- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396635749
感想・レビュー・書評
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「無意識は別の顔」「正しきものは自白する」「痴漢事件とヒラメ裁判官」「罪に降る雪」
4話収録の連作短編集。
冤罪がテーマと言う事で重厚なミステリーを期待していたけれど、それぞれの疑いを晴らして行く主人公が大学生という設定のせいもあり、青春ミステリーの体で軽さが否めなかった。
ちょっとしたトリックもあるが、大体予想の範囲内。
また冤罪になった人達の心理描写が少ない事で、感情が揺れ動く事もなく淡々とした印象を受けた。
ただ冤罪は誰にでも起こり得る事であり、生まれる背景には曖昧な記憶や作為的な物が潜んでいる事に恐ろしさを感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3.6
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ストーカー、器物損壊、痴漢、そして殺人
冤罪をテーマにした小説。
はじめは日常のちょっとした犯罪系かと思ったら
案外どっしりした仕上がり。
冤罪は、疑われた方も、疑ったほうも
どちらも傷つける -
心が痛くなる思いで
読み進んだ
牟田君が最後まで疑われたままかと・・・
繋がってる短編集でした -
法学部二年の牟田はある日突然同級生からストーカーを疑われる。身に覚えがないことで流したが、日に日に周囲に悪意を散らされて消耗していると、バイト先の店長祁答院から一人の女性を紹介される。彼女、遠藤紗雪は同じ大学の四年生で冤罪を研究しているという。紗雪に相談にのってもらい、冤罪を晴らすために牟田は動き出す。
冤罪をめぐる連作短編集。全体的に登場人物の設定や能力やコネが都合が良い感じはあるけれど、真相が明らかになるきっかけとか鮮やかに冤罪が晴らされる流れとかは気持ち良い。ほんのり残る苦味も友井さんってかんじ。あととにかくイタリアンが食べたい。 -
面白かった!
複数の事件が出てくるが、どの事件も思いもよらぬ結末になって読み応えがありました。また、冤罪がテーマで書かれているため、冤罪について新しい知識を得られたり、それについて考える機会になったりして、興味深い本でした。ミステリーが好きな人には、是非読んでほしいと思う一冊です。 -
図書館で借りた本。
タイトル通り、冤罪の話。身に覚えのないストーカー容疑をかけられ、学校で理不尽な扱いを受けていた牟田。バイト先の店主の紹介で冤罪を研究している、同じ大学の先輩紗雪と知り合い、真犯人を指摘する事で無実証明することになった。その後、高校時代の友人の器物破損事件、痴漢事件についても冤罪を疑い調べることになる。最終的には殺人の冤罪にも及ぶ。 -
冤罪っていう重いテーマだけど、文章も設定も軽めになっているのでとても読みやすかった。
お得意の(?)料理の描写もホントに美味しそう。
★ちょっと違う話だけど、以前交通事故の"目撃者"になったときの、調書作成時に感じた違和感(というか怖さ?)を思い出した。 -
骨太系かと思ったら、美少女探偵、学生の冤罪研究者、とか、ちょっと現実離れした設定もあって、テーマの割には軽く感じた。
2020.1.19
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