ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫)

  • 光文社
3.92
  • (60)
  • (52)
  • (68)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 562
感想 : 77
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334751036

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 愛読書は?と聞かれて自信を持って答えられるほど読んではいないが、確実に私の中で特別だと言い切れる作品だ。何度も何度も、小さな王子の言葉にはっとする。

  • KiKi の子供時代、とあるコマーシャルで「大きなことはいいことだ」というフレーズが使われたことがありました。  でもその後の価値観の変動の中で「大きけりゃいいってもんじゃない」という風潮が生まれてきて、今はその延長線上にあるように感じます。  でも、一度は大きい方に舵をとったこの社会はこの「大きい」と「小さい」のひずみの中で喘いでいる・・・・・そんな気もしないじゃないんですよね~。    

    でね、今回、この「小さな」「大きな」という対比の中に、KiKi は「大きな組織で動く効率的・合理的社会」というものを感じ取りました。  もちろんそれが「悪いこと」とは言い切れないんだけど(特に落ちこぼれながら会計人感覚からすると 苦笑)、それでもその「効率性」「合理性」追及の陰に、王子が自分の星から地球に至るまでに立ち寄ったいくつかの星に住む不思議な住民の姿がダブって感じられるんですよ。  「支配だけしたがる王さま」、「ただ目立ちたがる男」、「自分を見失い酒ばかり飲んでいる男」、「ひたすら忙しがるビジネスマン」、「点灯だけを仕事とする男」、「フィールドワークをしない机にかじりついている学者」・・・・・・。 

    今更ながら・・・・・ではあるけれど、この物語ってひょっとしたら「人間性の喪失」に対する危機感の物語であり、どんどん近代化していく世界への警鐘の文学だったのかもしれません。  そう・・・・、言ってみれば「怜悧な社会風刺の物語」。  そしてもう一つ感じたのは、ここ何年か KiKi 自身もず~っと考え続けていることなんだけど「グローバル・スタンダードって本当のところ何???」という命題について扱っている物語でもあるんだなぁということでした。

    (全文はブログにて)

  • 「『...もしきみがぼくをなつかせてくれるなら、ぼくらはお互いが必要になる。きみはぼくにとって、この世でたった一人のひとになるし、きみにとってぼくは、この世でたった一匹のキツネになるんだよ……』」 「『さよなら。じゃあ、秘密を教えてあげよう。とてもかんたんだよ。心で見なくちゃ、ものはよく見えない。大切なものは、目には見えないんだよ』」

  • (2011/06/14購入&読了)

  • 【423】

    「星の王子さま」の新訳。
    初めて読んだけどすごい良かったー。
    これは世界中で読まれるわけだ。
    いちいち深いし、心にざくざくきた。

    旧訳も読んでみよう。

  • 09/05

  • 別名「星の王子さま」でお馴染みの名作。

    いま、出会いと別れに至極敏感な時期だからなのか、
    やけに感動した。

    そぎ落とされ、洗練された文章で紡がれた物語が、
    却って愛らしさと切なさを同時に謳う。

    人は出会う。そして成長して別れる。
    そこら辺に転がっているありきたりの日常が
    実は奇蹟だったと気づかせてくれる。

    素晴らしい作品でした。

  • 世界感や雰囲気がよかった。今の年齢になってこそ感じる本だと思う。また違う訳で読んでみたい。

  • 大学の授業で必要になったので購入しました。

    中学の時一回挫折して、高校の時に読みきったきりご無沙汰でした。

    昔読むのが苦痛だったのは、訳が古いものだったからかもしれません。この本はとても読みやすかったです。

    大学生になってから読み返して、高校時に読んだ時よりもこの本の良さを感じることが出来たと思います。
    あと私的にこれを児童書というのはどうかと思います。
    大人向けの童話といった方がいいような。

    今『人間の土地』を読もうと思っているのですが、同じ著者でもこちらは1955年に堀口大学という方が訳されたきりになっていて、旧漢字が使われています。読んだ方のレビューを読んでみると、最初のとっつきにくささえ乗り越えればとても素晴らしく思えるらしいのですが、どうにも不安です。
    なんでこっちは新訳がないんでしょうか(´;ω;`)

  • 読み比べ4冊目。
    4冊中、私はいちばん素敵な訳だと思ったなー。

全77件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ。1900年6月29日、フランスのリヨン生まれ。
幼少の頃より飛行士に憧れてその職につく。飛行士と兼業して、飛行士の体験をもとに『南方郵便機』、『夜間飛行』などを発表。
第二次世界大戦中、亡命先のニューヨークにて『星の王子さま』を執筆し、1943年に出版。同年軍に復帰し、翌1944年7月31日地中海コルシカ島から偵察飛行に飛び立ったまま、消息を絶つ。
その行方は永らく不明とされていたが、1998年地中海のマルセイユ沖にあるリュウ島近くの海域でサン=テグジュペリのブレスレットが発見される。飛行機の残骸も確認されて2003年に引き上げられ、サン=テグジュペリの搭乗機であると最終確認された。

サン=テグジュペリの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三島由紀夫
ヘミングウェイ
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×