新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書 385)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034887

感想・レビュー・書評

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  • 気になった文章を何点か抜粋

    ■決断力を求められる場面というのは、常に『何かを捨てる選択』をするということ。
    自分の理想と現実を秤にかけて、限られた時間内に目標を達成する方法を探す。

    何かを得るためには何かを失う。
    結局無いものねだりになってしまうがために人は決断力に欠けるんやろ。
    何か一つのことをやるって決めたらガ−ッといける精神力。
    ためらわない。振り向かない。

    ■一流の人間は、考える行為、議論すること、直接会って伝え合うことなどの行動をとても大切にする。
    そこにお金と時間をかける。

    考える能力がある人ってほんま少ないと思う。
    知識がやたらあるだけの情報メタボは多いんやけどね(俺も然り)
    こんな便利な社会やからこそ、普段から考える習慣の重要性を再認識せんとえらいことなるな。
    中身のない人間にはなりたくない!!
    もっとアウトプットを大事にしよ。

    ■最初の仕事はくじ引きのようなものである(ドラッカー)

    仕事を通じて、今まで知らなかったことをたくさん学んでいく。
    そういった視野を広げる過程で自らの適性や本当にやりたいことを見つけていくのが正しい順番。

    ■いい仕事をする人の特徴は『素直』であること。

    これには二つのメリットがあるんやろな。自分と周囲。
    素直であることは、自分にとってまず吸収力が違うやろ。
    見栄、意地、プライド。
    そんなもののために、貴重な教えを棒に振ってる奴を何人も見てきた。
    そして、素直で毎日少しでも自分を伸ばそうと頑張ってる奴には周りも好意を抱く。
    先輩からは可愛がられ、後輩からは慕われる。
    そんな人間になりたいね。

    ■向上心がある人間というのは、過去から目標につながる生き方をしている人のこと。

    過去と現在、そして未来がリンクしてようやく結果というものは出る。
    向上心があるそぶりを見せといて何もしてない奴多いけど、それはただの口だけ男。めっちゃださいやん。
    気をつけないと(笑)

  • 日本HPの人事部門出身の人の著書。
    前半のほうは、採用というより「育成・OJT」のことが結構丁寧に書かれていて、共感する内容も多い。

    ◆「ほったらかし文化」をやめ、「かまってあげる文化」へ。柔らかい上司こそ、部下を育てることができる。部下の特性に合わせる変幻自在さが要求される。
    若手の多様化も否定しない(それがDiversityかもなぁ)。
    山本五十六「やってみせ いって聞かせて させてみて ほめてやらねば人は動かじ」とは確かによく言ったもの。

    ◆管理職要件は、「素直で前向き(かつできれば魅力的)な人」。周囲を巻き込むスキル(威力)。

    ◆「他人の気持ちを察する」能力が欠如した若者。接客(とくにマニュアルがなく自ら客の気持ちを察する機会が多いような、あるいは叱られるような)などで、若者の弱いところは育てられる。

    ◆「素直さと向上心」がすべての資質のベースになる。(この意味で、)人材は、採用段階で8~9割決まる。

    後半の採用関係ではまぁまぁの内容。面接の手法とかも書かれているが、ほどほどの共感度。大学よりも学内順位というのは、確かにそうかもな。あとは、面接では「やりたいこと」よりも今までの実績や、日常生活の様子を問え、と。そしてテーマを絞って雑談風に掘り下げよ、と。これもなるほどなぁ。

  • 近年の若者の感性、環境を踏まえ、採用をどう行えばいいのか書かれている。

    採用というのは投資である。そのため新卒採用は即戦力でなく、育成が必要。適性、素直さ、向上心を持った人材を取るべき。

    <メモ>
    情報化や環境の変化により、自分の成長に会社があっているのか探る⇒早期退職の増加
    今までの方法(学歴や能力で判断)では通用しない

    管理職基本原則
    ①部下の仕事を奪わない
    ②仕事を振るのはダメ
    放置してはいけない
    ③うまくいかないのは当たり前
    ④威厳を持つ
    ⇒近年は以下の2つが重視
    ①素直で前向き
    ②多くの人を巻き込める人的魅力

    注意すべきダメ人材
    ①急増する草食獣
    -がつがつした意欲やわくわく感、元気といった強いエネルギーを持った人が少ない
    ②受験勉強だけのスペシャリストに注意
    -一流大学でも自立性、社会性の欠如した人がいる
    ③語学や資格に弱い日本人
    -資質ではなくスキル
    ④二浪二留以上はリスキー
    ⑤頑ななマイペース学生
    -自己中心的な人が多い。報連相の欠如も多い。
    ⑥家庭教師、塾講師はアルバイトの王道だが、、
    -仕事を通じて学ぶことが少ない。マニュアル的
    ⑦情報メタボな若者たち
    -インターネットで検索し効率的に答えを出す。
    →自分の頭で考え、創造していない
    サービス業化している
    →インテリジェンスが付加価値に
    考えること、議論すること、直接会って伝えあうことを大切にしている人が一流の学生
    ⑧マニュアルばかり鵜呑みにする「ハウツー君」
    ⑨誰もが採用したくなるルックス
    ⑩幻想にすぎないキャリアビジョン

    採用設計
    採用する人材の基準がしっかりしているか
    客観的な採用基準に沿って判断できるのか
    採用すべき人物像とか採用基準をわかりやすく面接官通しで共有すること
    事実を客観的に理解

    適性検査で80%くらいわかる
    試験と面接の乖離の原因
    ①本人が客観視できていない
    -自尊心、自己評価が高い場合も
    ②自分はこうなりたい、こうあるべきと理想が高い状態で適性検査を受けた

    面接の目的
    ①相手の資質や能力を見抜くこと
    ②相手に職場環境の情報を提供すること
    ③人材を口説くこと
    面接官は社風を具現化した人材が良い

    自己PR/頑張ったことはいらない
    →自分の評価は会社にいらない/本人の頑張りがみえない

    入社から3年目までしっかりフォロー

  • 2015/12/31

  • 中身は採用の話なので、キャッチーに思えたタイトルとは少し離れてしまっているような気がしてしまった。

  • 企業と大学には一定の器がある。なるほど。

  • 多くが採用側の視点から「どんな学生をとるべきか」という話で進んでいきます。

  • 来年の4月から新入社員として働く予定の自分が,期待はずれになりたくないなぁと思って読んでみた.

    この本の副題が「失敗しないための採用・面接・育成」とあるように,この本の主な対象者は採用を行う人事担当者である.とはいっても,人事担当者と逆の立場である新卒が読んで十分役に立つ内容があった.著者は人事・採用のコンサルティングなどを行う専門家である.第3者の視点から,新卒採用というものを見ることができる.

    前半は,採用にいたる前の,そもそも人材とはなんだろうか,いい人材,わるい人材,また育成の段階で関係してくる上司について,いい上司,わるい上司について,著者のこれまでの経験から解説・整理している.このあたりが自分にとってはとても参考になった.

    後半は,実際の人事担当者向けの内容が多く自分にとってはあんまり.ただ,自分が将来人事にかかわることがあったら,著者の会社で一度話を聞いてみたいなあと思わせる内容ではあった.

    主題である「期待はずれ」については,新卒の立場からこうすべきとかこうあるべきといったことは書かれていない.人事担当者の立場から,そういった人材を見抜き採用しない,どうすべきか,みたいなことが書かれていた.

  •  入社選考の段階では「優秀」だったはずの人材が、なぜか入社後にパッとしない。その原因は、入社選考の評価基準と入社後の評価基準が違うから。雇用のミスマッチを防ぐには、入社選考の評価基準と入社後の評価基準を統一し、「人材採用と人材開発の一体化」を行う必要がある。
     人材採用は企業にとっての「投資」になりつつある。投資するからには、きちんと戦略を立てなくてはいけない。大学院で勉強した「戦略型人事」という言葉を思い出した。マーケティングに戦略が必要なように、設備投資に戦略が必要なように、人材採用にも戦略が必要なんだね。
     これから人材会社で働く自分にとって、読んでよかったと思えた一冊。

  • 7/1ナベブタ上司はだめ、上司も常にチャレンジしている。素直さと向上心が全ての資質のベース。求める人材像、コンピテンシーを明確にする。会社内の評価と同じにする、事実と結果に基づく評価、評価段階ではキャリアプランと志望動機を聞かない。具体的にイメージできるまで質問する、イメージできないものは評価しない、それが事実をしること。変化球で聞きたいことを聞く、お客様や社内と同じように本音を引き出す。採用チームは一年間教育も担当すべき。採用屋のKPIは?KPIが明確でない職務は、責任転嫁や他部署での結果的な業務負荷のしわ寄せが発生する。

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