失敗の本質―日本軍の組織論的研究

  • ダイヤモンド社
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レビュー : 44
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478370131

感想・レビュー・書評

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  • 学術書だった。前半は敗戦した作戦の経緯紹介。
    後半は本日の解説。
    私には難しすぎた…
    と思ったら「超入門」がちゃんと発刊されているのね…
    そちらを読むことにしよう。

  • 小池都知事の愛読書と言うことで買ったけど、すっかり忘れてた...
    失敗から学ぶ。

  • 負け戦(ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄)を分析して失敗の原因を探るのが目的だから、組織の欠点が強調されるのは当然だが、それにしても、これではあんまりだと暗澹とした気持ちになった。それから70年後の今でも、身近に思い当たることがあって心配になる。

  • 2015年8月再読
    大艦巨砲主義に固執しすぎた帝国海軍と、銃剣突撃主義に固執しすぎた帝国陸軍。
    彼らは、適応しすぎて特殊化してしまった。これは新しいことを学習しようとしない硬直性を招いてしまった。
    結果として、環境変化への対応を鈍らし、自滅してしまった。
    つまり、日本軍の失敗の本質は、適応しすぎたことによって自己革新能力を失ってしまったこと。

    2011年5月読了
    旧日本軍の第二次大戦(大東亜戦争)における6つの局面での敗戦を組織論で分析し、日本の現代大企業のガラパゴス病、現実逃避・妄想癖に通ずるルーツと対策のための回答が示された名著。

    紹介される6つの戦局は「ノモンハン事件」「ミッドウェー作戦」「ガダルカナル作戦」「インパール作戦」「レイテ海戦」そして「沖縄戦」。
    全280ページのうち、6割以上が1章として上記作戦個別の経過と敗戦の分析にあてられ、のこり3割強が6つの作戦に共通する失敗要因と米軍との対比(2章)、そして失敗の本質に迫りつつ、今日の日本企業への課題の示唆(3章)となっています。

    とくにかく衝撃的なのは、多様な参考文献によって裏打ちされた旧日本軍の体たらく。東京の大本営と現地の駐在軍の意思疎通のちぐはぐなこと、大本営の戦略がまったく末端に反映されず、現場の隊員が独自の判断で後手後手の個別対応に明け暮れる、などなど。
    我が国はもともと戦略が伝わっていないか、そもそも無い、あったとしてもあいまいであり、何をすれば作戦完了なのか、どこまでやれば終戦なのかという線引きもあいまいで、おまけに精神論を振りかざすことによって無駄な戦死者を連ねてきたというわけです。

    そしてこれらの要因(失敗の本質)として挙げられている「日本軍は環境に適応しすぎて失敗した」という考察が非常に興味深い。
    過去の成功体験に固執し、組織はその成功体験の再現に向けて死力を尽くす。しかし一方で時代や環境は変るし、相手も対策を練ってきます。そういった変化に気づかぬまま、あるいは軽視したことによって、数々の大敗戦を喫したという分析がなされています。

    こういった硬直性や現実を直視しない体質は、日本の現代企業に当てはめてもそのまま筋が通りそうです。

    そして、これらの対応策への示唆としては、現実を直視し、組織が継続的に環境に適応していく「自己革新組織」へと変化していかなければならないと述べられています。
    まさしく"Change or Die”です。Changeは一度キリではいけないのです。絶えず、Changeしていかなくてはなりません。

    古い本ですが、2011年現在でも、いや、現在だからこそ参考にしたい、本当に素晴らしい著書と思います。

  • 組織論に関してとても学びが多い。前半はそれぞれの戦いの経過と失敗の内容について。歴史的教養として読める。後半は組織論的考察。日系企業で働く中でも同様の失敗傾向が繰返し見られることが分かった。

  • 戦史に興味を持てず前半はすっ飛ばし。後半の部分は、今の日本と変わりないなぁと言う印象。再読しないと、分からない。

  • 大東亜戦史上の失敗例としてノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、沖縄の戦いを例に解説した本、多くの経営者の支持がある本。

    私にとっては、何やら失敗の事例はシュチュエーションや感覚が違いすぎて、身にすることは難しかったが、改めて二次大戦がどのように進んだのかを知らなかったなと自己認識できた本。私にとってはその見方で興味深い一冊。

    【学】
    ノモンハン
    日本陸軍にとって初めての本格的な近代戦となり、かつ初めての大敗北
    自軍の優秀さを数字的裏付けも無く、過信。敗北後も部隊長が非難され自決したので、経験が後に生かされない。

    ・ミッドウェー海戦
    本部は守備的戦争の方針だったが、連合艦隊司令長山本五十六はうってでる方針ミッドウェーに攻撃をかける。

  • 1/7 3冊目。

  • 日本軍がなぜ負けたのかについて解説し、その原因が生まれた理由と、現在への反映を試みている。
    物量で劣っているという点以外に多くの原因が見つけられている。
    陸軍は白兵戦、海軍は戦艦戦を重視し、戦術の進歩についていけなかった。情報の入手と兵糧の軽視。目的のあいまいさと組織の人情主義。奇抜な考えが生まれない制度と雰囲気。
    有事の際の官僚制の欠点をついているが、それに対応するにはどうするのかは考えないといけない。

  • 日本軍といまの企業組織はまるで同じ。あ、これあるわー、と頷く分析がたくさん。察する、空気、人情、どれも日本の文化。最近の積極的平和主義とか危ないにおいがぷんぷんするし、過ちを繰り返さないためにも知識としていれておいたほうがいいと思う。

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著者プロフィール

戸部良一
一九四八年宮城県生まれ。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得満期退学。博士(法学)。防衛大学校教授、国際日本文化研究センター教授等を経て、現在、帝京大学教授。著書に『失敗の本質』(共著)、『逆説の軍隊』『日本陸軍と中国』『外務省革新派』『自壊の病理』ほか。

「2019年 『昭和の指導者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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