- Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344408357
感想・レビュー・書評
-
きっと家族を亡くした経験のある人は、グッとくるものがあると思う。
形が変わっても家族は家族。
ユリさんみたいな人がいてくれたらなんと心強いことだろうか。
噂や見た目ではなく、意識の深いところで、人と人が繋がっているお話。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私はタイトルだけでアルゼンチンババアを偏屈なジブリの魔女みたいなイメージをしましたが、全然違いました笑
娘からしたら父親の行動は酷い。なのに「ババアとなら…」と、周囲をも納得させてしまうババアの魅力。
穏やかで温かな素敵な作品だとは思うのですが、個人的にはそこまで刺さりませんでした。
大切な人の死はとても悲しいけれど、同時に大きな贈り物を貰える。
この発想は、なかなかできないと思いました。
私はまだ大切な人との死に立ち会っていないので、いつかわかる日が来るのかな。
-
章ごとのイルカが可愛かった。
アルゼンチンビルすごい空間だな。そして、ユリさんも。自分らしく生きてて、言葉にできる人に人間が惹きつけられるのも分かる。そして、そういう人ほど関わらない人から見たら少し浮いた変な人なんだろうなぁ -
電車乗りつつパラパラ読んじゃったもんだから、多分短いストーリーの中で感じ取らなきゃいけないことを全て感じ取れていない気がする。悔やまれます。
すごく奇妙ながらもあったかい作品。一見世間からは非難されそうな親父の生き方もババアによってあったかくなる。それを素直に感じ取る主人公も素晴らしい。懐が深い。
全体的に深い内容。な気がする。 -
私はよく、
この楽しい時間は一生続かないのだなって寂しさを抱いてしまったり、
まだ起こっていない未来を考えて不安になってしまうことがある。
それは
楽しい家族との時間や
少しづつ私を忘れる祖母の姿を見た時、
年老いていくけど忙しそうな母の姿、
無趣味な父を見たとき。
でも、この作品を読んで
そんな恐ろしいことわしているのは自分なのだと気がついた。
今を大切に、楽しく、強く生きなくては。 -
*
もしかしたらこの恋は、父なりの、人生に対する怒りからきているものなのかもしれない、と私は初めて思った。
*
街はずれの廃屋みたいなビルに住む"アルゼンチンババア"と自分の父親が付き合っている噂を耳にしたみつこは思い切ってビルを訪れる。
.
タイトルに興味ひかれたのと、あらすじでさらに読みたくなった。
インパクトがあるタイトルとは対照的に優しい暖かさもある作品。
.
見た目やら周りの噂に流されず、目で見たものと自分の気持ちを信じ関わることって大切。
-
タイトルのインパクトと昔、映画を観たような…確か鈴木京香さんだだたような。よしもとばななさんの作品なんだあ。実直なお父さんが、妻を亡くしてすぐにアルゼンチンババアに走るという内容には、納得できないところもあるけど、とにかく言葉がきらめく。
ー人は死ぬ瞬間まで生きている。決して心の中で葬ってはいけないー
-人は体に乗って旅していたんだ-
-好きな人が、いつまでも,死なないで、いつまでも今日が続いて欲しい-
素敵だな。言葉にすいこまれるな。
ほっとするな -
ページ数が少ないこともあって
最初から最後まで時間の流れが止まらないというか
まるで、みつこの絵日記でも読んでいるような
不思議な感覚。
なんだろう、これ…この感じは初めてかも。
派手な化粧に古ぼけたしみだらけの服に
散らかり放題の部屋は
他人からしてみれば拒否したくなるようなもの…
だけど訪れた人はいつのまにかそれを受け入れてしまう。
アルゼンチンババアはいつだって自然体で
みんなを包み込んでしまうから。
自分の気持ちや言い分だけではやってはいけない。
でもだからといって自分の感情をないものにしたり
本当は傷ついているのに平気なふりをしたり
本当は悲しいのに大丈夫って言ってみたり
そんなことしなくていいんだよって
言われてる気がして
何があっても我慢してグッとこらえて
空回りばっかりしていたここ数年の自分が
救われるような気持ちだった。
大事な人たちとの今日が続く。
それはみんなが願うことなんじゃないかな。
その願いを、祈りを表現したばななさんの言葉も
とっても好きだった。
-
優しい世界。前に読んで、アルゼンチンババアと呼ばれる人の雰囲気を覚えている。
-
すごくよかったー奈良美智さんの絵もとても好き
こころあたたまるなぁ
今までこの世にいなかった人が縁あってこの世にやってきて、自分を好きになってくれた、それだけでもう胸がいっぱいだ