- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334912086
感想・レビュー・書評
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ネットで偶然見つけた戦国武将、富田長繁に興味を持ってやっと見つけた本。読み始めて一気ではあった。ただ、長繁自身が主人公ではないので、彼の生涯を知ると言う意味ではちょっと消化不良かな。状況変化に対応できない朝倉滅亡の様子は秀逸に描けていると思った。長繁自身が主人公の本の登場をいつか待ちたい。呂布のような人物なんだろう。憧れます笑。
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小林吉隆と狂気の武将富田長繁。朝倉家滅亡後の混乱の越前を描く。
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戦国時代。越前。潮目が変わった、と朝倉家の衰退を予見し見限り、織田陣営に走った武勇一本槍の富田長繁。いっとき、戦場で長繁と関わり、最後まで朝倉家についていた小林吉隆。ただただ面白き戦をしたい、越前を手に入れたい、民に良い暮らしなど興味がない、戦では無類の強さを発揮する長繁と、民のこと主家のことなど良心と戦いつつ、長繁とは付かず離れずどこか煮えきれない、けど生き残ってきた吉隆。信長により朝倉家が滅ぼされ、後に据えられた桂田長俊を長繁が滅ぼし、越前を手に入れたと思ったのもつかのま、湧き上がる膨大な一揆勢。最後は700vs100000の兵力差を物ともせず、蹴ちらす勢いだったが...。先行きの見えない、度重なる出陣は味方から、背後からの銃撃を誘った、と。燃えるような、己の欲望剥き出しの長繁像は鮮烈な印象。ただ、凡人ではそれについていけないというのもまた理解でき。
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元亀元年(1570年)、朝倉家家臣の小林吉隆は、織田家との合戦中、富田長繁に命を救われる。世の道理を重視する吉隆だが、忠に薄く戦好きな長繁とは、不思議と馬が合った。しかし、崩壊へと向かう朝倉家に見限りをつけた長繁は、織田方へと寝返ってしまい……。