メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344034082

感想・レビュー・書評

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  • メモの魔力は「自分を知ることで人生のコンパスを得る」「話を構造化する能力を得る」「ファクトを抽象化し転用する技術を得る」と幅広い。自分の価値観を深掘りして夢を叶える姿勢を身につけられるとの持論。本書最後にはそのための1000の質問が用意されており、是非とも取り組んでみたい。

  • 『メモをどう使いこなすかが重要!』

    ■読了時間 1時間40分
    ■この本をオススメする人
     ・就活を始める前の学生
     ・映画や本や講演などをインプットすることで満足している方
    ■感想
     以前オーディオブックで聞いており、今回改めて活字で読み直しました。私自身も普段からスマホで読書メモを取っており、あとから学びや気づきを思い出すには、メモはとても有効であることを実感しています。
     本書の中ではファクト⇒抽象化⇒転用をメモすることを推奨されていますが、大量にメモるのは読書のリズムを損なうので、私はファクトの部分を省略して、そのとき頭の中で考えた"ぐるぐる"のみを書き留めることにしています。これだけでも効果はあるのでおススメです。

     メモの話をしていたはずが、本書の後半ではいつのまにか就活本チックな人生訓に派生しています。著者の優しさは随所から伝わってきますが、(笑)の表現が多様されているのは気になりました。時間がある方は巻末の自己分析をやってみると、何かが生まれるかもしれません。

  • シリーズ「このメソッドでこの本自体の販売計画を立てたら大ヒットしました」の一冊。(※嘘だよ!そんなシリーズないよ!)
    他のメモ術の本にありがちな「良い文房具の選び方」や「素早く記録をとる記法」「書いたメモの振り返り方」についての部分は「一応触れとくかー」くらいの分量であっさり流して、メインはあくまで
    ・とにかくなんでもメモに書く習慣をつける
    ・メモした内容を抽象化して、転用方法を考える(これをぱっと素早くできるようになるのがこの本の目指すゴール)
    ・紙に書いて思考を深めることで、より深く自己分析をする
    の3点。
    そのへんの正解主義的なところを排して「とにかく書く」ことへのハードルを下げてるところはとっつきやすくて良いですね。書く内容に関してはそれなりにハードル高げなこと言ってるけど。
    まずカタチから入りたい人や書いたメモをきっちり管理したい人は、そういうハード面(?)の解説が充実した本を併読するのもアリかなと思います。そういう観点の副読本としてなら個人的に奥野宣之『情報は一冊のノートにまとめなさい』や中公竹義『100円ノート「超」メモ術』オススメ。

    目的を理解して実践すれば確実に問題解決能力や思考力がぐんぐん上がる本だとは思います。
    著者が成功者として例示してる面々があまりにも胡散臭いのがアレだけど……逆を言えば、そんな胡散臭いやつらでも一定の支持者を集められるくらい「伝える力」がつくのが「書く習慣」ってものなのかなと、妙に納得してしまったり。
    まー著者の思想もだいたいそんな胡散臭い奴らと方向性は同じなので、夢とか情熱とかそーゆーキラキラした自己啓発っぽいパートはさらりと流し読みするのが、私なりのこの本との付き合い方です。
    本の内容からエッセンスを抜き出して自分なりに活かすことに自信がある人にはオススメ、書いてることを盲信しちゃうタイプの人はちょっと距離置いたほうがいいかな……っていうのが正直な感想かな。

  • あらゆることをメモにとることで、アイデア創出、情報キャッチ力、傾聴力、構造化能力が身につくようになる

    少しずつ、メモをとる習慣をつけようと思う

  • ビジネスのハウツー系かと思いきや、まさかのメモをツールとした人生設計のはなしだった。

    参考になる箇所もいくつかあり、自己啓発、人生設計としてたまたまだが元旦に読むには良かった。

  • 多くの人はメモはただの記録だと考えている。しかし、本書ではメモはその人の生き方であり、人生をも変えることができるものだと述べる。
    まず、日常のあらゆる事象に対して「なぜ?」や「どうして?」を向け、メモすることにより、生きる時間全てを自分のアイデアへと変えることができる。
    そして次に、「なぜ?」や「どうして?」を自分自身へ向けることにより、深く自分を知ることができ、本当に自分が進むべき人生知るできる。
    そのように、メモは生きる時間全てを自分の人生へフィードバックする術なのである。
    そして本書ではメモをとる際の具体的な方法と著者が利用しているフォーマットも紹介されている。
    メモをとる際は「ファクト」、「抽象化」、「転用」に着目することが重要である。
    ファクトとは、事実そのものである。これは思ったことでも感じたことでもいいので多くの気付きを書き留めよう。
    次にそのファクトに対して抽象化をする。その際先に述べた通り「なぜ?」や「どうして?」などに関しても、深く掘り下げてみよう。
    最後に転用である。個人的にはこれが1番重要だと思っている。転用とはあらゆるファクトを抽象化してアイデアにしたものを自分事に落とし込んでいくことである。知識やアイデアは使わない限り宝の持ち腐れで終わってしまうからだ。
    本書ではさらに具体的なメモの取り方が紹介されているので、手にとって読み、メモを通して人生を変えるきっかけにしてみてはどうだろうか。

  • メモのHowToが書かれている著書。著者は仮想ライブ空間で話題を呼んだSHOWROOM株式会社を企業した実業家で、メモを最大限活用して革新的なアイディアを出し、実践してきた。そのメモ術を知りたい方はぜひ。私もメモの書き方は参考にしていて、デジタルに応用もできます。自己啓発本として、自分に去年めちゃくちゃささりました。

  • メモの必要性、方法、考え方が書かれている。

    そっくりそのまま真似する事は出来ないが(メモの取り方が合わない)、考え方を応用して自分のメモレベルを上げる事が出来る。

    まさに、この本のいいたい「抽象化」「応用」かも。

  • 抽象化が大事だよって話。何章もあるけど、結局中身はそこだけ。そのためのツールとしてメモがあるよ、と。
    こういった書評とかもそういう意味ではメモなんだろうし、重要性は確かにその通りだと思うけど、伝えたいことがこれだけではあまりに薄いなーと。ほんとにメモすらとらないレベルの人向けかなと思った。

  • 最初、私はこの本を適切なメモの取り方のノウハウ本だと思い手に取ったが、読んでみるとノウハウ本というよりむしろ、メモによる自己啓発書・自己分析本であった。

    この本を読むまではメモとはいわゆる第二の脳、自分の頭で覚えきれないことを書き留めて保存しておく、PCで言う外付けハードディスク的なものであると思っていた。だが、本書は誰もが考える情報保存としてのメモの使い方ではなく、取ったメモをアイデアに転用したり、そのメモを通じて自分の人生の軸を発見するという、自己分析の使い方まで言及している。

    ここまでメモに関して革新的な使い方を示した本は他にはないと思う。メモの新しい使い方を示してくれたという意味で非常に印象深い一冊であった。

    以下重要だと思ったこと
    ・序章「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない
    →メモの効用
    ①普段スルーするような何気ない情報でもメモすることで、それをアイデアに変えることができる。
    ②取ったメモから自分を客観視することで、自分を理解できる(自己分析できる)
    ③メモを通じて自分を理解することで、自分の価値観や死生観などをはっきりさせ、正しい方向に向かって進むことができる「人生のコンパス」を得られる。

    →現代において、「本当に強い」と思う人材は、「想いの強い人」。志が高い、夢がある、熱意がある。そう言った強力な軸を持った人間こそが、力強く前に進んで社会に大きな引っかき傷を残す。

    ・メモを「第2の脳」として活用する
    なぜメモを取るのか
    →「より本質的なことに少しでも多くの時間を割くため」

    →本質とはコピーではなく創造、代替可能物ではなく代替不可能物のこと。つまり、クリエイティブで新たな知的生産につながる思考や、自分にしか思いつかないような代替不可能性の高い思考のこと。

    「記録」ではなく「知的生産」のためにメモをとる
    →2種類のメモ
    ①「記録のためのメモ」
    ②「知的生産のためのメモ」

    →メモは情報伝達ではなく、知的生産に使ってこそ初めて本領が発揮される。

    →ビジネスに限らず、僕から生まれ出るほぼすべてのアイデアは、普段無意識に通り過ぎてしまいそうなことに目を向けて、逃げずにそれらを「言語化」することで生まれています。その知的生産の過程を、「メモ」と呼んでいるのです。そして、この人間にしかできない知的生産活動こそが、仕事の真髄であると思います。

    ・メモによって鍛えられる5つのスキル
    ①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
    ②情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)
    →自分にとって有用な情報をキャッチするための「アンテナの本数」が増える。

    ③相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
    →紙のメモはコミュニケーションツールとしても極めて優秀。熱意や想いが伝わりやすい。

    ④話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
    →その場で展開されている議論を綺麗に構造化できる。構造化能力とは、議論の全体が常に俯瞰的に見られて、今どの話題を、どんな目的で(何に向かって)、どこまで話しているのか、ということを(なるべく瞬時に)把握する力のこと。

    ⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)
    →メモを取ることは同時に、「言葉にしなければならない」ということを意味する。「言語化の強制力」を自家発電的に一人で作り出すことができる。思考→言語→メモ。

    「ファクト→抽象化→転用」という最強のフレームワーク
    ①インプットした「ファクト」をもとに、②気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、③自らのアクションに「転用」する。
    例:大阪と東京でチラシと一緒にアメちゃんを配ったら、大阪の方が東京の3倍効果があった話。
    →他の分野に応用可能な法則はないか→「大阪人は東京人よりも、直接的で目に見えるメリットの訴求に弱い」(抽象化)→Showroomでも活かせないか(他で活かせないか)→「バーチャル劇場公演」と「ライブコマース」(転用、アクション)

    「朝5時半の女」は秀逸な標語事例
    →「標語力」は人の関心を惹きつける上で、とても大切なもの。メモの本質は「振り返り」にある。振り返った時に、そこから抽出できる学びの要素が実は信じられないほどある。「ファクト」を「抽象化」して、それをどういう風に自分に転用してアクションするのか?まで導き出してこそメモとしての意味が出てくる。

    抽象化の3類型「What」か「How」か「Why」か
    ①目の前の現象や考え方を抽象化してらわまた別の名前を付けて呼び直す→What型

    ②目の前の現象にどんな特徴があるか、ということを深掘りして考える→How型

    ③ヒット映画が当たった理由を抽出して、また別の企画に転用したい。自分の心に「なぜ?」と問う→Why型

    抽象化としての価値が高いのは、②・③。他の具体への転用可能性が高く、転用した時のインパクトが大きいため。

    ビジネスマンは次の4項目に「Why?」を向けてみる。
    ①世の中でヒットしているもの。
    ②自分の琴線に触れるもの。
    ③顧客からの要望。
    ④社内で起きている問題や課題。

    ・特に価値が高いのは「どんな?」「なぜ?」による抽象化
    ①:具体情報を正確に受け取る。
    ②:①から「他に転用可能な」要素(気づき・背景・法則・特徴など)を抽出(=これが狭義の「抽象化」)
    ③:②をさらに別の何か具体的なものに転用。

    つまり、もっとシンプルにすると、①具体 ②抽出 ③転用 という思考フローを経ています。

    抽象化の際は、「他の具体にも当てはめて転用すると、同等以上の効果を得られる」ことが大前提。

    ・「君の名は」の面白さを1分で伝える
    →抽象化はアウトプットだけでなく、インプットする際にも非常に強力な武器になる。
    例:速読、多読など

    →「具体をシンプルな言葉にまとめる」思考プロセスがまさに抽象化。

    ・抽象化とは、「本質を考える」こと
    →「具体的な事情の本質を考える」こと。「思考を深める=抽象化」すると、再現性、汎用性が生まれる。

    →抽象化するときは、この「汎用性の高さ」を意識しましょう。汎用するために抽象化するのだ、という目的を意識した方がいい。ただレイヤーを上げるためではなく「他に活かせないだろうか?」と考えながら抽象化することが、思考を深めることにつながります。

    ・「解くべき課題」を明確に持っているか?
    →抽象化を始めようきも、切羽詰まった問題意識、すなわち転用すべき他の具体課題がないと、単なるゲームとなってしまう。「解くべき課題の明確化」は抽象化の前段階でビジネスパーソンがまず向き合わなければならない問題である。

    ・言語化の第一歩は自分の心に「なぜ」を向けること
    →インプット(言語化が上手い人の言語と抽象化ロジックをそのまま吸収する)とアウトプット(深く考えず、前述のWhat型、How型、Why型であらゆる事象を抽象化しまくる)を繰り返すことが一番。

    ・言語化が上手い人に共通する2大条件
    1.抽象化能力が高いこと。その中でもとりわけアナロジー力(一見無関係なものの間に何らかの共通点を見つけて、結びつける力)が高い。身近で具体的な事例の特徴を探して、抽象化して、それをまた具体に当てはめるわけです。

    2.抽象的な概念に名前をつける力(まだ呼び名が決まっていないものに標語をつける、キーワードをつける力)が高いこと。抽象化で名前をつけにくい概念を、言葉という確かな形で、この世に存在させるのです。

    ・「刺さる」言葉のストックが表現を洗練させる
    →「自分の感性に引っかかる言葉」を一つでも多く書き留めておく。

    「我見」と「離見」が抽象化を加速させる
    →抽象化能力を引き上げるに当たって、「自分を一歩引いて客観視する癖」を身につけなければならない。

    我見→自分自身(我)が周りを見つめる目(主観)
    離見→自らの体を離れたところから自分を客観視する目(客観)

    ・メモの魔力が「自分」を教えてくれる
    →結局、「自分が何をやりたいか」ということが明確でなければ、メモや抽象化の技法を学んだところで意味はない。

    →抽象化を用いた自己分析を徹底的にしよう。
    ①自分の意識に目を向ける(具体化)←多くの人はここで止まる

    ②Whyで深堀りする(抽象化する)←自分の深い深い本質部分までたどり着く

    →「では具体的に何をするか」まで書かなければ人生は変わらない

    →考え得る全ての夢を書き出してみる
    →夢に優先度をつける
    →取るべき行動の細分化をする(夢を叶えるために、現時点で具体的に取るべき行動を書いていく)
    →SMARTのものさしに当てはめて夢に至るためのゴール設定する
    →夢をストーリーとして周囲に語る

    ・モチベーションの2類型
    1.トップダウン型
    →目標、ゴールをキチッと決めて、そこから逆算して日々の行動を決めていく

    2.ボトムアップ型
    →目の前の面白そうなことに飛びつくことで日々の行動が決まっていく

    ・ゴール設計時に有効な「SMART」という物差し
    S→Specific。「具体的である」こと。
    M→Measurable。「測定可能である」こと。
    A→Achievable。「達成可能である」こと。
    R→Related。「関連性がある」こと。
    T→Time。「時間の制約がある」こと。

    ・ストーリーを語る際に重要な三つのポイント
    ①エピソードを可能な限り「具体的に」話すこと
    ②「間」を恐れず使いこなすこと
    ③一方通行ではなくなるべく双方向、インタラクティブ話すこと

    ・エピソードの「着地点」を先に提示する
    →「要するに何を伝えたいのか」を先に提示する

    ・「自分」とアポをとる
    →自分との約束をスケジュールに書き込むこと

    ・「ライフチャート」で人生を水平に捉える
    →自分の人生を縦軸て見るのではなく、横軸で見る。なるべく「幅」で捉える。自己分析においては、「垂直方向のエピソードや価値観の深掘り」に、「水平方向の全体感把握」を掛け合わせて、縦と横で立体的に自分をみていくことが有効な手段と言えます。

    ・人生を段階に分けてキーワードをつける
    →自分の人生をいくつかに分割してタイトルをつけて見る。5〜6歳の時に体感した感動や感情の揺れ動きは今でもその人の本質に繋がっている可能性が高い。

    ・「変曲点」に幸せの源泉が秘められている
    →最も見るべきは「変曲点」。なぜ上がったのか?なぜ下がったのか?Why型で「なぜ」を深掘りして抽象化すると良い。

    ・誰にだって「ストーリー」がある
    →ストーリー・ドラマのない人生なんてない

    ・メモの本質は「ノウハウ」ではなく「姿勢」である
    →メモを取る上で大切なのは、シンプルに「とにかく書くこと」です。まずは何よりも、①メモできる環境を整え(好きなメモ帳・ノートとペンを用意すること)、②ひたすらメモを取ること。書くか書かないかが勝負。

    ・メモで「創造の機会損失」を減らす
    →左脳と右脳の両方を駆使して、問題解決や知的生産に向き合い続ける仕事をしている場合、メモは避けて通るべきではない。あらゆる情報を体に吸収させる姿勢を保つこと(メモを取り続ける姿勢を保つこと)が重要。

    ・あなたの「人生の勝算」は何か
    →あなたは今、何をしている時が一番楽しいですか?あなたは今、何を目標に生きていますか?
    人生の根幹に関わることを質問された時、パッと即応できる状態のことを、「人生の勝算がある」という。

    ・あなたは何に突き動かされているか
    →人生は「時間をどう使ったか」の結果でしかない。ならば「時間をどう使うのか」というところで、自分の人生の勝算につながる選択をすべき。その選択の前提となる人生の軸を自己分析によって得ていると、大変な強みになる。

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