- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344017726
作品紹介・あらすじ
実の父親を自殺に追い込んだドラマ界の帝王・仁科を蹴落とすため、テレビ制作会社のプロデューサー・唯は、累計発行部数500万部を超える大ベストセラー小説のドラマ化を画策した。あまりにも切なく美しい復讐劇が幕を開ける-。
感想・レビュー・書評
-
テレビ業界の内情や、ヤクザとのつながりとか事務所のしがらみとか面白かった。
プロデューサーってこんな大変な仕事なのかと驚いた。
あり得ない妨害と闘いながら七転八倒してドラマを作り上げる。
ここまではないとしても、芸能界ってすごい世界。
次から次に試練があって、まるでゲームをクリアしていくみたいに物語が進む。
結局は、終始、復讐の泥仕合なんだけど、スピード感あって最後まで一気読み。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良かった
-
黒?
-
新堂冬樹さんの本は初めて読みました。
プロデューサーの父を死に追い込んだ仁科への復讐に執念を燃やす唯。
最初から最後までとにかく復讐のみで・・・
個人的には好きではないなぁ・・・ -
「ブラック・ローズ」
父親を自殺に追い込んだドラマ界の帝王・仁科を蹴落とすため、テレビ制作会社のプロデューサー・唯は、実現不可能と言われてきた、大ベストセラー小説のドラマ化を企画する。原作者の懐柔、人気俳優の横取り、スキャンダル捏造・・・。視聴率至上主義のテレビ業界で、情も倫理も棄てた女性プロデューサーの執念が暗躍する。
表紙から暗いイメージを抱いていましたが、その通りの復讐の物語。
私としては復讐をテーマとする小説の場合、復讐を果たそうとする人物(主に主人公)に如何に自分として共感や同情を感じるかどうかが1つの分かれ目になっています。例えば、主人公の復讐を誓ったきっかけが自分としてしっくりこなかったり、その復讐の実行の仕方に一貫性が無かったりする場合、私としては「うーーん」となってしまいます。つまりは復讐をするには復讐をするだけの明確な根拠が欲しいと思います。
この点を「ブラック・ローズ」で考えてみると、唯が仁科に復讐を誓った理由は「理不尽な要求を父に突きつけ、それを苦に父が自殺したから」です。ここで一番大事だと思う所は「果たして唯は父の死に彼自身が無念だという意思を感じ取ったかどうか」ということです。
例えば、父が死んだ時に遺書が置かれ、そこに父の無念が刻み込まれていたのならば、唯が仁科と同じように父からも軽蔑されるような人間になろうとも復讐に全てを込めようとすることには納得が出来ます。
しかし、この「ブラック・ローズ」では読み終わった後、「実際父は無念だったのか」という根本的な疑問が残りました。だからこそ唯が復讐を果たしても黒の薔薇になりきれなかったという描写にもしっくり来ませんでした。
個人的には、父の無念を汲み取ったからこその復讐だからこそ、復讐をやり遂げた後のすっきりした気持ちとむなしい気持ちがこみ上げるはずで、今までの復讐の為に行ってきた行為に対して自分自身で軽蔑することが出来るのではないか(結局、軽蔑してしまうということは完全な悪になりきれていなかったということ)と思いました。
また、他で気になったこととしては、ドラマ制作を巡って仁科と唯の攻防が激しいけど淡々と繰り広げられる展開が続くこと。率直に言って、この泥沼の遣り合いに嫌気が差すかも読者も多いかも知れません。 -
久々に一気読みの本でした。
泥仕合おもしろーい
人間おもしろーい -
う~ん。。新堂冬樹にしてはインパクトに欠ける一冊でした。。
TV局のプロデューサーのヒロインが、
父親を自殺に追い込んだ天敵プロデューサーを蹴落とすため奮闘する話。
誇張も含まれているだろうけど、
プロデューサーって仕事ってこーゆう仕事なんだろうなぁ、と
自分の知らない職業を垣間見る、という意味では良かったのだけど、
そううまくは事は運ばないって、ってことが多すぎる。
「言いくるめられている、と分かっていても、君の話を聞いているとなぜだか納得してしまう」と言われるのが最高の褒め言葉らしいです。
分かるような分からないような。。 -
本当の裏、罵詈雑言の溢れる舞台裏が魅力。
ここまで書くのならラストに救いを持たせるのは惜しい気がする。