プリズム (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 6297
感想 : 513
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344421929

感想・レビュー・書評

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  • モンスターよりずっと良かったなぁ。
    今まで読んだどの恋愛小説より面白かった。

    平野さんのドーンを読んだ後だったから、余計に感じた部分もあったかもしれない。

    永遠の0や、海賊と呼ばれた男とは全く違うジャンルだけど、この人の本は読み物として本当に面白いなぁと思う。

    色々な感想があるけれど、私はこの本大好き(*´▽`*)

  • 聡子が出会う「ときに荒々しく怒鳴りつける男」も「ときに馴れ馴れしくキスを迫る男」も「ときに紳士的に振る舞う男」も、

    実際には「解離性同一性障害(多重人格)」をわずらう広志という一人の青年だった。

    でも聡子は、広志ではなく、広志の中の別人格と恋に落ちてしまう。

    百田さんの作品の中でも特にすきな作品です。
    何度読んでも胸がギュッと苦しくなる。


    他の恋愛小説と違うのは、感情移入できるキャラクターが多いところ

    主人公 聡子はもとより、広志、純也、卓也、他にもだれの気持ちを汲み取っても切なくなる。

    印象的だったのは

    「彼は虐待を受けるために生まれてきた。もともとは広志自身が虐待から逃れるために自らの記憶を消し、避難用に作り出した「人格」にすぎなかったが、それはいつしか一つの個性を持つ「人間」になった。」

    という箇所。

    ひとりひとりの人間描写がとても細かく丁寧なところがいい。また、文章自体がとても読みやすいのもいい。

    400ページ弱と少し分厚い小説ですが、読みやすいのであっという間にラストシーンに辿り着けると思います

  • 多重人格の人についての描写が妙にリアルで初めてちゃんと目の当たりにした。
    もっと知りたいという気持ちで読み進められた。

  • 『プリズム』
    百田尚樹/幻冬舎文庫

    「僕は、実際には存在しない男なんです」

    同じ人なのに多重人格の中の一人に惹かれていくのは今までにない恋愛ものだった。どういう結末を迎えるのだろうとワクワクしながら読んだ。
    .
    見た目より中身というのを証明できるお話だが、主人公が既婚というツッコミどころがあり甘酸っぱさはない(笑)

  • 「ふだん私たちが見ている光は色なんて見えないんだけど、プリズムを通すと、屈折率の違いから、虹のように様々な色に分かれます。人間の性格も、光のようなものなのかもしれないと思う時があります」

  • 多重人格の1つの人格に恋をしてしまうという現実離れしたお話、だとは思うけど、普遍的で切ないラブストーリーのような感覚で読んでた、最後の方はノンストップで読み進めてしまった、すごく好きな話でした

  • 多重人格モノの小説は数あれど、多重人格の中の1人とのラブストーリーは初めて読みました。百田尚樹らしい独特の世界観で描かれた作品。
    既婚の家庭教師と、男性として完璧な魅力を持った交代人格との恋が倫理観を飛び越したところで語られていて、それが余計に純粋な恋心を浮き彫りにしていました。
    結婚していても恋は止められないっていうよくある気持ちの流れではあるのに、実に深く胸を衝くストーリーでした。最後のさよならの伝え方が苦しくて切なくて、読み終わった今も寂しさが消えません。

  • 主人公が家庭教師として雇われた先で多重人格者である彼と出会い、彼の中の交代人格である卓也と恋をしてしまう物語。いつかは消えてしまうという卓也との切ない恋がリアルに語られていて、自分も恋をしたような胸の高鳴りやドキドキ感を味わいつつも別れが迫っているという悲しさや苦しみが切実に伝わってくる。正直これは近々映画化しそうだなと思ったし、是非してほしい。最後、物語の終わり方が凄く綺麗で物悲しくて好きになった。

  • 解離性同一性障害を題材にした作品は漫画、小説様々読んだことはありましたが、ここまで詳しく書かれているものはなかったので、面白かったと同時にとても勉強になりました。
    結末がうっすら分かっていながらもやはり哀しい悲恋の物語でした。

  • ・人間皆、多重人格である!これに尽きます。笑

著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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