はじまりの物語: デザインの視線

著者 :
  • 紀伊國屋書店
3.51
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本棚登録 : 150
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314010238

作品紹介・あらすじ

デザイナーの発想はどこから湧いてくるのか。第一線で活躍するグラフィックデザイナーが、発想のルーツを求め、さまざまなイメージの「はじまり」のドラマを探る旅に出た…反転につぐ反転、「図」が「地」となり「地」が「図」となる。ものの見方・世界の捉え方が変わる、楽しく読めるデザイン・エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • ブックデザイナーの著者が、〈対〉〈速度〉〈遠近法〉など、デザインの基盤となる概念のルーツと発展を縦横無尽に語り尽くすビジュアルブック。


    アナロジーによってページ狭しと貼り付けられた図版を眺めるだけで楽しい。「読みやすさの追求」「豊穣なシンプル」の文字組みの話は専門だけあり、特につっこんで語られている。『デザイン偉人伝』と重なるところも多い。
    エッセイとしては「レディメイド」の章が一番面白い。デュシャンから出発して既存のモノの利用法や意味を読み替え、価値を転換する行為自体を〈レディメイド〉と呼ぼうという提案。利休のエピソードなどを加味すると詐欺めいたところもあるが(そもそもデュシャンが詐欺っぽい)、現代アートを見る上では不可欠な視点。引用・盗作・サンプリングなんでもござれのヒップホップ的、というほうが伝わりやすいかな。

  • 「対」という概念を説明している。
    自分では「対称性」を基軸にしている。

    何であれ、どういう次元でものを見るか、
    どういう次元でものを見せたいか、
    が鍵であると感じた。

    本の小口の印刷は,デザイナらしいなと思った。
    reviewを読むまで、傾ける方向で,男性と女性と別々になることに気が付きませんでした。
    なるほど,やはり「対」に拘っているのだと。

  • ふむ

  • 「国語便覧」とか「社会科資料集」を眺めるみたいな面白さ。
    …これも以前、同じ様に軽~く読んだなぁ。
    熟読しなかったから、また借りちゃったんだね。
    今回も流し読み。また借りないように記録!記録!

  • こだわりの一冊

    とにかく装丁が凄いです!ロゼッタストーンを縁取ったりするのは序の口。小口に絵が書いてあるのです。しかも、前から見るか後ろから見るかで全く違う絵になるのです。もー意味わかりません。ちゃんと採算とれるのでしょうか。
    中身もこだわりこだわり。全カラーで図版が480点も載っております。アホかとバカかと。その採算度外視のど根性には喝采をいくら浴びせても浴びせたりないのであります。

  • 自分の読みたいところしか読んでないけど、面白かった。
    ナチスドイツの斜め逆さまんじの、渦巻き型による人を酔わす作用や
    ボーダーの時代、環境による地位の違いなんかが特に面白かった。

    周りに溢れる図形やデザインの歴史や視覚効果が知れて、物事を多角的に見る視点を与えてもらった感じがします。

  • 歴史的な考えがわかってすごいおもしろそう!と思って選んだけれど、質より量の多さがある内容でした。たくさんのおもしろいことをちょこちょこ知っていたいという方にはオススメかもしれません。取り上げている内容はおもしろいけれど、私には時期が合いませんでした。残念。もっと深く掘り下げてほしいけれど『はじまりの物語』なのでこれくらいでいいのかな、とも思ったり。

  • 今はあたりまえのように見かける、遠近法やストライプ柄なども、その出現にはいろいろな経緯があったのですね。初期の書籍では、内容を伝えることよりも、そのものの美しさやデザイン性にまず意識を向けられていたことには驚きです。この本のデザインも、いろいろこだわりがあるようです。図版がたくさん載っていて、参考書のような感じですが、文章はわかりやすかったです。

  • (単行本 - 2007/4)
    新品: ¥ 2,940 (税込)3 点の全新品/中古商品を見る ¥ 2,000より

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著者プロフィール

松田行正
本のデザインを中心としたグラフィック・デザイナー。自称デザインの歴史探偵。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社、牛若丸主宰。『眼の冒険』(紀伊國屋書店)で第37 回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。著書に、『デザインってなんだろ?』(紀伊國屋書店)、『デザインの作法』(平凡社)、『にほん的』(河出書房新社)、『独裁者のデザイン』(河出文庫)、『眼の冒険』『線の冒険』(ちくま文庫)、『RED』『HATE !』『急がば廻れ』『デザイン偉人伝』『アート& デザイン表現史』『戦争とデザイン』『宗教とデザイン』(左右社)などがある。

「2023年 『グラフィック・ビートルズ(3,600円+税、牛若丸・Book&Design)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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