の最終巻。
こちらもイマイチ記憶に残っていない……新潮文庫版で読んだことは確かなのだが。
『ホームズものは後半になるに従ってパッとしない短篇が増える』とはよく言われることだが、そのせいだろうかw ミステリ的にはそうかもしれないが、パッとしないというよりは、『ドイルのSF・冒険小説指向が強く出ている』と言われた方が納得出来るなぁ。 -
《高名な依頼人》、《這う男》など数々の難事件を鮮やかに解決するホームズともついにお別れ。40年間の「ホームズ物語が幕を閉じる、最後の短編集。決定版「シャーロック・ホームズ全集」の最終巻。