能面検事の奮迅

著者 :
  • 光文社
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感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334914165

感想・レビュー・書評

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  • 出だしあの事件!能面検事がどう絡むのかとわくわくしたけど最初は外堀。ようやく絡んできて、なるほどその視点面白い!と思った後、あ、そうなのね~ 小説だもんね!

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    忖度しない! 空気を読まない! 完全無欠の司法マシン、再臨。大阪地検一級検事・不破俊太郎、政治とカネの闇にかき消された真実を暴く。"どんでん返しの帝王"が描く、人気検察ミステリーシリーズ第2弾。
    +++

    また不破検事と惣領美晴事務官の仕事を見られて喜んでいる。相変わらず表情筋を1㎜も動かさない不破であり、重々承知しているにもかかわらず、つい胸の裡を口にしてしまって撃沈する美晴のやり取りが、(本人に言ったら叱られそうだが)コントめいて見えてしまって頬が緩む。ただ、不破から返される言葉のひとつひとつに確たる理由があるので、反論は無論できない。今回は、日本中が知っているあの事件がモチーフになっていて、どこまで事実をなぞって進むのかと思っていたら、後半とんでもない展開になって、さすが、と唸った。そうきたか、という感じである。そして更なるどんでん返しである。不破の頭のなかを覗いてみたい。今回は、東京から岬検事も来ていて、こちらも先を読む力に長けているので、読んでいて嬉しくなる。せめて事務官とはもう少しコミュニケーションをとってほしいな、と思ってしまうのはわたしだけだろうか。美晴負けるな、と応援したくなる。その後の仕事もぜひ書いていただきたいと思う一冊である。

  • 森友学園問題をモチーフにした、汚職事件、文書改竄に対する捜査で始まる物語りは、全く違う方向に捜査が進む。
    能面検事の流儀とブレない性格が、真相を暴いていく。読み終わった後は青春ドラマを見終わった爽快感があった。

  • 主人公の性格設定の影響か、法律論議が多く話の展開が遅い、著者には珍しいスタイルの小説。

    その設定をいじることなく、最後には主人公の人間性も滲ませながら大団円に持ち込む作者の筆力はやはり大したものだと思う。

  • 続編出るかな…

  • 前回から登場している人物の進歩が少なくしかも同じフレーズが多く、初回から劣化したように思いました。良くある事ですがpart2がつまらないの典型かと…

  • おそらく森友問題を題材にしていて、改竄の理由がかなりの過去にまで遡るというストーリーは結構面白かった。
    ただ、何故か前作ほどの面白さはなかったように思ってしまった。
    岬検事は別の話にも出てくるようで、読んでみたいと思った。

  • 途中でストーリーがトーンダウンした気がします。
    能面検事のキャラクターの意外性で面白かったけど二作目という事でそれも薄れた気がします。
    次はあるのかな。

  • 国有地払い下げに関する収賄疑惑、その捜査で浮上した特捜検事による文書の改竄。再び大阪地検の権威が危うくなるなか、その調査に駆り出された能面検事こと不破検事。一切の忖度なし、どこまでも無表情でひたすら真っ直ぐ突き進む不破検事の活躍を描くミステリ。
    やはり不破検事のぶれなさは読んでいて安心感があるのですし、上司としても頼もしいけれど。惣領事務官の大変さもよくわかる(苦笑)。よくぞついていけてるなあ。彼女もなかなかに大した人物ですよ。
    事件の構図は現実にもあったあれとそっくりだなーと思っていましたが。後半からの意外な展開には驚き。まさかそういう風に繋がっていくとは! 最後の最後まで気の抜けない展開でした。そして四角四面な不破検事のつけた決着は、これはこれで正しい気がするんだよね。そしてそれが彼の不器用さなのだと思えば、少しばかり親しみがわく気もしました。

  • 不破だからこそ解決できた事件だけど、彼のキャラに慣れてしまったせいか、前作ほどのインパクトは感じなかった。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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