日本全国もっと津々うりゃうりゃ

著者 :
  • 廣済堂出版
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本棚登録 : 105
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331517536

作品紹介・あらすじ

めくるめく発見の数々。役に立たない発見に満ちたゆるゆる観光旅行。脱力系旅エッセイシリーズ、好評第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • タマキングこと宮田珠己氏のゆるーい旅エッセイ。
    うりゃうりゃと第2弾です。

    気楽そうな旅だし、行き先はテキトーな理由(失礼)で安易だし、まさか続編があるとは…。大変めでたい(笑)

    タマキングのつぶやきというか、独自の感性がとにかく可笑しい。
    それに加えなんと今回はそこはかとなく崇高さが漂ってきているように感じました。

    当時の出島を思い湧いてくる感覚、それを考察した面白さ。
    閉じ込められている立場になってみて、確かに退屈ってかんじ納得です。
    ランタンの光がまろくなる感じ方。日本3大祭りで張りぼてが需要というこだわりもいい。
    このまま光の世界に、入り込んでしまえたらいいのに…。なんておっしゃるタマキング、子どものような純粋さです
    奇岩のこだわりや別世界への通り道のわくわく感もなんだかわかるなぁ。

    奄美大島でのシュノーケリングの章もスゴく良かった。
    高野秀行さんと本の雑誌社の杉江さんと3人での夏休み。
    楽しそうで、読む方もニコニコしてきますね!最高です。

    あちこちの旅をしながら、
    これからももっとその感じを追求していってくださいまし。
    氏のイラストはいい味そのままに、上手くなっているように思います。
    次もきっと、必ず読みますよ!

    • じゅんさん
      この緩さのまま、第三弾もありそうな気配なのが可笑しい&嬉しいですね。
      まさにめでたい!(#^.^#)

      私もイラスト、うまいなぁ、と思ってま...
      この緩さのまま、第三弾もありそうな気配なのが可笑しい&嬉しいですね。
      まさにめでたい!(#^.^#)

      私もイラスト、うまいなぁ、と思ってました。
      湯殿山のご神体には感動です。(#^.^#)
      何がご神体なのかさえ秘密にされていたから
      ドキドキしちゃいましたよ。
      2013/10/14
    • tsuzraさん
      ほんとに可笑しくて、たまんないですタマキング(^ ^)
      湯殿山のご神体のイラストはテレメンテイコ女史との合わせ技ですね!

      じゅんさんのレビ...
      ほんとに可笑しくて、たまんないですタマキング(^ ^)
      湯殿山のご神体のイラストはテレメンテイコ女史との合わせ技ですね!

      じゅんさんのレビューで、自分のよく知るところをタマキングが旅をする気持ちがありましたが、いいですね〜。うらやましい。

      さて次はどこへ行ってくれるのやら。
      webの連載はあえて見ないでお楽しみにとっておこうと思います(*^_^*)
      2013/10/14
  • 今回はなんといっても奄美大島篇が楽しかった。高野秀行さん、「本の雑誌」の杉江さんとの三人道中はまるで小学生のよう。いやいや、バカにしてるんじゃないですよ。決して!

    奄美の海辺で「マイ池」を作ったりしながら高野さんが言うには、「いいなあ、学生時代みたいで」「しかも学生のときって、女の子に出会わないといけないみたいに思って焦ってるからしんどいけど、今はそういうのもなくて、ほんと気楽で楽しいよ」。

    そこそこ!本当に若い時って何をやっても、「異性」というか「恋愛」というかそういうものの呪縛から逃れられないところがある。学校時代の行事とかもそうだよね。そっち方面をまったく抜きにして考えるのは難しく、そしてまた、そうそううまくはいかないわけで、純粋に楽しい!って思うことって実はあんまり多くないんじゃないかと思う。

    オトナになったからこその楽しさってあるもんだ。やたらお金をかけるのだけが大人じゃあない。これを読むとそのことがよくわかる。

    他に「ほんとだなあ」と思ったことを二つ。

    長崎のランタンフェスティバルの賑わいを、ホテルの窓から遠目に眺めた宮田さんは思う、「私の知らない素晴らしいことが今まさにそこで行われているのではないか」。まったくタマキングはこういう気持ちを言い表すのがうまい。

    関西在住なのに一度も行ったことがなかった飛鳥を訪ねた感想は、「飛鳥は歴史的土地特有の古臭い感じがしない。いわゆる日本ぽい湿り気がなく、あっけらかんとしている」。これもまったく同感だ。

  • 『日本全国津々うりゃうりゃ』の続編…!
    あのゆる~い旅がまだ続いているとは思いもしていなかったので(失礼?)、うれしい限りです。

    シュノーケリングや海の生き物のこととなると、たちまち生き生きとするタマキング。
    奄美大島の旅ではシュノーケリング仲間が増えました。
    タマキング曰く「平均年齢厄年ぐらいの小学生」。
    いいおじさまが3人でマイ池を作り、小さな磯の生き物たちを捕まえてやんややんやと楽しんでいる姿はなんだか微笑ましいです。

    そのほか、山形県のクラゲ水族館や山口県の巨大タコ滑り台は、ぜひ一度訪れてみたいスポット。
    長崎のランタンフェスティバルが醸し出す「素敵に不気味」な空気感も味わってみたいものです。

    まだまだタマキング&テレメンテイコ女史の旅は続くようで、楽しみです。
    どうやら、47都道府県制覇を目論んでおられるようです。
    わが故郷・静岡では、タマキングはどこに行ってくれるんだろう…と期待は高まるばかりなのでした。

  • あはは・・!(#^.^#) タマキングの“ゆる旅”は快進撃です。.


    津々うりゃうりゃシリーズの第二弾。
    日本全国、と言いながら、まだ半分の都道府県にも行ってない、とあとがきにあったけど、
    そもそも、タマキングが行きたいところにふらっと行って、見たもの、感じたことを読ませてもらっているだけなのだから、全都道府県制覇、とか、百名山、みたいなアプローチはいらないよぉ~~、なんて、一番、ご本人がわかっていることだろうけど。(#^.^#)
    (とはいえ、このシリーズ、これからも続きそう、ということがわかり、それはそれで嬉しい。)

    で、今回も、長崎、奈良、北陸、道南、奄美大島、山形、横浜、琵琶湖、山口、とまさに行き当たりばったりのチョイスの旅がホントに面白い。

    目次に、私の故郷である山形県庄内地方の羽黒山の階段すごろく・謎のご神体(これって湯殿山のことだよね、と地元民にはすぐわかる)・人面魚とクラゲ水族館、とあるのを見つけた時には興奮しちゃって(#^.^#)もちろん一番初めに読みました。
    で、よく知っている場所なのにタマキングの目線で一緒に追いかけてみると、なんかすっごく可笑しな所に見えてしまうのが嬉しいような、なんか、面はゆいような。
    ずっと付き添って、見どころはここですよ、とか、ほら、ここのところも見逃さないで、とか解説したくなってしまうのだけど、さらっとスルーされちゃってるところにヤキモキしたり、いや、それでこそタマキングだ!と頷いたり。

    編集者のテレメンテイコ女史(#^.^#がまた、二人旅なのに淡々と我が道を行く感じで、ホントにいい相棒だなぁ、と。

    奄美大島には、本の雑誌社つながりの高野秀行さんと炎の杉江さんも同行。お二人の声まで聞こえてきそうなリアルな珍道中が可笑しいやら、温かいやら。(#^.^#)
    シュノーケリング三昧の奄美大島で、都会派の杉江さんなのに大丈夫かな、なんて思ってると、もうずっぽりはまって喜んでおられるのがなんか、我が事のように嬉しい。(#^.^#)
    また、沖の無人島の周辺に広がる珊瑚礁のページには、そこだけを何度も読んでしまうほど。

    黄色や、緑や青、ピンク、紫などの色も形も異なるサンゴが並んで、まるで花畑のよう。
    しかも、その広がりたるや、
    「これはすごい、見きれない!」
    という群落なんですって。

    先に仕事で帰ってしまった杉江さんを

    「杉江さん、これを見ないで何しに奄美に来たんだろ」なんて言いながら、休憩を挟んで三度も潜って堪能。

    あらかじめ買っておいた弁当を食べつつ、丸一日無人島で遊んだのである。
    「いやぁ、こういう夏休みが過ごしたかったんだよ」

    と満面の笑みを浮かべる高野さん。

    ともあり、
    気持ちよく暑い日差しや肌にくっつく白い砂、そして透き通った海の水、などを体感してしまった!
    (#^.^#) (#^.^#)

    図書館本なのだけど、これは買います、私。(#^.^#)
    だってこれから先、何度も読みたい。
    きっとそのたびに新しい気持ちがついてきそうだし。

  • なんでも大冒険になる宮田さんと、対照的にクールドライなテレインメンコ女史。
    普段は大人げなくはしゃぐのに、杉江さんに対してだけはクールになる宮田さん。
    登場人物のコントラスト、というか温度差がとても面白かったです。

    一言でいうと、"年甲斐もない"ということになるのかもしれないが、
    仏像と自分の年を比べたり、
    めちゃめちゃ光っているというただそのことに感動する宮田さんがとてもおもしろく、羨ましく、微笑ましかった。

    ちょっと悔しいのは、
    読んでいてこんなに旅に行きたくなったのに、同じものを見たくなったのに、同じところに足を踏み入れてもきっと宮田さんの旅ほど面白くないんだろうなというところ。
    宮田さんの本を読んでいる方が旅に行くより楽しいなんて、そんなん悔しいじゃないか。ずるい(笑)

    そして、余談だけれど北陸の章は同じ奇岩好きとして
    もう、うなづくことしきりだった。
    そう、遊べてこそのよい奇岩。見るだけなんてつまらない。
    この章には全力で肯定してました。

  • タマキングのゆるゆる旅エッセイ。
    あぁ、やっぱいいねぇ、テレメンテイコ女史、好きですわー、ツンデレ編集者。
    炎の営業氏のヘタレっぷりも本人をよぉく知ってるから、もう目に浮かんじゃって笑った笑った。
    今回は北陸の永平寺が一番お気に入りでした。永平寺合宿経験者に「睡眠想像図」を見せてみたが爆笑するだけでやったかどうか教えてくれなかった。

  • 978-4-331-51753-6
    c0095
    日本全国もっと津々うりゃうりゃ

    2013/8/25. 第1版第1刷

    著者:宮田珠己(みやた たまき)

    著者さんについて:1964年兵庫生まれ 約10年間のサラリーマン生活ののち作家となる。

    =目次=
    長崎
    奈良
    北陸
    道南
    奄美大島
    山形
    横浜
    琵琶湖
    山口
    あとがき--

    イラストも著者さんの手によるもの


    あとがきに 「この本は廣済堂読物webで連載していた原稿をまとめたもの」とある。

    そういうものだな。と感じました。

    旅行記を読むのは好きだけど、まぁ好き好きだよねw
    私の場合、次はないなってことでこの評価です。

  • ゆるく、ゆるく読めます。
    忙しくて旅行に行く暇なんかない!と、きりきりしてる時の合間等に、是非宮田さんのなんとも言えない脱力シュールな文章に気持ちをゆるっとしてください。

  • 行きたくなるかというと特に行きたくはないし、何か心に残るかというと特に残らないんだけど、そのゆるさゆえになんとなく読んでしまう本。
    著者の心の声にたまにクスリと来るのがその理由かも。
    クラゲはずっと見てられるとか神社とかの階段登るの好きみたいな部分はとてもよくわかります

  • WEB連載の時にも読んでたけど本も買った。
    宮田さんのツボがまったくわからないので行ってみたいとは思わないけど読むのはおもしろい。
    奄美大島が大人の夏休みって感じでよかったなー。

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著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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