- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017743
感想・レビュー・書評
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前2作とつながる短編集だとは全く知らずに読んでしまいました。あれ?どこか既視感が…と思いながら、それぞれ独立したものと読みつつ、最後つながってビックリ的な…(笑)。改めて紙に時系列と人物関係を書き出しちゃいました。
けど、前2作がすでにうろ覚え状態だったので、そこは残念だったかなあ。前2作の登場人物の性格とか背景とか感情とかを覚えていたら、もっと楽しめたと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
七河迦南さん、三作目の力作です。
短編集かなと思って、最後の表題作を読んでいるうちに総ての作品が、一つに繋がります。読み終わって慌ててもう一度ページを読み返してしまう。そう、連作短編集の傑作です。
前作で歯痒い想いをした分、最後の一行で泣きますよ。 -
ギャフン、ミステリフロンティアやから油断してたけど、前の2作とリンクしてるやないの!
例によってうっすらとしか覚えていないのだった。脳みそつるつる。
そんな悔しさを抱きつつも充分楽しませていただきました。
「アイランド」は夢Q先生の「瓶詰地獄」を思い起こさせた。 -
面白かった。ただ作者の作品に傾倒していないので一編一編ごとに楽しめたかな。個人的にはアイランドが好き。
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ひとつひとつの話は、それぞれに
そうくるか!といういい感じのひねりがあった。
そして全部読んだら、全体が関わりのある話だったとわかって
もう一度読み返したりした。
面白かった。
これが初めての七河迦南だったので
これまでの2作品も読んでおけばよかったと思ったが
これだけの下地をもって前作・前ゝ作を読めるのもちょっとうれしい。 -
最後に全てのストーリーが丸く収まる連作集。場所を騙したり、年齢を騙したり、学校の名前で驚かせたりと作者の持ち味が目白押し。なかなか楽しく読めた。前作はオチが見えたと言う理由でひどい評価をつけたが、今回はそれぞれの話で舞台設定が代わる為、押し付けがましさが気にならなかった。と、言う訳で普通の評価。
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テイストの違う物語が詰まった短編集、と思いきや、短編すべてをまるごととりこんだ表題作が、過去の作品につながる「どんでん返し」を演じています。だからこの作品集はやはり、前の2作品を読んでないと、面白さが半減かもしれません。短編そのものは、作者のこれまでの作品を読んでいたらわかる系統のトリックが使われているものばかりなので、そのまま正直にストーリーに没頭することが出来ない部分があるのはご愛嬌というか致し方ないというか。けれどあいかわらず細やかな文章と弱い立場の子供たちへの目線のやさしさときびしさは、読んでいてどこか心を穿つところがあります。終盤のすべてのベールが剥がされるかのような「ネタバラシ」は、そうきたか、という巧く騙してくれたなあという様式美があって、前のページを繰りなおすこと必至です。
そして、「あのひと」の未来への光明が少しあることに、安心をしたのです。次回作が楽しみです。 -
【収録作品】 冷たいホットライン/アイランド/It's only love/悲しみの子/さよならシンデレラ/桜前線/晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎるかもしれない)/発音されない文字/空耳の森
やられた!