工学部・水柿助教授の日常: The Ordinary of Dr.Mizukaki (幻冬舎文庫 も 3-6)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1771
感想 : 176
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344405882

作品紹介・あらすじ

水柿小次郎三十三歳。後に小説家となるが、いまはN大学工学部助教授。専門は建築学科の建築材料。よく独身と間違われるが、二歳年下のミステリィ好きの奥さんがいる。彼はいつしか自分の周囲のささやかな不思議を妻に披露するようになっていた。きょうもまた、あれが消え、これが不可解、そいつは変だ、誰か何とかしろ!と謎は謎を呼んで…。

感想・レビュー・書評

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  • 小説というか、エッセイ?
    ヤマもオチもなく、つらつらと水柿助教授の日常や思ったことを三人称風で書かれている。
    起承転結がある訳では無く、フラットに綴られている文章なのでちょっと退屈かなとおもったけれども、その語り口調が面白い。
    セルフ突っ込みや話題の誤魔化しなど、読んでいてくすりと笑ってしまう。
    何だかとても可愛い人だなぁ。
    そして理系で小説家とは、本当に才能豊か。
    エッセイは好きではないけれど、面白く読めた。

  • 人間の思考を垂れ流したような本文とあとがきではないあとがきが大好き

  • エッセー風な短編集である点は長編ミステリーのS&Mシリーズと大きく異なりますが、いずれも大学の工学部を舞台としており理系出身の身として楽しめました。SFのイメージが強い森博嗣ですが、一風変わった(それでいて、実在してもおかしくなさそうな)登場人物たちの繰り広げるコメディも面白いです。解説が「文学部唯野教授」を書いた筒井康隆さんであり、編集者のユーモアも感じました。

  • Mシリーズの1作目です。
    エッセイ的要素を多分に含んだ小説なのかなって感じでした。
    水柿君がすごくおもしろくて、森さんも普段こんなこと考えてたりするのかなとか思いながら読みました。

    私的には1話と5話が好きなんです。
    どの話もいろんなエピソードが詰め込まれすぎてて、これはおもしろいっていうのもあれば、これはよく分からないなっていうのも。
    というかエピソードがありすぎて、特におもしろかったの以外はあまり覚えてません…。
    でもおもしろいところは思わず笑っちゃいながら読んでました。

    水柿君の人柄はとても好きになりました。
    にこにこっていうところとかすごくかわいいです。
    愛妻家なところも素敵。
    あと2作読むのが楽しみです。

  • 久しぶりの日常モノ。
    タイトルとあらすじに惹かれて読んでみたが、どうもしっくりこない…
    文章はとてもユーモアがあって面白いんだけれども、話が飛びすぎて何が言いたいのか分からなくなり、途中で断念。
    自分が理系の人間だったら面白いと感じたかもしれない。

  • ふーん。という感じだった。

  • 2020-5-28 amazon p199

  • 主人公の水柿くんは大学の准教授で、大学であった出来事に関連して色々なことに思いを巡らせるようなお話である。

    主人公の水柿くんはほぼ確実に作者自身のことであり (それはたびたび作中でこれは小説であることを念押ししていることからも逆説的に読み取れる)、作者がこの文章を書いているときに考え付いたことを無計画にツラツラと書き起こしている感じが好き。
    そのために、話の主題が違うところに飛んで行って、数ページぐるぐる旋回してまた戻ってくることもしばしばである。
    それを読みにくいと感じる人もいるかなあと思うが、作者の思考のリアルタイム性みたいなものが垣間見えて自分は面白かった。

  • 森博嗣さん読まず嫌いでしたが、薦められて。
    通勤のお供本にぴったり。面白い。シリーズを読んでから他の森博嗣作品も読んでみようと思えた。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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