往復書簡 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.53
  • (384)
  • (1335)
  • (1385)
  • (237)
  • (34)
本棚登録 : 13774
感想 : 974
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419063

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 感動できる。
    辛いところも多いし、人それぞれ考え方感じ方やっぱ違うなって気づかされるような話。

  • 初めて湊かなえさんの作品読めた
    短編三編集
    告白とかもっとメジャーなやつあっただろうにこれが家で積読されてました
    読めてよかった
    どんでん返し系なのかな?と読みながら理解はできたけど初めの二つはあまりハマらなかった まーおもしろい
    最後の「十五年後の補修」がすごいぞわぞわしたし好きだった 何回もひっくり返される感じ
    今後も作品読んでいきたいです!

  • 手紙によって、告白される真実や、事件の真相。こういう物語の進め方もあるのだと、面白かった。

    あのときああしていればという後悔、過去に囚われず、今を生きる、過去と現在をどのように未来へ繋げていくべきなのかを考えさせられる。

    三つの短編の中で、最後の「十五年後の補習」が一番良かった。罪は、消えないものだけど(物語当時は時効があったが)、お互いを思う気持ちが手紙の中から、伝わってくる。多分最後の手紙の最後に大家さんが誰かを連れてきていると書いてあったのは、手紙の宛先の彼女なんだろうな。二人には幸せになってほしい。

    今は、メールやラインなど、簡単な伝達手段があるが、たまには手紙を書くというのも趣があっていいかもしれないと思った。

  • 15年後の補習がとてもよかった
    うまく手のひらで転がされてしまい読む手が止まらなかった
    最後のオチの付け方がかなり好み

  • 手紙のやり取りで事件の内容が明らかになって行く。対面での会話、電話、メールとは違い、手紙だからこその展開が面白かった。双方向のコミュニケーションではあっても、ターン毎、タイムラグ、表情が見えない事が鍵となって行く。他人の会話を覗き見ている様な罪悪感なのか不思議な感覚でした。そもそも相手に伝える手紙なので内容は分かりやすく、一気に読み進める事が出来ました。面白かった。

  • やられた〜
    本当にうまくできてること、、すごい。
    面白くて一気に読んでしまった

  • 一つの出来事でも人によって捉え方は違って、それでもいいと思いました。ほんとはこうだったんだよと皆に伝えるのが全てではないというか…

    個人的には「十年後の卒業文集」は女子同士の腹の探り合いで好みではありませんが、「二十年後の宿題」と「十五年後の補習」は好きでした。

    読み始めは手紙形式に取っつきにくさを感じましたが、読んでいくうちにメールじゃなくて手紙の文体って素敵だなと思いました。

  • 今ではほとんど書くことのなくなった手紙でのやり取りを通じてお話が進んでいく形式。こんなに長い手紙が私は書けるだろうか?と日々SNSでいかに細かく連絡を取り合いすぎているのかを痛感しました。(連絡とっていなかったら、会えない間のお話がどんどん溜まっておのずと文書が長くなる筈だから)
    ・十年後の卒業文集
    放送部の同級生の間で交わされる手紙の中で分かっていく松月山転落事故の真相。憶測がだんだん事実のようになってしまうが、本人の手紙によって真実がわかる。
    ・二十年後の宿題
    かつての恩師から、6人の子供の現在を調べて教えて欲しいと頼まれた大庭敦史。彼らに会っていく中でたどり着いたのは婚約を考えている彼女だった。
    ・十五年後の補修
    国を跨ぎ遠距離になったカップルの手紙のやり取りを通じて明かされる、子供時代の事件の真相。
    彼氏の愛の深さに感動した。ひたすら優しい人だと思った。
    ・一年後の連絡網
    十五年後の補修で最後2人がどうなったのか、彼氏側の同僚のやり取りで明らかになる。
    大家さんが大声をあげて連れてきたのは彼女だったのかな?(最初は警察かと思ってバッドエンドを想像したが)2人が仲良く付き合いを続けていることがわかって、温かい気持ちになりました。

  • やっぱり湊かなえさんの本は面白い。読み飽きない。

    大きく3つの話が手紙などの媒体によって書かれていたけど、どれも真相に迫っていく話だった。

    読んでいる中でもし自分だったらどうするのかとつい考えちゃう所があって、それも含めて楽しかった。

    人の考えていることって自分が想像しているより案外違っていて、自分が意識していない所で誰かを傷つけているのかもしれない。でも、ずっとそんなこと気にして生きるのは少し息苦しいから、今自分が特別意識しないくても楽しく笑い合える友達、家族を大切にしたいと思う。

  • ◯でも、ありがとうって受けてもいいんじゃないかって思った。それで、いつか返せたらいいって。単純だろ、卵焼き一つで。(133p)

    ★短編が4つ。いずれも、二人の人物が交わす手紙で物語が進行する。手紙だから延々一人語りになる。往復される手紙で徐々に真相が明らかになっていく。

    ★一つ目の話は、友だちのふりをしながら、相手のことを全く信用していないのに、情報は引き出したい、という駆け引きみたいなやり取りが気持ち悪かった。

    ★二つ目の話は、関係者の証言により明らかになっていく事実によって、事件の見え方がどんどん変わっていくのが面白かった。

    ★三つ目の話は、本格サスペンス+純愛のストーリー。まるで宮部みゆきさんのような。

    ★4つ目は今までの登場人物の名前が出てくる、ごく短いエピローグのような話。

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

湊かなえの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×