さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334032913

感想・レビュー・書評

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  • さらさらと読める本だった。
    大昔、資格の一つでも欲しいと思い簿記に手を出したけれど、言葉が何を指すかさっぱりわからず、あぁ文系頭には向かない分野だと諦めたのを思い出した。今なら少し分かりそう。
    日々の数字を会計の視点で見るところから始めよう。

  • 会計・経営的な考え方の基本に加え、なんとなく掴みづらい「数字のセンス」を端的に示してくれる本。ベストセラーの理由がわかる。
    序盤に「本書を読んでから、家のどこかに眠っている会計の本を再び開いてみてください」とあるが、読後はまさにそういう気持ちになった。

  • 昔ベストセラーになった本を今更読んでみた。
    社会人30年を越えて経営の真似事をする様になって初めて楽しめました。
    「さおだけ屋」がつぶれない2つの理由。
    理由1 さおだけ屋は単価を上げて売り上げを増やしていた!お客さんに営業をする際にセット販売や干し台の土木工事を提案などをしていた。理由2 さおだけ屋は仕入れ費用がゼロの副業だった!金物屋をしており、お客さんに他の商品を配達するついでに「さおだけ屋」を営業している。知らなかったがなるほどと言う内容で引き込まれて飽きずに読破できました。
    ついでに流行って無さそうな住宅街にある高級フランス料理店の謎も同じくらいなるほどと納得しました。
    読了後に感じたのは、こんな分かりやすい会計、経営の入門書があるならもっと早く若い頃に出逢いたかった。と思う。
    会社の書棚に置いとこう。

  • キャッチーではあり、勉強のきっかけにはなるが、内容は薄い。

  • もう15年以上前ですか、この本が話題になったのは。その当時に購入したのですがほとんど読まずにクローゼットの中に。先日クローゼットの片付け中に発見したのでやっと読み始めました。

    内容は会計について例え話をしながらわかりやすく説明しています。タイトルのさおだけ屋もそんな例え話のひとつです。会計なので会社勤めや自営業の方向けのイメージがあるかもしれませんが書いてある内容は家計にも参考になることが多く、むしろ家計を握っている主婦の方が読まれるのが良いかと思いました。

    私も本書を購入してかなり経ちましたが、考えてみれば購入した時よりも今のほうが仕事で売上金額などに接することが多いので良いタイミングだったかと思いました。積んでいる本は読むべき時期を察して表れてくるのかもしれませんね。

  • 会計知識があまりない人が読むのにいいかと。

  • ・株式投資は「得意なことを予算内で」
    ・支払いを遅くするのは無利子でお金を借りている
    ・在庫を貯めず必要なものを必要なときに必要な分だけ
    ・チャンスロスはゼロではなくマイナスする
    ・回転率は割り算、単価とセットで考える
    ・ワリカンのクレカ払いはキャッシュフローに良い
    ・目的を持って数字を見て数字のセンスを磨こう

    読むのがもう少し早ければ評価はもっと高かったかもしれない。

  • わかりやすい。すごく。

  • 納得!
    会計のことが分かりやすく頭に入ってきました。
    今、簿記のことを勉強しているけど全然わからないんですよね。
    この筆者さんも文学部出身なんですね。
    それで、こんなに会計のことをわかりやすく語れるなんて!
    尊敬します。


  • これは完全にタイトルの勝利。会計学や経営学を全く知らない人や興味が無い人、むしろ嫌いな人がちょっとでも興味を持つきっかけになるとは思う。しかし逆にある程度知っている人には退屈だ。さおだけ屋がなぜ商売として成り立っているか確かに言われてみれば気になる。正解を読めば「なんだ」となるが、導入としてはたいしたものだ。

    でも、やっぱり退屈だったんだよなあ。2時間くらいで読み終わってしまったってことは、よく言えば読みやすいが、それだけ内容は薄いもと言える。まあ「投資をする人はこの程度は知っておかないと」という目安にはできそうだ。

  • 素朴な疑問を解決できた

  • 数字のマジックに気づける本だった。「〇〇人にひとり無料」は実は×%値引きと一緒…というところなどは、こんなにも印象が違うのかとビビった。事例の話がどれも面白い。さすが有名書という感じ。

  • 名前だけが印象に残っており、一昔前のベストセラーとして認識していた本。
    会計学の本というのは手に取るまで知っていなかった。
    以下のような流れで話が進む。
    会計学を踏まえた王道→王道から外れるようなおかしな事象→その事象がなぜ会計的に成り立つのかの説明

    「会計は氷山の水面に出た部分だけを見るのではなくて、水中につかっていて見えない部分も数字にする学問なんだなぁ」との言葉が印象に残った。例えば、表立って見えない機会損失を計算に加えることで、はじめて正確な意思決定のための計算ができる。
    近い将来に企業で働くにあたって、逃れることが難しい分野である会計に対して、モチベーションを上げるきっかけとなった。

    読後に次の疑問として考えたことは、「イノベーション的な組織に対応した会計の項目や基準は生み出されてきているのだろうか?」ということである。イノベーションを目的とした組織は、通常の事業部組織と質が異なる。短期的な売上・費用・利益の評価が向いていないこともあるだろうし、将来的な価値の評価も難しい面が多いと思う。その理由の一つは、「全体のほんの1%の時間による成果が、将来生み出す価値の99%を占める」といった、低確率でギャンブル性の高い特性だろう。よく言われるパレートの法則(20%の優秀な営業が80%の利益を稼ぐ、20%の顧客が売上の80%を占めるなど)よりももっと極端な分布であると思う。
    (より厳密に言うと、両方べき分布に従うが、その係数が違うと思われる)

    技術経営の分野でこういった議論がなされているかもしれない、と興味を持った。

  • 高校から大学まで会計を学んできたが、今までとは違う新しい視点に気付かされた。堅苦しい会計の本でなく、日々の生活と結びつくように上手く紐解いてくれているのでとてもわかりやすい。これから会計を学び始める人におすすめの本!

  • 会計へのとっかかりとしては、いい方ではないだろうか
    少々強引なところがあるが。

  • タイトルだけは有名で見知っていたけれど、今まで手に取ったことがなかった一冊を、「会計について知りたい」と思い読んでみた。
    一般人にも会計学を敬遠せずに理解してもらえるように、という意図で書かれており、なるほど、会計にも数字にも疎い自分にもとてもわかりやすい。

    売れているように見えないのに営業をしているさおだけ屋の謎、普通の住宅街にあるつぶれない高級フレンチレストランの謎、など、「確かに、なんでだ」という日常の疑問から会計学に切り込んでいく。

    もちろんこれを読んで会計が全部わかる、ということではないけれど、考え方のポイントとか、モノの見方、のようなものはふわっとわかる。

    節約は%ではなく絶対額で考える、個人の投資にも予算をつくる、無駄なものは買わない、という、会計というよりは日常のお金の使い方のポイントみたいなものもあって、身近に感じやすい。

    後半の、50人に1人無料、のキャンペーンの数字のマジックというかカラクリは、はー、なるほどな、と腑に落ちた。

    さらりと読めて、少し頭が良くなったような気分になる一冊だ。

  • 山田真哉(1976年~)氏は、阪大文学部卒、受験予備校勤務を経て、公認会計士。2002年に『女子大生会計士の事件簿』で小説家としてデビューし、その後、会計関係の一般書を多数執筆。
    本書は、2005年に出版され、160万部を超えるミリオンセラーとなっている。
    私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。(本書は、あまりにもキャッチ―なタイトルに、出版当時は敬遠してしまったのだ)
    本書は、「どうして会計は難しいのか?」、「どうして会計の入門書はわかりにくいのか?」という著者の問題意識をもとに、日常の気になる疑問から話をはじめる、というコンセプトで書かれた、会計の入門書である。
    私は長年、会計・財務のスキルを必要とする仕事をしてきているので、本書を読んで、知識として新たなものが得られたということはなかった(それを期待していたわけでもない)のだが、著者のアプローチ、其々のエピソードのからくりは実に面白く、一気に読んでしまった。
    目次・内容は以下である。
    エピソード1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?―利益の出し方―
    エピソード2 ベッドタウンに高級フランス料理店の謎―連結経営―
    エピソード3 在庫だらけの自然食品店―在庫と資金繰り―
    エピソード4 完売したのに怒られた!―機会損失と決算書―
    エピソード5 トップを逃して満足するギャンブラー―回転率―
    エピソード6 あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?―キャッシュ・フロー―
    エピソード7 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい―数字のセンス―
    著者も末尾に書いているのだが、会計・財務を専門としない人(会社の営業職の人や、仕事ではなく、個人としての金銭感覚を身に付けたい人)に最も求められることは、細かい数字の計算ができることではなく、日常で起こっている事象を会計的なセンス(=数字のセンス)で捉えることであり、そういう意味で、本書のアプローチは効果的で、非常に有用であるし、ベストセラーとなったのも頷ける。
    3部作となった『食い逃げされてもバイトは雇うな』(2007年)、『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い』(2008年)も既に入手しているのだが、読むのが楽しみである。
    (2022年7月了)

  • 数字から世の中のカラクリが見える本。
    数学に騙されたくない人、一読の価値あり!

    かつてこんなに会計がおもしろい、と思える本があっただろうか?
    僕は、数学が苦手だ。
    数字で物事を考えるのも得意ではない。
    そんなだから、理数系の本には興味もなかった。

    そんな時に、ふとこの本に出会った。
    何故か潰れないさおだけや、郊外の高級レストランなどの事例を通しながら数字の「妙」を知る事ができる。
    そして、数字のセンスを身につけておいた方がいかに良いか、楽しみながら学ぶことが出来た。

    とにかく読みやすい、ひたすら興味がもてる。
    僕のような数字と聞くだけで毛嫌いしてきた人にこそオススメしたい一冊です。

  • 会計の事が少しは理解できた。

    会計のセンス、数字のセンスという考え方はとてもためになった。
    「50人に1人が無料」という広告を見たら「2%オフ」だと瞬時に感じる事ができるのが数字のセンスがある人との事。
    こうして表現や売り方を変えるだけでイメージも大きく変わるというのには納得。

    その他にも昼間にワイン教室を開いている住宅地のフランス料理屋、移動中に竿を売ってるだけの竿だけ屋など、身近なテーマがわかりやすくて勉強になった。

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著者プロフィール

1976年生まれ、公認会計士。現在、インブルームLLC代表。著書に『女子大生会計士の事件簿』シリーズ、140万部を超えるメガヒットとなった『さおだけ屋はなぜ潰れない』

「2018年 『マンガ日本と世界の経済入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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