アンテナ (幻冬舎文庫 た 12-7)

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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402478

感想・レビュー・書評

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  • やはり似ているのだ。こちら側とあちら側。死者との対話。共振の為の行為。「コンセント」「アンテナ」と他者との交わりの分かりやすい象徴はアレにはないかもしれん。引き込まれ度合いは加速度的に上がっていく、まるで祐一郎の解放された営みの如く。ただコンセントにあった、まるでスパークしている状況に身を委ねる感覚が今回はなかった。
    三部作差後のモザイクは如何に!

  • サイコとホラーとサスペンスとエロス。
    得体の知れない怖さがそっと迫ってくるような物語でした。
    ラストはグロテスクで後味も悪いのですが、何度も読んでしまいます。

  • 世界は性的なエネルギーで回ってる。
    あながち嘘ではないですよね。
    だって性的衝動ってすごいから。
    ソンディの話とか、フロイトの話が面白いです。

  • 消えた妹、発狂する弟、新興宗教に嵌る母、そしてSMにのめり込む僕・・・
    なんと心くすぐるあらすじ!!
    三部作と言われているコンセントの次に位置するもののようだ。

    相変わらずシャーマン好きだね。セックスで共振ってとこも一緒。
    コンセントのほうがひとつの話として読めたけど、
    こっちは物語が崩壊してる。消えた妹について論理的に説明されてないわりにはムカつかなかったのは主人公のカタルシスなど他の部分で楽しめたからだと思う。

    三作目のあらすじにはどーも惹かれないのだが、そのうち読んでみようかと思う。

  • 三部作だったか…しくじった二部から読んじまった

    15年前に隣で寝ていたはずの妹が神隠しの様に消えた。 父は死に、母は宗教団体に傾倒し、弟は発狂した。 僕も性の封印を解き徐々に崩れ始める

    最初は理論的だった祐一郎が徐々に妄想の世界にのめり込み 現実なのか、妄想なのか、悪夢の中なのかわからなくなる

    後半は「」も極端に少なくぶよぶよした場面ばかり

    素直に怖かった
    実は母が一番人間らしいのかもしれない


    2011/09/12

  • 昔、児玉清が田口ランディを褒めていたのを
    読んだ記憶があって、一度読みたかった田口ランディ。

    作者にとても知識のある感じの小説で良かったです。
    でも、なんとなく、もうこの人の話は読まないかなー。

  • よかった。前を向くために、受け入れて、手を離す。中だるみせずスイスイと読めた。

  •  大学院生・祐一郎は、幼い頃に妹が失踪してしまったというトラウマを抱えている。叔父は自殺し、父は病死、母は新興宗教にのめり込み、弟は発狂する。「自分だけがマトモだ」と思っていた祐一郎だったが、SMの女王様ナオミで出会ったことで、祐一郎の世界が揺らぎはじめる…。
     怖かった。決してホラーじゃないんだけど怖かった。人間の心に住む天使と悪魔を見たようだった。人間はグロテスクだけど、それは美しさと表裏一体のものだと思えた。

  •  妄想、幻想、人の深層心理を小説でやるのってほんとに読んでて面白くないなあ、なんでもありで。
     世界とつながるアンテナは誰でも持っているセクシュアリティはその一環だ、みたいな感じなのかな。表現も陳腐で読んでいてきもちよくない、心の内を羅列してるだけじゃオナニーと一緒。
     感想は単純にうまいこと言ってるなあ、という作品でした。でもそれだけ。
     『コンセント』も読んだけどやっぱり惹かれないなあこの人の小説。時代もあるのかな。なんか恩田陸の『楽園』思いだしちゃった。わたしは地に足つけた小説が好きだし応援したくなるよ。

  • 大学時代、カウンセラーを目指して心理学を学んでいた私にはなじみ深い作品。

    こういうお話が大好きです。

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著者プロフィール

作家。

「2015年 『講座スピリチュアル学 第4巻 スピリチュアリティと環境』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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