私の「漱石」と「龍之介」 (ちくま文庫 う 12-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480027658

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  • 2008年4月15日11刷、並、帯無
    2015年5月27日津BF

  • 漱石と龍之介とあるが、ほとんどが漱石との話と自分の苦労話で、芥川との話は全体の3分の1にもみたないかと。
    もっと芥川の話が多かったら良かったかな。
    あと、時系列があっち行ったりこっち行ったりするので少し読みづらかった。
    とはいえ、私はあまり文豪の生活については知らないので初めて聞く話が多くて面白かった。
    百閒の山高帽子を怖がる芥川の様子がまさに『山高帽子』の野口だったので、やはりモデルだったのだなぁと納得。
    芥川の死後癖が自然とうつってしまう百閒や、亀鳴くやは切なくなった。

  • 芥川のページがもっと欲しかった。
    漱石先生にしろ芥川にしろ、才能によってか人柄も含めてか、人を惹きつけるものがあったんだ。

  • 百閒と漱石のやりとりよりも、門下のあれこれが面白いかった。
    芥川もユーモラス。

  • 面白いんだけど、エピソードの重複があまりに多いのでは。芥川の挿話が少なめなのも個人的にはちょっと不満・・・
    タイトルの割に筆者本人の借金の話が半分以上を占めている印象(笑)「百けんという筆名は、『借金』から取ったのでしょう」とからかわれたというが、あながち間違いでもないのかもと思わせる。

    漱石俳句の鑑賞は楽しめた。あと鼻毛は笑った。
    「亀鳴くや」は切ない。

    まあ、なんだかんだいって、
    漱石や芥川の人物像に興味があれば、一読の価値があると思う。

  • 人様にオススメしたので再読。

    先生の道草時代の鼻毛って・・・どれだけ先生が大好きだったのか・・・。おかしいです。

  • 内田百けんの文章の中から、夏目漱石と芥川龍之介に関するものが集められている。夏目漱石に関する文の方が多い。
    ユーモアたっぷりだったり、感動的だったりいろいろなエピソードがあるが、一番印象的だったのは百けんが夏目漱石作品集の推薦文として書いた次の文章。

    夏目漱石は日本人の先生であり、その作品は日本人の教科書である。(略)我我が自然や人生や自分の事に就いて感じたり、考へたり、迷ったりする時、自分の内にいる夏目漱石が共に迷ったり考へたり感じたりする。(略)夏目漱石は我我の今日に生存する。(後略)

    私にとってこのように思える作家が、いるだろうか。

  • 百けんの見た芥川龍之介はやっぱりどこか、こんな感じか…と思う人だった。食堂での軍人との自然発生的な討論の話が印象的。

  • 百けんの見た芥川龍之介はやっぱりどこか、こんな感じか…と思う人だった。食堂での軍人との自然発生的な討論の話が印象的。

  • いろいろなひとがそうだと云っていて、だからきっと世間ではあたりまえなんだろうけども、やっぱり、読んだ感想というものは結局自分がうべなわなければ、うけとらなければ発信できないものなのでだから云うけど、亀鳴くやは、すごい。
    この本のなかにはいっているどれもが、どの文章もが、すごくてしょうがないのだけども、亀鳴くやはどのタームを切りとってみても、切りとりきれなくて綿々と、つづいて一個の世界をつくりあげている。のも、すごい。
    なにがどうすごいとか、云いつくしきれない。
    漱石と百鬼園(漢字が出ないからこっち表記で)という師弟関係よりも、わたしは、芥川と百鬼園(ううでもほんとうはこの字面もひゃっけんとして書きたいけど漢字が出ないからしない)の、あいだの、かかわりかたが、それを書いた文章が、すきです。

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