- Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396334963
作品紹介・あらすじ
慶長十九年(一六一四)、徳川家康との戦さの気運が高まる中、豊臣方の武将が続々と大坂城へ入城していた。大坂の陣の幕開けである。だが真田幸村は、一抹の不安を覚えていた。大坂城には総大将にふさわしい器を備えた人物がいないのだ。「あの方しかいない」幸村は密かに根津甚八らを流人の島・八丈島に向かわせる!狂気の総大将を描く、もう一つの「大坂の陣」。
感想・レビュー・書評
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関ヶ原の後、
八丈島へ流された宇喜多秀家が、
大坂の陣に参加していたら…
という私的にも夢のようなお話。
この本の内容的には少し物足りなさを感じた。
テンション高まるテーマなのに、
あまりドラマティックでもなかったし。
大坂の陣メインより八丈島のシーンが長かったので、
何か大きな動きを期待したが驚くような変化もなく。
とても読みやすかったけれど…
ドラマティックさを期待していたので少し残念だった。
実際、大坂の陣に宇喜多秀家が参加していたら
どうなってただろ。
なんか、勝ててた気がするな!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文庫で初読。
真田もののようなことが帯に書いてありましたが、あえて言っておきます。
信繁と十勇士の活躍(特に佐助)を期待する人は読まぬ方がいいです。マジで。
主人公だれやねん!!!!みたいなおちでしたよ……。少なくとも俺はがっかりした!
でも面白いかどうかといわれれば面白かったですが、がっかり感がはんぱなかったですよ……^^ -
大阪の陣に真田幸村が宇喜多秀家を総大将として迎え入れる、
if小説。
発想、内容は非常に面白かったが、
肝心の大阪の陣より八丈島の展開が主流になっていて、
その辺が非常に残念だった。 -
大坂の陣の大将は誰か
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舞台は大坂夏の陣。集まった浪人集をまとめ、束ねる総大将がいないことを危惧した真田幸村が迎えたのは、八丈島に流された宇喜多秀家だった。しかし、その秀家は…!
人気があるのは知っていましたが、著者の本は初読み。登場人物の生死などが初めから意表を突く展開でした。真田十勇士が主な動きを担っていますが、狂気にとらわれた秀家とその理由、幸村が理解した秀家と昌幸の言葉(私は1度では理解できませんでしたが)。書き尽くされた感もある舞台ですが、まだこれだけの切り口があるのかと感心しました。 -
大坂の陣に宇喜多秀家が参戦していたら・・・、という物語です。
豊臣方に総大将といえる人物が不在で、そこで豊臣秀吉の養子でもある秀家に白羽の矢が立ったわけですが、その発想になるほどと感心しました。
もっとも、秀家が来たところでほとんど変わらないほど大坂城内の腐敗は進んでおり、そのあたりの描写もリアリティがあってよかったです。
西軍好きとして、秀家復活の物語に触れ、新たに想像力を掻き立てられる作品でした。 -
慶長十九年(一六一四)、徳川家康との戦さの気運が高まる中、豊臣方の武将が続々と大坂城へ入城していた。大坂の陣の幕開けである。だが真田幸村は、一抹の不安を覚えていた。大坂城には総大将にふさわしい器を備えた人物がいないのだ。「あの方しかいない」幸村は密かに根津甚八らを流人の島・八丈島に向かわせる!狂気の総大将を描く、もう一つの「大坂の陣」。
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先日「水の城」という小田原征伐の直前に豊臣軍に一泡吹かせた小説を楽しんで読ませてもらったのですが、同じ作者の書いた「幻の城」という本を読みました。
大坂夏の陣において大坂方で活躍した真田幸村が、八丈島に流されている「宇喜多秀家」を連れ出して、さらには、秀家が真田隊の追撃で逃げてきた「徳川家康」と戦うという面白い筋書になっています。
フィクションではありますが、慢心していた徳川家康の本陣を真田隊が襲って、一時は「家康が切腹を覚悟した」という史実(?)を再現しているような感じを受けました。
今後もこの本の著者である風野氏の本を読んでみたいと思いました。
2011/6/5作成