われ日本海の橋とならん

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 554
感想 : 108
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478016473

感想・レビュー・書評

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  • これは非常に良書。今月は良い本に巡り合う確立が高い!最近、色んなメディアで見かける加藤嘉一さんの処女作。中国に関する7つの疑問を提起し、それに関する考えを書いているのが1章。立ち読みでもいいので、ここだけは読んでおく価値はあるはず(特に中国に関して極端な固定観念を抱いている人は)。
    面白いのは中国について書かれているだけでなく、加藤さん自身についても書かれている点。どうして中国に渡ったのか。どのようにしてネイティブと寸分違わぬ中国語を身につけたのか(語学を学んでいる人は必読)。20代の若者らしい視点で書かれているので読みやすい。まぁダイヤモンド社が出してる時点で読み易いのは当たり前か。
    最後の章では、ポスト「2011」時代の日本人へ、という形で提言がされている。若者に関する提言もあり、「全ての大学生に2年間の猶予を」という提言は面白かった。1年をインターン(介護問題が今後課題になるはずなので介護業界で)でお金を貯めて、海外に1年行くというものだ。大学から中国に進まれた著者だからこそ若いうちに海外で切磋琢磨する意義を説くのだろう。感化されやすい自分だからか、読み終わった後は非常にモチベーションを上げられた。これを貸してくれた友人には本当に感謝!

  • Youtubeでたまたま中国関連の映像を見ていた時に
    当時26才の彼が中国大陸13億人が最も注目する
    日本コラムニストとして紹介されていたことが
    最初に著者を知るキッカケとなりました。

    彼が中国で留学をはじめた当時は
    言語が話せずに滞在して頼れる友人もいない中
    経済的にも決して豊かといえない状況にあったようです。
    しかし、そこでめげずに様々な困難に打ち勝って

    8年、人並み以上の努力によって
    今の加藤嘉一さんを築き上げたんだなと
    彼の能力や熱意に脱帽しました。

  • とても刺激を受けた。加藤氏はTVで何度か観た事があり強い印象が残っていた。周りに迎合せず、ブレない軸を持ち、走り続ける様はまさにランナー。 "環境は人を作り、時代は人を変える"
    熱い想いが詰まった本に出会った。

  • 中国で一番有名な日本人(らしい)加藤嘉一氏の本。
    その加藤氏、見た目中国人っぽい。。。(すんません。。。)
    胡錦濤国家主席とも面識があるようで。
    それなりにすごい人なんやなと。

    でも自分でも言ってるけどかなり変わり者っぽいですね。

    内から見た中国と外から見た中国。
    内から見た日本と外から見た日本。

    日本頑張れ!
    と。

  • 2011/09/03 読了

  • 著者の自叙伝。
    内向きの日本人を奮起させるのに十分の内容。
    やはり中に入ってみないと分からない。メディアが言っていることだけを判断基準にするのは危険。特にネットが浸透した中国を初めとする各国を見ると、これからますますネットが重要性を増すのは間違いないところ。

  • すべての日本人が読むべき。

  • 加藤さん、話には何度も聞いたことがあったが、今まで著書を読んだことはなかった。自分も頑張ろう、とやる気をもらっただけでなく、中国に関して具体的に何点も参考になった。以下特に感じた箇所の引用。

    「たとえ議論が日中のデリケートな政治問題に及んだときでも、安易に謝罪たり、彼らと一緒に日本を避難することはない。」
    私は責められるとつい弱気になってしまいがち。もっと日本人としての尊厳や自尊心を意識しよう。仕事のうえでもこれ重要。

    「中国は日中関係の『最悪の事態』を何パターンもシミュレーションし、日本にとっての弱点はなにかを徹底的に研究し、いざとなったらそのカードを切れるよう、周到に準備していた。」
    中国の弱点は?加藤さんは「反日感情→反政府運動」というジャパンリスクを挙げる。日本では「反日デモは共産党の求心力を保つため」という見方が一般的。興味深い。中国の弱点は?日本は中国に対してどんなカードを切れるのか?今後ずっと考えていくべき疑問だ。

    「日中が乗り越えるべき二つの壁は、双方の国民のお互いの国に対する優越感と劣等感。」

    中国の暇人について。「中国特有の個人主義。自分が幸せならそれでいい。家族や仲間が豊かに暮らせるのなら、国の制度なんかどうでもいい。たとえ『国』がどうなろうとまずは自分の幸せだ、と自分の半径5メートルだけを重んじる生き方だ。」「だが驚くほど現在の政治情勢を知っている。この国に横たわる諸問題について、なにが本当でなにが嘘なのか、かなりの正確さをもって知り抜いている。決して自分の国や政治に関心を持っていないわけではない。」
    私がシンガポール留学中に接した中国人を参考にする限り、非常に的確な指摘だと思う。
    とにかく「無関心」。課題は終わらせればできなんてどうでも良い。生きていくに十分な地位さえあれば、向上心なんていらない。自分とそのまわりさえ楽しければ良い。非常にラクな生き方であり、私もその湯に染まりかけた。日本に帰国後は脱「無関心」を心がけているが。。。一方、彼らが非常にナショナリスティックであり、中国のことを少しでもマイナスに言うと大変な怒りよう。こういった人たちが「無関心」でいられない状況となったときに何かが起こる。

    「中国での『面子』の大切さ」
    これも的確。上の人が払うことが当然であり、断ってはかえって面子をつぶすこととなる。この点注意して付き合わないと誤解を生む。

    どれも中国社会の中にいないと分からないことである。シンガポール留学中に中国人に対して感じていたことは、国内の人にも言えるようだ。非常に面白かった。

  • 北京大学留学中に著者と会ったことがあるが、当時からとてもすごい人だと思っていた。そんな彼の留学に対する提言などが印象的。確かに若者の方が捨てるものも少ないし、もっと世界に出て行く必要があると思う。そしてそれこそがこれからの日本に必要な力だと思う。

  • 日本での偏見報道じゃなくてホントの中国が知りたかったので購入。中国人が何を大事にしてるのか?譲れないものがなんなのか?がとてもよく分かった!加藤さんはすごいヒトだ

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著者プロフィール

1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後単身で北京大学留学、同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、北京大学研究員、慶応義塾大学SFC研究所上席所員、香港フェニックステレビコメンテーター。『従伊豆到北京有多遠』、『中国、我誤解イ尓了口馬?』など中国国内で著書多数。日本での著書に『中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。2010年、中国の発展に貢献した人に贈られる「時代騎士賞」受賞。 公式サイト:http://katoyoshikazu.com/

「2011年 『常識外日中論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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