- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480860965
作品紹介・あらすじ
「ここにきてよかったね」この星はすべての生命を祝福している。世界的ベストセラー『センス・オブ・ワンダー』待望の新訳、さらにその未完の作品を書き継ぐ。
感想・レビュー・書評
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憑き物が落ちたような感覚。
人間は美しい自然を搾取するだけの醜い存在だと思い込んで、自分が人間であることに対して嫌悪感や罪悪感を溜め込んでいたことに気づいた。
確かに人間による環境破壊は、無くしていかなければならない。ただ、人間が作ったもののおかけで思いがけず住処を得る生き物もいて、人間の行いが必ずしも悪いものではない。
自然は「美」、人間は「悪」という単純なものではなく、それぞれの生き物の営みが持ちつ持たれつで奇跡的に調和しているのが自然だと、考えてみれば当たり前のことを教えてもらった。
私も生きていていいんだ。
今まで抱えてきた重い荷物を下ろしてもらったような、軽やかな心持ちに自分でも驚いている。 -
レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」の訳しおろし+PR誌「ちくま」連載のエッセイ「僕たちの「センス・オブ・ワンダー」」(2022年8月号〜2023年9月号)に大幅に加筆訂正を行ったもの。
レイチェル・カーソンは「沈黙の春」と「センス・オブ・ワンダー」が有名だが、実はちゃんと読んだことがなかった。森田真生さんも、今回の依頼ではじめてちゃんと読んだと知って、ちょっとほっとしたが、短く、そしてむずかしいことを言っているわけではないこのエッセイに、できれば20年前、親になる前にちゃんと出会っておきたかったと一読して思った。
後半のエッセイは「ちくま」で読んだ記憶があるものが多い。著者は二人のお子さんが小さいうちにレイチェル・カーソンに出会えててうらやましい。私自身ももちろん、子らの目や心にとまったもの(自然に限らず、本や電車などでも)に注意を向け、ともにおもしろがったりふしぎがったりすることで、自分自身の世界がずいぶんゆたかになったという経験はあるにはあったけれど、もともとインドア派のせいで世界に驚く時間が十分に取れたとはいえないし、そうやって子どもに育ててもらえる楽しい時間はほんとうに短かったと今すでに実感している。
今から自分にできることといえば、子らに授かった子(にどうか恵まれますように・・・)や何かの縁で知り合う子どもにとって、わたし自身が「世界に開かれた感受性をともに分かち合い、生きる喜びと興奮、不思議を一緒に再発見していける大人」の一人であれるように心がけること、そしてこの本を子らの手の届くところにさりげなくおき、遠からず手に取ってくれることをひたすら祈るばかりだと思う。 -
自然に驚き感動する
自然に直接触れなくても、そんなワンダーを感じられる本は沢山あるとも思う
後半にある訳者の森田真生のエッセイが白眉
常に変化する自然とそれに対応し生きていく生き物たち
福岡伸一の『生物と無生物のあいだ』を思い出した -
【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/714350 -
センス オブ ワンダーの新訳本。
子どもと一緒に自然を見るのがいいこと。 -
「センス.オブ.ワンダー」自体、珠玉の言葉が散りばめられ、音読して味わいたくなる作品です。読みながら、自然の中身を委ねたくなるようでした。
森田さんの、僕たち「センス.オブ.ワンダー」も美しく、レイチェル カーソンの世界をより一層深めることができました。
挿し絵も幻想的で素晴らしい。
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レイチェルカーソンのセンスオブワンダーは
冒頭30Pほど。
(というかそれしか現存してないのか)
それ以降は、
森田真生さんという人の生活における
センスオブワンダーを書いている。
「センスオブワンダー」と言うタイトルなので
読むまで構成に気づかなかった。
※著者の表記のところには
レイチェルカーソン
森田真生 訳と続き と表記されてはいる。
なんだ、ほとんどはレイチェルカーソンではないのか。
と残念な気持ちになったものの
読み進めると、森田さんが書いた部分も十分に楽しめる。
森田さんの舞台は現代の京都なので
本家よりも情景が浮かびやすくて良いのかもしれない。
誰が書いたか。と言う色眼鏡を外してしまえば
素直に楽しめるし、気付きもあって
これはこれで良い読み物だと思う。
装丁画や挿絵を担当している
西村チシカさんの点描、線画も
内容に調和してて良いと思う。