マスカレード (光文社文庫 い 31-6 異形コレクション)

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  • 光文社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (626ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334732745

感想・レビュー・書評

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  •  『牡蠣喰う客』田中啓文著が良い。一線を越えた破壊的描写が好き、このシリーズ愚作の中にキラリを光る作品がある。

  • 21冊目の≪異形コレクション≫。今回のテーマは「仮面舞踏会」。

    舞踏会を舞台とした作品から“人格(ペルソナ)”としての仮面、隠喩(メタファー)としての「仮面」……等々、いつものことながらバラエティに富んでいる。そう、異形とは単に「仮面」の異形だけでなく、仮面の下の「異形」もあるのだということ。

    考えてみれば、毎朝の満員電車と言えど、皆「常識的」のペルソナという仮面を被った人々の舞踏会なのかもしれない。宴の途中でそれを外してしまう御仁も昨今は多いようだが。

  • バラエティ豊かでまぁまぁ楽しめた。高野史緒「スズダリの鐘つき男」はロシアという難しい風土をよく取材してしっかり書き込んでいて文学性が高く、頭ひとつ抜けてた感じ。ロシア正教に興味があるので興味深く読んだ。硬質な文体にも好印象、ただし結末はやや難解。

  • サクサク読めた。

  • 本書は「マスカレード」ということで、“仮面”をテーマにした作品が勢揃い。スクリーミング・マッド・ジョージの中表紙がごっつい気持ち悪いんだけど、気にせず捲る。
    特徴としては、幼年期に照らし合わせたお話が多かったこと。仮面と幼少時代ってのはパッケージなのか?と思うくらいだった。田中啓文「牡蠣喰う客」と難波弘之「想夜曲」が★5つで、深川拓「白面」★4つが個人的な感想。ミステリ界からの刺客が多いのも本コレクションの特徴かも。

  • 仮面が貴方を眩惑の世界に誘いだす……。異形にして異類の仮装たちが織りなす、世にも怪奇な仮面舞踏会。本の中から、お待ち申し上げておりました。貴方のようなダンシング・パートナーの到来を──。仮面祭りは、参加者を、この世ならぬ世界に橋渡ししています。では──。そろそろ舞踏会をはじめましょう。踊り疲れる、夜明けまで。

  • 田中啓文の「牡蠣喰う客」がなかなか。海産物系にはグロテスクさしか感じない自分には、あの主人公の気持ちがよくわかる。みんなあんなものよく食えるよな

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著者プロフィール

1959年兵庫県生まれ。関西大学卒業後、コピーライターを経て、98年『ダブ(エ)ストン街道』で第8回メフィスト賞を受賞しデビュー。2003年『石の中の蜘蛛』で第56回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。

「2022年 『我が尻よ、高らかに謳え、愛の唄を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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